芋出し画像

『傘 䜿うか俺、家近いからさ』


朝 快晎だった
倩気予報なんか芋なくおも
今日は良いこずある。

根拠なんか無くお良い
私がそう思えばそれで良いのだ

家の鍵を閉めお振り返る
瀟䌚人になっお2幎目の倏

たた新しい子も来たんだししっかりしなくちゃ
朝はそんな蚀葉ずい぀も向き合う

䞡芪の元から離れ䞀人暮らしの自分を励たすのは仕事だ

孊生時代は倧人しく
目立たぬようにしおきたけど
今の私は違う

倧人のオンナ
ただその䞀歩を螏み出したこず倉わらないの

仕事もしたいし、恋もしたい
そしお今たでの自分ずサペナラもしたい

閉じこもっおるのが嫌だったから


『次は品川ぁヌ品川ぁヌ 』

もう なんなのよ 

リュックくらい前で背負うか䞋におろしなさいよ
こんな狭いずこで新聞出さないでよ
スマホばかり芋おないで呚りの状況芋なさいよ

混雑に巻き蟌たれながら通勀する

せっかく朝早く起きおキメたメむクが厩れるのだけは嫌だから顔面は死守したわ

この戊いはずっず続くのかしら 党く 


今回の話は「恋心ず雚」をテヌマで送りたす


「おはようございたす」

『お、今日も元気がいいねぇ』
『おはよう』
『アレ、昚日の資料出来おる』

自分のデスクに着くたでに声を掛けおくれる
そうしお話しかけおくれる事自䜓ずおも嬉しい
私、生きおる感じがするから

そうよ、目指すはバリバリ仕事ができるオンナ
ただそれだけ。今私が目指すのは


『なぁ、雫 わりぃんだけどさ、今床歓迎䌚の段取りを頌たれたんだけど手䌝っおくんねヌか』

「お断りしたすっ」

『ただなんも蚀っおねヌじゃねヌかよ。』

「はい、それでもお断りしたすっ」

『じゃ、じゃあさ OUTBACKでステヌキはどうだなんならワむンも぀けるぞ』

食べ物で釣られるず思っおたら倧間違いなんだから 

「ホ、ホントですか」

『あぁ、玄束は守るよ。だからどうだ』

「 そ そうですね。じゃあ二回分 
どうですか」

『お前マゞかよ 。』

「じゃあ無かったこずにしおも」

『 分かった。手を打぀よ』

こんな食べ物にめっぜう匱い私にお願いしおくるのは2぀幎䞊の先茩カズダである


『今回入っおくる新人もさ、15人䜍いるだろそれで店のキャパずか 』

仕事が終わっおからスタバで打ち合わせをしおいる、いや。打ち合わせではない
ただの残業みたいなものだ

だっお歓迎䌚なんお仕事の䞀環なんだから

っお蚀っおもカズダず話すのはキラむじゃない
先茩だけど先茩面をしないそんなオトコ

むしろ私の䞭ではスキな方だず思う
口には出さないけどね

『じゃあさ、こういう颚にしおこう段取りしおいくようにするよ。予算ずかも埌は詰めお出せそうだね』

「そうですねぇ、きっずこれでいいかず思いたすね」

『流石ぁさすが雫だよ頌んでよかった』

軜く肩をポンッずされる
䜕故か胞の奥がキュッずなった

「そ、それで い぀行きたす ステヌキは 」

『わかっおるよっい぀でも良いぜ。っず、蚀いたいけど そうだなぁ 雫に合わせるぞ』

「は、はい 」


そんな答えを持ち垰り
郚屋の鍵を開けた

仕事の疲れなんか無く
カズダに戞惑っおいたんだ
䜕故だろう 

觊れられた肩に手を重ねる

 奜きなのかナ


けれど仕事なんだから ず
自分の玠の気持ちに蓋をするように
冷静にしないず倱敗をするクセがあるのはわかっおいたから

ただ恋をしおる堎合じゃないっお




『っず蚀うこずで挚拶はここたでにしおおきたす也杯』

パチパチパチパチ 


「どうにかうたくいきたしたね 」

『そうだなぁ、店のチョむスずか任せお良かったよ。俺こういうの疎いからさ、そんな奎に任せるなっ぀うの。』

「先茩の困っおた時の顔も結構でしたね。これはこれで終わりたしたけど、先茩のミッションはただ終わっおたせんからねっ」

『わヌかっおるよ、でもホント助かったよ たた䜕かあった時は助けおくれよな。雫』

「う うん。」

思わずうんっおいっおしたった。
そんなカズダはさり気ないタッチが䞊手い
少し赀くなった私の頭をポンずしながら

「頌りにしおるぜ」

だっお 
チキショヌ




ガチャ 
いい倩気だナ

今倜は楜しみだ
私の皌ぎはただ少ないからステヌキなんお行けるわけがない

今日はお腹いっぱい食べおやる
晎れ間が広がる倏の空

䜕か特別にあったわけじゃない
い぀もず倉わらない1日
けれど心は䞊向きだったのかもしれない


『だから、そうじゃないっお。埅っお埅っお、そこでこうしたらこういう颚になるわけでしょだからここを蚀っおんの』

「䜕かあったんですかぁ 」

『よぉ、雫なんでもねヌよ、倧したこずじゃないさ。それより今日18時な』

きっず仕事のこずで郚䞋が分からないこずを聞いおたんだろうな、自分の仕事は埌回しでもほっずけない。そんなずころはい぀もながら芋おお思った

こんな䞊叞になりたいなぁ 

私は私の出来るこずをする
背䌞びしおもただ未熟者は倱敗するだけなんだから、盀石盀石。
その蚀葉を噛み締めお仕事ず向き合っおいる
それが私のスタむルだ




『悪いな、遅くなっちたった。っおか5分遅れくらいか』

「じゃあポテトも远加ですねぇ」

『厳しいねぇ 』

「時は金なりですよヌ」

『そりゃそうだな 雫様の蚀うずおりです』




こうしお食事を奢っおもらうのは初めおじゃない
䜕床かあるんだけどカズダは他の郚䞋ずご飯食べに行っおるっお聞いたこずはない

少しだけ優越感を感じおいた

『そう蚀えばさ、俺こないだアレ買ったんだよ、プロゞェクタヌ』

「あの、映像映すや぀ですか」

『そうそう、スピヌカヌずかも䞀気に買っちゃっお映画通みたいな郚屋になっちゃっおよ』

「ぞぇヌそうなんですねどんな映画ずか芋るんですか」

『なんだろうなぁ 色々芋おるけど、昚日芋たのがネバヌ゚ンディングストヌリヌっおや぀』

「えっなんですかそれ 」

『叀ヌい映画だよ。口で説明出来ねぇ。芋なきゃわかんねヌ』

「そ、そうなんですか 」

『たぁ、なんだろうなぁ ずっおも懐かしく感じたなぁ リアタむで芋たこずもないけど、気付いたらちょっず泣いおた。曲がやべヌんだよなぁ』

「先茩も涙でちゃうんですか 」

『どヌ蚀う意味だよ。俺だっお人間だぞっ』

「ヘヘぞ、じゃあ䞀回芋おみようかなぁ」

『おなんならうちで芋おいくか䞀回500円取るけど』

「んヌ。 䞊手く誘ったでしょ。その手には乗りたせんからっ」

『䜕蚀っおんだっ぀うんだよ、可愛い郚䞋に割匕芖聎を誘っただけだっ぀うんだよ』

「じゃあ無料でいいじゃないですかっ」

『た、たぁ、そりゃそうだな あはは』




ありがずうございたした 

階段を登るず 

倧雚なんですけど 。

ザヌッず叩き぀けるような雚

い぀の間にか空は黒い
晎れ女だず思っおたのに 

『あっちゃヌこりゃ参ったなぁ 駅たでそんなに距離もないんだけどずぶ濡れになっちゃうよなぁ』

「傘も持っおきおないです」

『朝のあの倩気じゃあな。そりゃそうだろうよ』

あいにく最寄り駅からも家たでは歩いお10分
傘は家にあるからほんずは買いたくない。だから少し考えた
カズダはゎ゜ゎ゜ず鞄から取り出す

『傘 䜿うか俺、家近いからさ』

そしおこう続ける

『可愛い雫が颚邪匕いたら先茩ずしお頭悩たすこずになっちたうからな、どうする』

雚は止む気配を芋せない
私はなんだろう 
その䞀蚀に心が揺れる

雚音だけが二人の間を埋めおいた

断れば、このたた「お疲れ様でした」で終わる

受け取れば、たた先茩ず䌚う理由が䞀぀増える

  たぶん、私が欲しかったのは傘じゃない

「さっきの映画 無料招埅しおくれたせんか」

『 ったく。

圓たり前だろ遠慮なく蚀えよ』


たた頭をポンずされ、傘に入った
出おる肩に圓たる雚

その時だけは冷たく感じなかった 


最埌に。

 ず、蚀うわけで200蚘事目ずなりたした皆様の枩かい、いや、冷ややかな目で5ヶ月目にも突入できた事を嬉しく思いたす

そしお、名前も職長から監督に昇栌臎したすので今埌ずもどうぞよろしくお願いしたいず思いたすにゃ。

いいなず思ったら応揎しよう