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〈夜風が君の香りを運んでくる〉#風まかせ文芸部


夜明けのときは近い
寝返りを打った身体に昨日の出来事が強く
化学反応を起こした。

微熱を帯びた記憶が、胸を締め付ける。

思い出したくない訳でもなく
忘れたい訳でもなく
ただ時が過ぎていくことをそっと知りたいだけ

君がいま何を想うのか
誰に想いを馳せているのか
それを夜風にそっと聞いてみたいだけ


夜風が一つ瞬いては
君の身体に顔を埋めたくなる

誰の隣で微笑んでいるのだろう
誰の言葉に耳を傾けているのだろう
夜風に紛れて、吐息へと聞いてみたい


君がいなければ、
僕はこの暗闇を駆けきることは出来ず
幾千の輝きを目に入ることもなく

君がいたから
夜明けの太陽の眩しさに
これみよがしに'眩しいね'と呟きながら
片方の目を瞑ることができる


夜風が一つ瞬いて
君の胸元に飛び込んでいきたいと
強く思えば
君はどんな顔をして僕を見るだろうか


まるで想像がつかないまま
自分の欲望に沿って
君の背中の線をそっとなぞる


君がいなければ
誰かの優しさの声に気付くことも出来ず
僕は寂しがりやのまま
丸くうずくまっていただろうと.

「夜風がそっと頬を撫でたとき」

今更だけれど
夜明けのときは早く
生暖かい風に、いますぐ乗せて謝りたいんだ。

'ごめんねと'


おわり.


眠れない夜、ふと思い出す誰かのこと。
「夜明けの太陽が眩しい」と思えるようになったのは、君がいたから。そんな心の機微を書きました。#note


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こちらの作品は、i様主催の#風まかせ文芸部さんへ参加いたします♩.•*
よろしくお願いいたします。

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