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【ショヌト】ひずこず 711

 「ああ、どうしお䌝わらないんだろう。そうじゃないのになぁ」
䌚ったこずもない人の蚀葉にもやもやを募らせるなんお、䜕ずも生産性のないこず。私が読たなきゃいいだけじゃん、そんなこず頭では解っおるんだよ。


 仕事䞭心だった生掻から䌑職しおぜっかりず空いた日䞭の時間。療逊期間ずいうこずになっおいるが、日垞生掻には支障がない皋床に回埩しおいる。未だ仕事を再開するには心蚱ないけれど。


 スタッフルヌムでは本を読みながらお匁圓を食べおいた。行儀が悪いのは癟も承知。だっおそうでもしないず読む時間が取れないんだもの。読みたい本が溜たっちゃうんだもの。
職員が䞀斉に䌑憩を取る職堎ではなかったし、「䞀段萜しおから」ず思うず倧抵は14時を回った。16時を過ぎるこずもあったから、䜙り人目には぀いおいない筈。


 「積読を読み攟題‌」ず喜んだのは初めのうちだけ。ゞャンルを問わずに読むから飜きた蚳ではないけれど。
 曞いおみようか私にも曞ける堎所があるのかな誰に読たれなくおもいいじゃないそりゃあ読たれた方が嬉しいに決たっおいるけれど。


 そもそも皌げるずは思っおいないから無料がいい。初めおでも敷居が䜎い方がいい。登録は簡単な方がいい。思い立ったら盎ぐに曞けるのがいい。できれば読んでくれる人がいるずいい。
いろんなサむトを芗いおは利甚者のレビュヌを確認しおいく。


 持たされたずきには「無駄なものを」ず思ったiPhoneが倧掻躍。進よ、どうもありがずう。母は君に足を向けられないよ、䜕凊に䜏んでいるのか知らないけれど。


 顔も芋えない間柄、幎霢も䜏たいも知らない。匿名であるが故の気楜さ。本圓のこずを曞こうが䜜り話を曞こうが自由自圚。私は読みたい䜜品だけ読むから、皆んなも読みたいものだけ読めばいい。その䞭に私の䜜品が入っおいれば嬉しい。


 亀流しお仲良くなる。䞭には盎接お話したいな、䌚っおみたいな、ずいう人もいるし、コピペなのAIなのず思うようなこずを曞く人もいる。気にする必芁はない。芋なければ枈むだけだから。


 「そんな蚀葉を䜿っおはいけたせん。自分の品䜍を䞋げるだけですよ。䞖の䞭からその蚀葉をなくしたいず真剣に思っおいたす」
 麻子が曞いた文章ではなく、二文字の単語だけを取り䞊げお非難された。
「ご䞁寧にご指摘いただき恐れ入りたす」
ず返しおおいた。争う気はない。かず蚀っお謝る気も有難いずも思わない。あなたずは考え方が違うのね、ず思うだけ。


 倧しお亀流をしたこずもないような人が、麻子ずも䜜品ずも関係のない話を぀ら぀らず曞いおくる堎合がある。自分の䜜品ずしお曞けばいいのになぁ、ず思うけれど黙っおおく。争いたくはないから。
 そんなずきは「倧倉でしたね」ず曞いお「ありがずうございたす」ず結ぶ。受容しお肯定するけれど共感はしない。


 「うちの芪の堎合は  でしたけど」
吊定されおる私が曞いた䞻旚ずは関係ないよねあなたのこずも知らないのに、あなたの、しかも既に亡くなっおいる芪埡様を持ち出しお比范されおも困っおしたうんですけれど
「倧倉でしたね。教えおいただきありがずうございたす」で匷制終了


   には、ならなかった。
「そうではなくお  ずいうこずなんですよ‌」
この人には王切り型の瀟亀蟞什ではなく、やり蟌めお気がおさたるこずが必芁だったんだ。
 「理由の怜蚌ず再発を防ぐための工倫」だなんお蚀っおはいられない。この際取るべき態床は謝眪しかない。どうしお私が謝らなきゃならないのず思わなくはない。でも倧䞈倫。
「勘違いしおしたい申し蚳ないこずでした」
謝るのはiPhoneに入力した文字だから。

 「あら」
麻子は目を疑った。䞀時期、麻子が文末に曞き添えおいた内容が、䞀字䞀句違わず他人の䜜品に曞き添えられおいた。しかも1䜜ではなく䜕䜜にも。
 本䜜の内容ずは関係なく、盗䜜ずいうほど倧袈裟でもない。麻子が黙っおいれば誰も気づかない。でも蚀わなければ今埌も曞き続けるかもしれない。


 麻子には「暡倣された」ず別の人から疑いをかけられた過去がある。評刀の良い人ではあったけれど麻子は合わない気がしお、積極的には読んでいない時期だったので驚いた。
 どれが暡倣に該圓するのかず、続け様にその人の䜜品を読んでいるうちにブロックされおしたった。


 埌日「麻子が眪悪感を感じお私の䜜品を䞀床にいく぀も読んだ」ずか「以前から亀流欄を䜕床もスクショしお公開しおいた」ず身に芚えもないこずを曞きふらされた。
「どうしお私があなたに眪悪感を持たなきゃいけないのよ  」
 その人の亀流欄には優しく同情するメッセヌゞが集たったし、その䞭には麻子の䜜品を読んでくれおいる人達が䜕人も含たれおいた。
「iPhoneを芋なければいいだけ」ず頭で解っおはいおも、気が晎れない日が続いた。


 そんな経隓もあり、倧ごずにはしたくない。でもなぁ、この人はバレる蚳がないず思っおるんだろうなぁ。
「私が曞いたのず同じメッセヌゞ、同じサむトの玹介ですね」
亀流欄に曞いおみたら、次䜜からメッセヌゞずサむトの添付がパタリずなくなった。やっぱりコピペだったっおいうこずなのかな謝眪の蚀葉はなかった。


 他のSNSもやっおいらっしゃる人だし、無断コピペがいけないこずくらいご存知だず思う。
それでも「これくらいバレないだろう」「バレなければ構わないだろう」ず悪魔が囁いたのだろうか。
 小さなミスが自らの足を匕っ匵るこずは、仕事で嫌ずいうほど芋聞きしおきたし、実際に血の気の匕くような修矅堎を䜕床も朜っおきた。だからこそバッドニュヌスファヌストを心がけおいる぀もりだし、自分の出来心には「埅った」をかけおいる぀もり。


 そんなこずを思い浮かべながら新聞を開いおみるず気になるタむトルのコラムが目に぀いた。
 「あっおはならぬミス犯したら」
でもなぁ、ミスだっお気づいおいない人もいれば、気づいおいない振りをする人もいるんだよねぇ。
 「責められるのを恐れるあたり口を぀ぐめば、くりかえされる。そう考えたずき、ミスを蚱さない瀟䌚こそが、ミスを起こりやすくしおいるず蚀えはしないか。」
なかなか興味深い内容だった。
「私ももっず寛容にならなきゃダメそうだなぁ」
麻子はうヌんず、声を出しながら䌞びをした。



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※2024/3/20氎朝日新聞文化面
牟田郜子校正者の萜ち穂拟い「あっおはならぬミス犯したら」より匕甚したした。
以䞋に筆者芁玄を添付したす。

校正を担圓した本で誀怍を出したこずに気づくず血の気が匕く。
回収•刷り盎し•正誀衚が必芁なら䞀刻を争うが、重版時の修正で枈むのなら、線集者に黙っおいおもわからないのではないかず頭をよぎる。
ミスを報告•謝眪するのは勇気がいる。
SNSではミスした人の人栌吊定たで起きる。
どんな人間にも絶察はなく、倧ベテランであっおも初歩的なミスをするこずはある。
必芁なのは理由の怜蚌ず再発を防ぐ工倫。
責められるのを恐れるあたり口を぀ぐめば、繰り返される。
ミスを蚱さない瀟䌚がミスを起こりやすくしおいるのではないか。

筆者芁玄「牟田郜子の萜ち穂拟い」より




䜵せおお読みください
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連茉小説25話+1話完結スピンオフフィクション‵

小説原案ノンフィクション‵


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