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📚104【家で幸せに看取られる55のヒント】ひとり暮らしでも大丈夫 1506


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家で幸せに看取られるための55のヒント
「よく生き、よく死ぬ」ための新常識

山中光茂(1976年三重県生まれ、しろひげ在宅診療所院長、慶應義塾大学法学部•群馬大学医学部卒業、ケニアの離島でエイズ対策プロジェクト立ち上げに携わる)

九十九シンシャ
2025.10.29初版 190頁

1000人以上の「お看取り」をした医師が語る!

お金がなくても独居でも
心から満足できる最期を自宅で迎えられる!

倉田真由美さんとの特別対談も収録



父は既に亡くなっているし、母はグループホームに入所している。
グループホームは明るく清潔だし、職員さんはお優しいし、母体が太いので倒産の不安もない。
認知症とはいえ母自身が「何の不満もない」と言うのだから、行く末を案じる必要はない。

では何故「看取り」の本を?
それは自分のため。
ひとりでも生きていけそうな気はしているけれど、果たしてひとりで死ねる?
ひとりで死ぬためには、どんな手立てがある?

端的に書いてしまえば、良いケアマネと良い在宅診療医に巡り逢うことさえできれば、ひとりでも、自宅でも、死んでいけそう。
良いケアマネとは、社会資源をたくさん知って(持って)いて、アイデアを出してくれて、他職種と上手く結びつけてくれて、何より当事者の相談相手になってくれる人。
良い在宅診療医とは、夜間はオンコール対応とか、バイト医師が対応とか、年末年始は休業とか、「緊急時は救急車を呼んで」とかじゃなくて⚫︎ ⚫︎ ⚫︎ ⚫︎ ⚫︎ 、24時間365日連絡が取れて、病気や不調だけではなく、その人を診てくれる人。

「絶対に家族に負担をかけない」
「絶対に苦しませない」
在宅診療医として1,000人以上を看取ってきた著者は、この2つをしつこいくらいに繰り返し書く。
「医療や介護•福祉制度を目一杯使おう」とも書く。
ケアマネを中心に介護の環境を整え、在宅診療医が適切な医療(病気治療だけではない)を提供できれば、当事者は辛い思いを我慢することなく、穏やかに過ごすことができる。
家族は介護者ではない。
家族自身の生活や仕事を犠牲にすることなく、当事者に愛情を注いだり、楽しい思い出作りをするだけでいい。
もちろん、独居でも憂う必要は全くない。

55のヒントの一つ一つは、2〜3ページと短く読みやすい。
医者探し、介護、お金、食事、排泄、延命、点滴、麻薬やステロイド、腹水などなど、当事者や家族が疑問に思うことや知りたいことを解りやすい言葉で網羅。
ところどころに具体的な事例が5例。
「在宅医療を支える様々な職種」「在宅診療でかかる費用」の各コラムも心強い。

巻末には、「だめんず•うぉ〜か〜」で知られる漫画家倉田真由美さんとの対談を収録。
倉田さんの夫は2024年に膵臓がんで亡くなった。
抗がん剤治療を受けることなく、倉田さんが寄り添い、最期まで自宅で過ごした。
著書はその様子を「理想の看取り」と発言している。

「病院の医療と比べて自宅での在宅医療が劣るわけではない」
「病院にいる医師は『治療の専門家』、患者の痛みや苦しみを取るのは上手くない」
「在宅で終末期を診る医師は『苦痛を取る専門家』、苦しませないことが結果的に延命につながる(いわゆる延命処置のことではない)」
「しっかりと聞いてくれないケアマネや医師は変えた方がいい」
「薬を減らさず、漫然と処方し続ける医師は変えた方がいい」
「独居でも重病でも、自宅で医療やサポートを受けるのは可能」

1,000人以上の看取りに関わってきた在宅診療医ならではの言葉の数々には力がある。
何だかひとりで死ねそうな気がしてきた。
ところで著者のような在宅診療医は、一体どこにいらっしゃるのかしら……?

                2026.5.17.日









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