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【映画感想】「レオン 完全版」| レノとポートマンの知名度を押し上げた名作アクション

リュック・ベッソン監督のハリウッドデビュー作であり、現在でも名作として語り継がれている作品です。

ベッソン作品の常連であるジャン・レノが主演を務め、さらにナタリー・ポートマンの映画初出演作としても知られています。


あらすじ

ニューヨークで殺し屋として生きるレオン。
彼はイタリアンレストランの店主であり、裏社会ではマフィアのボスでもあるトニーを窓口に仕事を受けています。凄腕のプロですが、「女と子供は殺さない」という独自の信条を持つ人物です。

ある日、仕事を終えてボロアパートの自宅に戻ると、同じ階に住む12歳の少女マチルダが廊下でタバコを吸っていました。
彼女の父親は麻薬の売人で、トラブルを抱えていたのです。

翌日、レオンが外出から帰宅すると、マチルダは顔にケガを負っていました。
彼女は買い物へ出かけますが、その直後、麻薬を巡るトラブルから麻薬取締局の捜査官スタンが部下を引き連れて部屋に押し入り、マチルダの家族を皆殺しにしてしまいます。まだ幼い弟もその犠牲になりました。

帰宅したマチルダは異変に気づき、家には戻らずレオンの部屋の呼び鈴を押します。
泣きながら「中に入れて」と訴える彼女を、レオンは部屋へ招き入れます。

一晩だけ匿うつもりだったレオンですが、マチルダは弟の復讐のために殺し屋の仕事を依頼します。断られると、今度は「殺しの技術を教えてほしい」と頼み込みました。

こうして、孤独な殺し屋と家族を失った少女の奇妙な共同生活が始まります。


感想

久しぶりに観ましたが、やはりとても面白い作品でした。
ストーリーの運び方、キャラクターの見せ方、カメラワークなど、どれを取っても非常に完成度が高いと感じます。

限られた上映時間のなかに内容がぎゅっと詰め込まれているため、物語には重みがあります。それでもテンポがよく、引き込まれる力が強いので、最後まで一気に観てしまいました。

特に印象的なのは、レオンというキャラクターの描き方です。
凄腕の殺し屋としての姿を見せたあと、買い物をしたり、アイロンをかけたり、鉢植えの世話をしたりと、普通の生活を送る姿が描かれます。こうした日常の描写によって、レオンの人間味が自然と浮かび上がってくるのです。

ベッソン監督の過去作である「ニキータ」でも殺し屋は登場しますが、主人公は新人でした。

本作のように「ベテランの殺し屋」という、これまで不気味な存在として描かれがちなキャラクターの人間性に焦点を当てた点は、とても斬新だったと思います。

体格がよく威圧感がありながら、どこか愛嬌もあるジャン・レノの魅力が最大限に活かされた役で、まさに彼のために作られたキャラクターだと感じました。

そしてマチルダ役のナタリー・ポートマンも見事です。
家庭環境の悪さから少し荒んだ雰囲気を持つ少女なのですが、その危うささえ魅力的に見えてきます。強い目力と存在感も相まって、この役は非常に印象的です。

その後長く活躍を続けるポートマンですが、私にとっては今でも「マチルダの人」というイメージが強いくらい、このキャラクターのインパクトは大きいですね。

また、悪役スタンを演じたゲイリー・オールドマンの存在感も見逃せません。
独特の喋り方や動きなど、非常に個性的な演技で、登場するたびに目を引きます。

そして迎えるレオンとスタンの対決。
ラストではリングトップが伏線だったことが明かされます。

もっとも、現在の視点で見るとレオンはかなり分かりやすく「死亡フラグ」を立てているので、今の観客には結末が予想できてしまうかもしれません。そういう意味では、公開当時に観られた人が少しうらやましくもあります。

それでも本作は人物描写がとても丁寧なので、結末を知っていても何度でも観たくなる映画だと思います。

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