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帰らないお客様を、角を立てずに帰ってもらう技術

接客の現場で、意外と多い悩みがあります。
「用が済んでいるのに帰らないお客様」「同じ話を何度も繰り返すお客様」への対応です。

特にご年配のお客様に多く、悪気はないけれど、ずっと話し続けてしまう。
次の対応もあるのに、どう切り上げていいかわからない。

この悩み、本当によく聞きます。

皆さんも、話が終わらないお客様にどう対応していいか困った経験はありませんか?


■ まず、時間の線引きを決める

悪意のない長話のお客様、特にご年配の方の場合、接客する人は優しい人が多いので「かわいそうだから少しは聞いてあげたい」と思うものです。

その気持ちは大切にしていい。
でも、無制限に付き合うと業務が回りません。

だから私がおすすめするのは、あらかじめ自分の中で時間の線引きを決めておくことです。
「空いている時なら20分だけ聞こう」というように、自分なりの制限を決めて対応する。

この線引きがあるだけで、心の負担がぐっと減ります。


■ 同僚との「合図」を決めておく

20分聞いたな、と思ったら、他の従業員に手伝ってもらいます。
「◯◯さん、お電話です」と声をかけてもらうのです。

すると「申し訳ありません、電話が入ってしまったので失礼します」と、自然に会話を終えることができます。

これは一人ではできません。
同じ職場で、こういうことがよくある場合は、あらかじめ同僚と合図を決めておくことが有効です。

「電話です」の一言があるだけで、お客様も嫌な思いをせず、こちらも角を立てずに切り上げられます。
チームで対応する仕組みを作っておくことが大切です。


■ 閉店時に帰らない人には「演技」を

次にこまるのが、閉店時間になっても帰らないくらい話し込むお客様です。
こういう時は、少し演技をします。「もう閉店で、正面玄関が閉まってしまいますので、出口までご案内します」と言って、出口までお連れするのです。

ビルや施設という外的な要因を口実にすることで、お客様は「親切に出口まで連れて行ってくれた」としか思いません。
角を立てずに、しかもスマートに帰っていただける方法です。

百貨店のような大きな商業施設では、実際に裏口からしか出られなくなることもあるので、この方法は自然に成立します。


■ 「別日に」は、言わない

ネットの模範回答では「もっと詳しくお話を聞きたいので、別日を設けましょうか」と言いましょう、と書かれていることがあります。

でも私は、これはおすすめしません。
だって、本当に別日に来られたら困るじゃないですか。
それはまた時間を確保することになり、確実に時間が失われてしまいます。

だから、その場を穏やかに終わらせる方法の方が、現実的で有効なのです。


■ お互いの心の負担を、なくす

大切なのは、お互いに嫌な気持ちにならないことです。
「もう帰ってください」とはっきり言うのは、言う方も言われる方も嫌なものです。

だからこそ、電話の合図や施設の都合といった、角の立たない方法を使う。
お互いの心の負担がない方法を選ぶこと。

それが、長く接客を続けていくための知恵だと思っています。

あなたの職場では、こういう時のための合図が決まっていますか?^^


顧客満足度向上トレーナー 秋山美帆子(IQLEAD)
JAL国際線CA出身。自己重要感とホスピタリティを軸に、企業研修・講演を行っています。



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