CADって、建築と機械の2種類なんだ
ハローワークに行ってきた。
空間翻訳社だけで食べていけるかまだわからない以上、現実的な話として必要なことだ。
紹介窓口で就職相談をした。
どんな仕事をしたいのか聞かれた。
「CADです」
そう答えたら、相談員さんが、
「CADも2種類あって、建築と機械が……」
と言い始めた。
建築と機械?
私はてっきり、2Dと3Dの話をするのかと思ったからだ。
もちろん、求人を探す側からすれば、建築CADと機械CADという分類になるのだろう。
でも、CADを使ってきた側の感覚としては、少し違う。
2Dで図面を描くのか。
3Dでモデルを作るのか。
そのモデルをどう使うのか。
私にとっては、そちらのほうが自然な分類だった。
「建築と機械、どちらですか?」
と聞かれて、
「どっちもできます」
と答えた。
すると、相談員さんが少し驚いて、
「両方できる人、初めて見ました」
と言った。
そんなに珍しいものなのか。
そこで改めて、自分のこれまでの仕事を振り返ってみた。
機械CADでは、AutoCADやInventor、Creoを使ってきた。
一方で、建築・建設分野ではAutoCADだけでなく、Revit、Navisworks、ReCapなども使ってきた。
点群を扱ったり、3Dモデルを扱ったりもしてきた。
振り返ってみると、確かに一つの業界だけでCADを使ってきたわけではない。
ただ、自分の中では、それほど特殊なことをしてきたという感覚がなかった。
CADはCAD。
必要なものを作るために、その時必要な道具を使ってきただけだ。
だから「建築CADか機械CADか」と聞かれても、
「どっちも」
になる。
そして、ここでふと思った。
じゃあ、土木は?
測量は?
土木CADや測量の世界だってある。
点群だって、測量と関係が深い。
BIM/CIMもある。
こう考えていくと、「CADには建築と機械の2種類がある」という分類は、求人を探すための分類としては便利なのかもしれないけれど、CADそのものを表すには少し狭い。
仕事を探すとき、人はどうしても「職種」で分類される。
建築CAD。
機械CAD。
土木CAD。
測量。
BIM。
設計。
施工。
でも、実際に仕事をしている人の経験は、そんなにきれいに箱に収まらない。
私自身も、CADから3D、BIM、点群へと仕事の範囲が広がってきた。
そして今後、仕事として軸にしていきたいのは、どちらかといえば建築・建設のほうだ。
「空間翻訳社」も、建築・建設の現場で、点群とBIMをつなぐことを考えている。
そう考えると、CADだけでなく、DXの仕事にもつながるのかもしれない。
今日、ハローワークで「CADは建築と機械」と言われたことが、思いがけず自分の職歴を振り返るきっかけになった。
自分では普通だと思っていたことでも、外から見ると珍しいことがある。
仕事を辞めて、次の仕事を考える段階になって、初めて気づくこともあるらしい。
ちなみに、建築と機械のどちらかを選べと言われたら、今の私は建築寄り。
でも、たぶん「どっちもできます」と答えると思う。
