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「最初から最後まで」人とペットが安心して過ごせる場所を。GLoomin./立島由香里さん │ 福島市

福島市にある「GLoomin.お茶漬け福島」。
ワンちゃんのトリミングをはじめ、移動式のトリミングカーやお茶漬け専門店、薬膳、ペット防災など、さまざまな取り組みを行っています。
こうして並べてみると、「トリミングとお茶漬け?」と少し不思議に感じるかもしれません。

しかし、オーナーの立島由香里(たてしまゆかり)さんにお話を伺っていくと、これらは決して別々の取り組みではないことが分かってきました。

その根っこにあるのは、「最初から最後まで、人とペットに寄り添いたい」という想いです。
その原点は、立島さんが18歳のときに経験した東日本大震災でした。

家族と過ごした震災の日々。限られた食材で母親が作ってくれた一杯のお茶漬け。そして、誰かがそばにいてくれることの大切さ。
そうした経験が、現在のGLoomin.の活動につながっています。
なぜ、トリミングとお茶漬けなのか。
そして、なぜ防災に取り組むのか。
その背景にある、立島さんのこれまでの歩みと「誰かを一人にしない」という想いを編集部で伺いました。


編集部: 本日はありがとうございます。よろしくお願いします。

立島さん: こちらこそ、よろしくお願いします。

編集部: まず、GLoomin.として、これまでこういった取材を受けたことはありましたか?

立島さん: ほとんどないですね。主人の建設業の方では取材を受けることが多いのですが、GLoomin.の方ではテレビ以外だと、こういう形の取材は今回が初めてに近いです。

編集部: 少し緊張しますよね(笑)。今日はGLoomin.がどうして今の形になったのか、その背景からお聞きしたいと思っています。現在は、ご主人が経営されてある株式会社立島工業の取締役として建設業にも携わりながら、GLoomin.も運営されていますよね。

立島さん: はい。株式会社立島工業では取締役を務めていて、社労士として建設業にも携わっています。建設業は8年ほどになります。今年からは立島工業とGLoomin.を合わせてやっていく形になりました。

編集部: 現在のお仕事だけを見ると、建設業とトリミング、お茶漬けと、いろいろなことをされていますよね。一見すると、少し不思議な組み合わせにも感じます。
立島さん: そうですよね(笑)。自分でも、いろいろなことをやっているなと思います。

編集部: でも、お話を伺っていくと、実は全部つながっているんですよね。では、その一番最初までさかのぼってみたいと思います。GLoomin.やお茶漬け専門店を始めたきっかけは、いつ頃になるのでしょうか?

立島さん: 最初までさかのぼると、東日本大震災なんです。当時私は18歳で、ちょうど運転免許を取りたての頃でした。青森県八戸市の出身で、震災のときも八戸で過ごしていました。

テレビではあまり大きく報じられていなかったかもしれませんが、近くの川には船が流れ着き、橋のところには漁船が詰まっているような状況でした。地域によっては家屋が流される被害もありました。

編集部: 八戸でも、かなり大きな被害があったんですね。当時、ご家族はどのような状況だったんですか?

立島さん: 父は水道設備の仕事をしていたので、ライフラインの復旧対応で家に戻れない日が続いていました。母は祖父母のことも見ながら、家族の生活を守ることに精一杯でした

編集部:大変でしたね。 ご家族それぞれが、自分の役割を抱えながら必死だったんですね。

立島さん: そうですね。電気も水道も止まっていて、ライフラインは完全に途絶えていました。お米も限られていて、お湯も出ない状況でした。

編集部:その中で、食事はどうされていたんですか?

立島さん: 母が工夫しながら、なんとか食事を用意してくれていました。最初はおにぎりだったんです。ただ、日が経つにつれてお米も少なくなってきて、最後には「もうお茶漬けしか出せないね」と言いながら、具だくさんのお茶漬けを作ってくれました。

塩昆布など、家にあった具材をいろいろ入れていて、冷蔵庫も使えないので、傷んでしまう前に食材を使う必要がありました。結果的に、すごく具だくさんのお茶漬けになったんだと思います。

編集部: 限られた状況の中で、お母様が工夫されていたんですね。

立島さん: 大変だったとおもいます。
ご飯が少なくても、お茶漬けにするとふやけて量が増えるので、少しでも満足できるようにしてくれていました。冷凍していたご飯を使って、震災から3日目、4日目くらいには温かいご飯も食べさせてもらいました。

そのときにテレビで流れていたJTのCMを見ながら食べていたことも、今でも覚えています。

編集部: その時は、もちろん将来お茶漬けのお店をやるなんて考えていなかったですよね。

立島さん: 全然考えていないです(笑)。
18歳の自分には、そんな未来はまったく想像していませんでした。

編集部: それでも、18歳の時のその記憶が、今につながっている。そこはすごく印象的ですね。

立島さん: そうですね。あの経験が、今のすべての原点になっています。

「温かいものを食べられること」のありがたさが、今のお茶漬け専門店の原点に。

「あれがあったら良かった」を、今度は誰かのために

編集部: 震災の経験は、今のペット防災への想いにもつながっているんでしょうか?

立島さん: そうですね。震災を経験したからこそ、「あれがあったら良かった」「これがあったら良かった」と感じるものがあります。

だったら逆に、「防災に強い県」にできたらいいなと思いました。

編集部: ご自身が実際に困った経験があるからこそ、今度は誰かが困らないようにしたい、ということですね。

立島さん: そうですね。自分が困った経験があるからこそ、同じような思いをする人を少しでも減らしたいと思っています。

「もしも」は、もう遠い話ではありません。熊本の地震なども含めて、明日、明後日に起きるかもしれないものとして、きちんと準備できるものが一つくらいあってもいいのではないかと思っています。

防災登録証の小さなバッジ。いざという時に誰かの助けになってほしいという想いが込められている。

編集部: ご主人も震災を経験されていますよね。

立島さん: 主人も震災の時は建設現場で仕事をしていました。建物が崩れていく中で、自分たちが作った避難階段などを使いながら、建物の中にいる職員さんに「外に出て」と声をかけ、避難誘導をしていたそうです。

編集部: ご夫婦それぞれが、違う場所で震災を経験されていたんですね。

立島さん: そうですね。夫婦で震災について話すことも多かったです。

福島は原発事故の印象が強いですが、実際にはさまざまな地域で、多くの方が同じように苦しい経験をしています。そういう話を夫婦ですることが多かったですね

トリマーさんとの出会いから、トリミングカーが生まれた

編集部: 最初からお茶漬け専門店ではなくトリミング事業から始められたんですよね? きっかけを教えてください。

立島さん: そうです。まず、トリミングカーを作るところから始めました。

編集部:トリミングカー? なぜトリミングカーを作ろうと思ったのでしょう。

立島さん: 私自身も子育てをしていて、今一緒に働いているトリマーさんとは、子どもの年齢が同じだったこともあり、最初はママ友のような関係でした。

その方がトリマーとして仕事をしていたのですが、サロンを構えて仕事をすると固定費もかかります。時給やさまざまな費用を考えると、トリマーという仕事を続けていくことが難しいという話を聞いていました。

それなら、私たちの方で一緒に何か形にできないかなと。

編集部: トリマーさんが仕事を続けていくための環境を、別の形でつくれないかと考えたんですね。

立島さん: そうですね。せっかく技術を持っているのに、固定費などの負担で続けることが難しくなるのはもったいないと思いました。

編集部: そこに、もともと考えていた防災の想いも重なったのでしょうか?

立島さん: そうですね。向こうは「犬をカットしたい」。こちらは「防災に関わることをやりたい」。だったら、「車を作ってみようか」となりました。それがトリミングカーです。

編集部: サロンではなく、移動式にした理由は何だったのでしょうか?

立島さん: サロンを構えると固定費がかかるので、できるだけ経費をかけたくないという思いがありました。

最初はキャンピングカーも考えましたが、維持費も高いです。そこで、キッチンカーのような形で、防災にも使える車ができないかなと考えました。

編集部: 「トリマーさんが仕事を続けられる環境」と「防災」という、最初は別々だったものが、トリミングカーという一つの形になったんですね。

立島さん: そうです。どちらか一つではなくて、一緒にできるものを考えていった結果、トリミングカーという形になりました。

「事業計画を出して」と言われ、そこから本気の挑戦が始まった

編集部: とはいえ、トリミングカーを一から作るとなると、大きな挑戦ですよね。
立島さん: そうですね。主人にも相談しました。ただ、最初は事後報告に近かったです(笑)。

少しずつ「こういうことをやりたい」と話していきました。

編集部:事後報告(笑) ご主人からは、どんな反応があったんですか?

立島さん: 主人も経営者なので、「事業計画を出してちょうだい」と言われました。

編集部: やっぱり、そこは経営者ですね(笑)。

立島さん: そうですね(笑)。そこで、きちんと数字を入れた事業計画を作りました。やるのであればクラウドファンディングからやりたいと思って、2025年に募集を始めました。

トリミングカー自体には500万円ほどかかるのですが、クラウドファンディングの目標金額は100万円にしました。最終的には100万円を超える支援をいただけたんです。

編集部: 目標を達成できたのは、それだけ応援してくださる方がいたということですよね。

立島さん: そうですね。本当にたくさんの方に応援していただいて、自分一人の力ではできなかったことだと感じています。

編集部: インターネットからの支援だけではなかったんですよね?
立島さん: 5,000円や1万円など、現金でいただいたものを私が預かって、まとめて入金したものもあります。

編集部: インターネットを使うことが難しい方も、それぞれの方法で応援してくださったんですね。

立島さん: そうなんです。それだけ多くの方に応援していただいたことが、本当にありがたかったです。

トリマーさんとの出会いをきっかけに生まれた、GLoomin.のトリミングカー。
マルシェなどにも積極的に参加し、ペット防災について知ってもらう機会をつくるなど、日頃から「もしものとき」に備える大切さを伝えている。

トリミングからペットの最期まで。「最初から最後まで」がGLoomin.の考え方

編集部: トリミングカーから始まって、現在は店舗もあります。店舗を構えることになったきっかけは何だったんですか?

立島さん: トリミングの拠点を作るために、ワンちゃんを預かれる店舗を探していました。

お客様から「ペットホテルとして預かってほしい」という要望も多かったので、家を買うのか、店舗を借りるのか、いろいろ考えました。

その中で、以前猫カフェだったこの場所が空いたという話を聞いて、大家さんに相談しました。家賃も安くはなかったので、いろいろ相談させてもらいながら決めました。

「最初から最後まで、人とペットに寄り添いたい」。その想いを胸に、GLoomin.を育ててきた立島さん。

「最初から最後まで、人とペットに寄り添いたい」。その想いを胸に、GLoomin.を育ててきた立島由香里さん。

編集部: 店舗を探す段階から、どんな場所にしたいかというイメージもあったんですか?

立島さん: ありました。私自身、小さい子どもがいるので、何かに制限される場所にはしたくなかったんです。

一般的には「何歳から何歳まで」とターゲットを決めると思うのですが、そういうものを作りたくありませんでした。

編集部: 年齢やライフステージで区切るのではなく、もっと長く関わりたい、と。
立島さん: そうですね。やるのであれば、「最初から最後まで」関わりたいと思っていました。

ワンちゃんであれば、赤ちゃんの頃から亡くなる最後の時まで関わりたいなと。

実際、GLoomin.ではペットの葬儀・火葬を行う事業者さんとも連携しています。ワンちゃんが亡くなった後も、きれいにトリミングした状態で火葬できるようにしたいと思っています。

編集部: トリミングだけを提供して終わりではなく、その子の一生に関わっていくということですね。

立島さん: そうですね。トリミングをして終わりではなく、その子の人生、そして飼い主さんとの時間にもできるだけ寄り添っていきたいんです。

お出かけや旅行などで、どうしても一緒に過ごせないときに。ワンちゃんが少しでも安心して過ごせる場所を提供している。

GLoomin.の「.」に込めた、「最初から最後まで」の想い

編集部: その「最初から最後まで」という考え方は、店名にも込められているんですよね。

立島さん: そうです。日本では「トリミング」と言いますが、海外では「グルーミング」という言葉が使われます。

ただ、「グルーミング」という名前のお店はすでにたくさんあります。そこで「GLoomin.」という名前にしました。

編集部: 最後の「.」も、名前の一部なんですよね。

立島さん: はい。最後の「.」までが名前です。
最初から最後まで。最後の最後まで関わるサービスにしたいという思いを込めて、「.」を付けています。

編集部: 店名の最後にある小さな「.」に、GLoomin.の考え方そのものが入っているんですね。

立島さん: そうですね。小さな「.」ですけど、私たちにとっては、最初から最後までという想いを表す大切なものなんです。

トリミングの待ち時間を、飼い主さんの「休める時間」に

編集部: そして、GLoomin.にはトリミングだけではなく、お茶漬け専門店もあります。ここも初めて見ると「なぜ一緒に?」と思うところですよね。

立島さん: そうですね。人についても、子どもから高齢の方まで、最初から最後まで食べられるようなご飯を作りたいと考えました。

お茶漬けには、スタッフが持っている薬膳の資格も活かしています。体が温まるようなものなど、少量でも取り入れられるようにしています。

編集部: ワンちゃんだけではなく、飼い主さん自身にも、ここで過ごす時間を大切にしてほしいということなんですね。

立島さん: 今は働くこと自体も大変な時代だと思います。だからこそ、自分自身を労わる時間が必要になってきたと感じています。

皆さんが、もう少し自分のことを気にかけてあげられる時間が、どこかにあったらいい。

トリミング中の2時間、3時間という空いている時間に、少し非日常を感じながらコーヒーを飲んでもらう。そういう時間になればいいなと思っています。

編集部: ワンちゃんを預けている間の「待ち時間」を、飼い主さん自身が休む時間に変えていくということですね。

トリミングを待つ飼い主さんにも、ゆっくり過ごしてほしい。GLoomin.では、ワンちゃんだけではなく、飼い主さん自身が自分を労わる時間も大切にしている。

「飼い主さんの困った」に寄り添い、人もペットも同じ命として支える

編集部: GLoomin.では、ワンちゃんだけではなく、飼い主さんのことも大切にされていますよね。

立島さん: おっしゃる通りです。ワンちゃんはもちろん可愛いですし、誕生日会など、ワンちゃんを中心にしたいろいろな事業もあると思います。

ただ、私たちは「飼い主様ファースト」でもありたいと思っています。

編集部: 「飼い主様ファースト」というのは、具体的にはどんなことを大切にされているんですか?

立島さん: たとえば、「亡くなった時にどうすればいいのか」「病院でこう言われたけれど、トリミングではどこまでできるのか」「どうしてここまでしか毛を切ってくれないのか」など、飼い主さんにはいろいろな疑問があります。

そういうことも、きちんと話せる場所にしたいんです。

「誰かを一人にしない」。その想いが、GLoomin.の活動の根っこにある。

「自分のやり方が間違っていたのかな」と悩んでいる方もいます。話を聞いてほしいという飼い主さんも多いので、そういった部分まで含めて関わりたいと思っています。

編集部: 技術を提供するだけではなく、「ちょっと聞いてほしい」という気持ちにも応えたいんですね。

立島さん: 何か困ったことがあった時に、「ちょっとGLoomin.に聞いてみよう」と思ってもらえるような存在になれたらいいと思っています。

編集部: 立島さんにとって、「寄り添う」というのは、具体的にどういうことなんでしょう?

立島さん: 私たちは、人もペットも一緒だと思っています。人もペットも同じ命。そこは、ずっと大切にしていきたいです。

編集部: その考え方は、GLoomin.のさまざまな取り組みに共通しているように感じます。

立島さん: ありがとうございます。やっていることは違って見えても、根っこの部分では全部つながっていると思います。人もペットも大切な命だからこそ、困った時に寄り添える場所でありたいんです。

ただ待っているだけではなくて、「今日は少し自分のために時間を使おう」と思ってもらえる場所になったら嬉しいです。

「誰かを一人にしない」想いが、スタッフの挑戦を支える

編集部: そこまで「寄り添うこと」を大切にする背景には、立島さん自身の経験もあるのでしょうか?

立島さん: 私自身、子どもの頃に、一人ぼっちだと感じることがありました。身の回りのものが十分ではなかったり、周りに頼れる人がいなかったりして、一人で抱え込むこともありました。

編集部: そうした経験の中で、「誰かが一緒にいてくれること」の大切さを感じてきたんですね。

立島さん: はい。いろいろな経験をする中で、「誰かが一緒にいてくれる」ということが、どれだけ大切なのかを実感してきました。

たとえば経営者でも、一人で判断しなければならない時があります。「これで正しいのかな」と思った時に、「大丈夫だよ」と言ってくれる人がいるかどうかで、気持ちはすごく変わるとおもうんです。

私自身も、いろいろな経験をしてきた中で、「大丈夫だよ」と支えてくれる人がいることで、こんなにも心が救われるんだと感じました。

編集部: だからこそ、今度は自分が誰かにとって「大丈夫だよ」と言える存在になりたい、ということなんでしょうか?

立島さん: はい。自分がしてもらって嬉しかったことや、救われた経験があるからこそ、今度は自分が誰かに同じように寄り添える人になれたらと思っています。

防災から女性の仕事づくりまで。広がるGLoomin.の挑戦

編集部: GLoomin.では、これからもいろいろなことを考えているんですよね。今後やっていきたいことについて、教えていただけますか?

立島さん: そうですね。これからペット防災用品を作りたいと思っています。
ワンちゃん用の爪切りや、少し毛を切るためのハサミ、けがをした時に使う犬用の包帯などです。

編集部: 人間向けの防災用品はたくさんありますが、ペットに特化したものを考えているんですね。

立島さん: 人間の場合は絆創膏がありますが、犬には犬に合ったものが必要です。災害時には洗うことも難しいので、スプレーなども入れたいですね。

毎日車の中に入れておいても大丈夫なような、携帯できる防災用品にしたいです。
さらに、ペットの名前を入れられるケースにして、その子に合ったものをオーダーメイドで用意できたらいいなと思っています。

編集部: 防災用品も、実際に使う場面をかなり具体的にイメージされているんですね。

立島さん: 実際に自分が震災を経験しているので、「こういうものがあったら助かるな」というところから考えています。いざという時に本当に役立つものにしたいですね。

編集部: そして、ペット防災だけではなく、女性と一緒に取り組んでいくことも考えているそうですね。 

立島さん: そうなんです。女性でワークショップをやっている方は多いと思います。
子育てをしながら、自分のお小遣いになるような仕事をしたい。自分のストレスを少し解消できるようなことをしたい。そう思っている女性たちと、一緒に何かできないかなと思っています。

編集部: 子育てをしながらでも、自分の時間や仕事を持てるような機会をつくりたいということですね。 

立島さん: イベントの時に一緒にやったり、子どもたちにワークショップをしてもらって、その間にお母さんたちはここでコーヒーを飲んでもらったり。

そういうことができたらいいなと思っています。

GLoomin.では、子どもたちも大人も楽しめるワークショップを開催し、地域の人がつながるきっかけにもなっている。

編集部: ほかにも、将来的にやってみたいことはありますか?

立島さん: 犬の毛を使ったサステナブルな取り組みです。トリミングで出る犬の毛を使って、ラグのようなものを作れないかなと考えています。

犬の毛は定期的にたくさん出ます。でも、ワンちゃんが亡くなった後は、その子を撫でることができなくなりますよね。
だったら、犬の毛を加工して、何かにできないかなと。

5年くらいのビジョンで考えています。

「犬の毛がこれくらい集まったら、これくらいの大きさのラグが作れます」という形にできたらいいなと思っています。
触った時に、その子が生きていた時の感覚を思い出せるようなものになったらいいなと思っています。 

その子が残した毛も大切な思い出のひとつ。未来のメモリアル事業に繋がっている。

編集部: 単にワンちゃんの毛を再利用するだけではなく、飼い主さんにとって大切な思い出にもつながるものにしたいんですね。

立島さん: そうですね。サステナブルな取り組みと、メモリアル事業を組み合わせられたらいいですね。

「苦しい」「泣いてもいい」と言える場所を目指して

編集部: ここまでお話しをお聞かせ下さりありがとうございした。最後に、GLoomin.を訪れる方や、この記事を読んでくださった方に伝えたいことはありますか?

立島さん: 人もペットも一緒。それが私たちの基本的な理念です。

そして、ワンちゃんも含めて「命に対する責任」というものを、皆さんにきちんと感じてほしいと思いながら、この事業を続けています。

 苦しい時には「苦しい」と言える場所。

泣きたい時には、「泣いてもいいよ」と言える場所。

GLoomin.が、そんな場所になれたらいいなと思っています。これからも、そういう場所として事業を広げていけたらと思っています。

編集部: この度は、貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。

立島さん: こちらこそ、ありがとうございました。GLoomin.のことや、私たちが大切にしている想いを知っていただけたら嬉しいです。これからも、人とペットに寄り添える場所をつくっていきたいと思っています。

Gloomin.の情報

【店名】Gloomin. お茶漬け 福島
【住所】福島市鎌田一里塚5-22東
【TEL】024-529-6116
【営業時間】10:00〜15:00(14:00ラストオーダー)
【定休日】月曜・第3日曜


【GLoomin.の最新の様子】
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取材後記

今回、立島さんのお話を伺うまでは、トリミング、お茶漬け、薬膳、ペット防災と、いろいろなことに取り組んでいる方という印象がありました。

けれど、じっくりお話を聞いていくと、その一つひとつが、ちゃんとつながっていることが分かりました。

その根っこにあったのは、「人もペットも一人にしない」という想いです。

特に印象に残ったのが、店名「GLoomin.」の最後にある小さな「.」。

「最初から最後まで寄り添いたい」という意味が込められていると聞き、これまでのお話が一本につながったように感じました。

ふくしまるーつの取材では、今やっていることだけではなく、「なぜ、それを始めたのか」まで伺いたいと思っています。

その人のこれまでをたどっていくと、今の活動につながる出来事や、大切にしている想いが見えてくるから。

今回の取材でも、事業の形だけでは分からない、立島さんの「るーつ」に触れることができました。

立島さん、今回は貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。


ふくしまるーつ編集部
取材・文│森崎遼平

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