枝豆が真ん中の夏
義母からたくさんの枝豆が届いた。
家族が大好きな枝豆。
さて、やるか。
グラグラ、ブクブク。
暑いから扇風機、こっちに持ってこよう。
そして、鍋を見つめながら思いついた。
八首。
背を丸め
語らぬ口が
笑ってる
あの子ら好きだべ
送る枝豆
さやをもぐ
長靴姿
思い出し
洗う枝豆
掬ったりして
ブクブクと
茹で湯につかる
枝豆は
畑の朝を
我が家に運ぶ
玄関で
ただいまの声
すぐあとに
あ!ばあばんち!
枝豆の匂い
枝豆の
塩気の強さ
喜ぶ子
義母の真似した
最後のふた塩
残る香は
枝豆の濃さ
クンクンと
今日は家族が
犬になる日
電話口
ありがとうでは
言い足りない
終わったさやの
山を見せたい
枝を抜く重労働、さやをもぐ手間。
それでも必ず毎年届けてくれる。
味の濃い枝豆が、食卓の真ん中に置かれる。
どんぶり。
山盛り。
隣には、すぐに新しい山ができる。
空っぽのさやの山。

枝豆を
競って食べる
三兄弟
最後は揃って
さやをチューチュー
今年の夏が、やってきた。
