エレベーターという、妙に気まずい密室問題。
エレベーター。
ただ上下するだけの箱。
なのに、
なぜか毎回ドラマが起きる。
まず、
「閉」ボタン。
押す。
一回。
……閉まらない。
もう一回。
ポチ。
まだ閉まらない。
ポチポチポチ。
別に急いでない。
でも、
一刻も早く閉まってほしい。
そこへ、
「すみませーん!」
遠くから人が走ってくる。
……。
気まずい。
さっきまで、
「早く閉まれ!」
と念を送っていた自分。
急に、
「どうぞどうぞ!」
みたいな顔になる。
そして乗ってきた人と目が合う。
「……どうも。」
「……どうも。」
誰も悪くない。
なのに、
なぜか謝りたい。
そしてエレベーターが動き出す。
今度は、
誰もしゃべらない。
さっきまで外で、
「ママ!ママ!」
と騒いでいた子供まで、
急に無音。
おい。
どうした。
さっきまであんなに元気だったじゃないか。
エレベーターに入った瞬間、
魂を抜かれたように静かになる。
親も静か。
子供も静か。
知らないおじさんも静か。
全員、
「私はここに存在していません」
みたいな顔をしているww
そして、
誰かが「開」ボタンを押す。
その瞬間だけ、
全員の視線がボタンに集まる。
誰かが咳をする。
全員、
「……。」
誰かのスマホが鳴る。
全員、
「……。」
なぜか、
誰も見ない。
そして一番謎なのが、
目的階に着いた瞬間。
「どうぞ。」
「いえ、どうぞ。」
「いやいや、どうぞ。」
……。
さっきまで全員、
他人だったよね?
たった数十秒の共同生活で、
なぜか譲り合いの精神が芽生えている。
そして最後に、
一人だけ残る。
ドアが閉まる。
「……。」
エレベーター、
再び静寂。
俺は思う。
これ、
移動手段じゃない。
人間性を試す、
小さな密室だ。
そして今日も俺は、
誰も乗ってこないことを祈りながら、
「閉」
を連打している。
……。
来た。
人が走ってくる。
俺は、
何もしてませんけど?
みたいな顔をする。
エレベーター。
今日も人間関係が、
めんどいって!!笑
結論
2.3階までならエレベーターよりエスカレーターを使いがちw
ではまた。
