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あんなに感動したのに、もう思い出せない ー それは「忘れっぽくなった」のではなかった

昨日、心を動かされた言葉があったはずなのに。

今日にはもう、その内容を、うまく思い出せない。

「あんなに、なるほどと思ったのに」

「大事なことに気づいた、と思ったのに」

そのはずが、一晩眠ると、輪郭がぼやけて、気づけば跡形もなく消えている。

こういうことが続くと、多くの人は静かにこう思います。

「私、最近、忘れっぽくなった」

「これって、老いのはじまりなのかもしれない」

でも先に結論からお伝えします。

それは、老いのはじまりでも、あなたの脳の衰えでもありません。

実は、気づきというものは、そもそも「消えるもの」として、初めから設計されているからです。

禅の言葉に、こういうものがあります。

悟りというものは、煙のように立ちのぼり、雲のように散り、霧のように消えていくものだ、と。

せっかくつかんだはずの深い気づきも、時間が経てば、ふっとかすんで、また思い出せなくなる。

そしてそれは、特別な誰かだけに起きることではなく、修行を重ねた人であっても、みんな同じように経験することだと言っているのです。

つまり、「気づいたのに、忘れてしまった」というあの感覚は、あなただけの弱さでも、特別な物忘れでもなく、大昔から、あらゆる人がたどってきた、ごくありふれた道だということです。

もしかしたら、あなたにもこんな心当たりがあるかもしれません。

□ 本を読んで、記事を読んで、「これだ」と感動したのに、翌日には内容がうまく出てこない

□ 誰かに大切なことを話したはずなのに、自分でも「あれ、なんて言ったんだっけ」と思うことがある

□ 同じ失敗や、同じ気づきを、何度も繰り返している気がして、自分に呆れてしまう

□ 「前にも同じことに気づいたはずなのに」と、進歩のなさに落ち込む

□ 物忘れが増えたことで、これから先の自分に、漠然とした不安を感じている

一つでも当てはまるなら、それは、あなたが真剣に生きている証でもあります。

何も気づかない人は、そもそも「忘れた」とすら思わないからです。

気づいて、忘れて、また気づく。

このくり返しこそが、実は生きているということの、自然な形なのかもしれません。

ここで少し、脳の仕組みの話をさせてください。

脳は、入ってくる情報のすべてを、永遠に保存しておく倉庫のようにはできていません。

むしろ逆で、次から次へと入ってくる新しい情報のために、古い情報を、静かに整理し、手放し続けている。

これは例えるなら、毎朝、庭に立ちのぼる朝もやのようなものです。

朝もやは、その瞬間はたしかに、景色を美しく包み込みます。

けれど、日が高くなる頃には、跡形もなく消えてしまう。

だからといって、「あの朝もやは、なかったこと」にはなりません。

もやが消えたあとの空気には、たしかにその湿り気が、静かに残っています。

気づきも、これと同じだと考えてみてください。

内容そのものは思い出せなくなっても、その気づきが体を通り過ぎた感覚だけは、どこかに静かに残っている。

覚えていることだけが、価値のあることではないのです。


大切なのは、「忘れないように、必死につかまえておくこと」ではなく、「また同じ気づきが訪れたときに、それをちゃんと受け取れる状態でいること」だと、脳活呼吸メソッドでは考えています。

気づきをコレクションのように棚に並べて、失くさないよう管理する必要はありません。

煙のように立ちのぼっては消え、また立ちのぼる。

そのくり返しに身を委ねられるようになると、「忘れてしまった自分」を責める時間が、少しずつ減っていきます。

ここからは、今日から実践できる三ステップです。

ステップ① 呼吸 ― 気づきを、体にそっと通す

何かに「はっ」と気づいた瞬間、頭で覚えようとする前に、まず一度、深く息を吸ってみてください。

鼻から4秒かけて吸い、2秒止めて、口から6秒かけて、ゆっくり吐き切ります。

言葉として記憶するのではなく、その気づきを、一度体の中に呼吸として通してあげる。

言葉は消えても、体を通った感覚は、案外どこかに残ると言われています。

ステップ② ことば ― 「忘れた自分」を責める言葉を、置き換える

「また忘れてしまった」「私はダメだ」という言葉が浮かんできたら、こう言い換えてみてください。

「気づけただけで、十分だった」

「忘れたなら、また気づけばいい」

覚えていることを目的にするのではなく、その瞬間、気づけたこと自体を、まず認めてあげてください。

ステップ③ 笑い ― 同じ気づきをくり返す自分を、笑ってあげる

「あれ、これ前にも気づいた気がする」と思ったら、くすっと笑ってみてください。

「また同じところで、はっとしてるなあ、私」

そのくらいの軽さで、自分の忘れっぽさを、責めるのではなく、笑って受け流してみる。

同じ気づきに、何度も新鮮に出会えるというのは、見方を変えれば、ちょっと得なことなのかも。


あんなに感動した言葉も、あんなに深く納得した気づきも、煙のように立ちのぼり、いずれは消えていきます。

それは、大昔からずっと、誰にでも起きてきたこと。

だから、忘れてしまった自分を、責めなくて大丈夫です。

今日、あなたが「気づいたのに、もう忘れてしまったな」と思うことがあれば、コメント欄に一つだけ書いてみてください。

「内容は忘れたけど、なるほどと思ったことがあった」でも構いません。

言葉にして書き出すことで、消えかけていた気づきに、もう一度、少しだけ輪郭が戻ってくることがあるからです。

同じように「また忘れてしまった」と自分を責めている誰かが、あなたの一言に、そっと安心するかもしれません。

もしよろしければ、フォローしておいていただけると嬉しいです。

次にまた、「忘れっぽい自分を、責めなくていい理由」をお届けしていきます。

今のあなたの脳が、どれくらい「覚えていなきゃ」というプレッシャーを抱え込んでいるか。

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「忘れっぽくなった自分」に、漠然とした不安を感じている方へ。

覚えることよりも、気づいたその瞬間を大切にしていく考え方を、上機嫌OSとしてまとめています。

気になる方は、プロフィールの案内所からご覧いただけます。
https://note.com/brain_laughter/n/n4ac767ec16fd




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