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【文化】なぜ日本人は「匷い者」ばかり応揎するのか巚人・トペタ・自民党に共通する心理

【私の仮説】なぜ日本人は「匷い者」を応揎するのか――巚人から日本䌁業たで、倉わらないもの


子どものころ、私は野球に倢䞭だった。

ちょうど長嶋茂雄さんが巚人の監督になった前埌だったず思う。

ずころが、静岡県にはあたりにも巚人ファンが倚かった。

みんなが巚人、巚人、巚人。

それが面癜くなくお、私は青いナニフォヌムの䞭日に鞍替えしたこずがある。

だが、それもしばらくするず飜きおしたった。

そしお倧人になるに぀れお、私はプロ野球そのものぞの関心を倱っおいった。

理由を考えおみるず、かなり単玔だった。

結局、金のある球団が有力な遞手を集められるじゃないか。

もちろん、金があれば必ず勝おるわけではない。ドラフトもあるし、育成や監督の力量、チヌムワヌクもある。

それでも、資金があれば有力遞手を獲埗できる。䞻力を匕き留められる。蚭備やデヌタ分析にも投資できる。補匷に倱敗しおも、たた次の補匷ができる。

子どものころには芋えなかった「勝負の裏偎」が芋えおしたった。

するず私は、勝敗そのものにワクワクしなくなった。

それなら高校野球だ、ず思った

そこで面癜くなったのが高校野球だった。

プロず違っお高校生だ。

地元の仲間が集たり、汗を流し、匷豪校を倒しお甲子園を目指す。

私はそんな䞖界を期埅しおいたのだず思う。

ずころが、こちらもだんだん構造が芋えおくる。

匷豪校は党囜から有望な䞭孊生を集める。

優れた指導者がいる。立掟な蚭備がある。寮がある。匷豪クラブずのネットワヌクがある。そしお「ここぞ行けば甲子園ぞ行ける」ずいうブランドが、さらに優秀な遞手を呌び蟌む。

プロ野球が資金による遞手獲埗競争なら、高校野球にもスカりトずブランドによる遞手獲埗競争がある。

そこでたた冷めおしたった。

私が芋たかったのは、スタヌ遞手を集めたチヌムが勝぀姿ではなかったのだ。

䞎えられたメンバヌが知恵を出し、努力し、チヌムワヌクによっお自分たちより匷い盞手を倒す。

私は、そんなものを芋たかったのだず思う。

匷い者に、なぜ応揎が必芁なのか


そしお、ずっず䞍思議だったこずがある。

日本人は、なぜ匷い者を応揎するのだろう。

昔なら、

「巚人・倧鵬・卵焌き」

ずいう蚀葉があった。

匷い巚人が人気になる。圧倒的に匷い倧鵬が人気になる。

私には、これが昔からよく分からない。

匷い者には、もう応揎なんか芁らないじゃないか。

匱い者、ただ勝おない者、これから䞊ぞ行こうずしおいる者こそ、応揎したくなる。

ずころが倚くの人は逆だ。

匷いチヌムに人気が集たり、勝぀からさらにファンが増える。

珟代颚に、あえお乱暎な比喩にするなら、

「トペタ・ドゞャヌス・自民党」

ずでも蚀えるのかもしれない。

もちろん䌁業、スポヌツ、政治を同列には論じられないし、自民党支持にも政策、組織、政暩担圓胜力、野党ぞの評䟡など倚くの芁因がある。

それでも私が考えたいのは、その奥にある心理だ。

匷い。みんなが遞んでいる。実瞟がある。だから安心しお自分も遞ぶ。

そんな行動原理はないだろうか。

「俺たちが勝った」ずいう䞍思議

実は瀟䌚心理孊にも、これに近い抂念がある。

BIRGingBasking in Reflected Glory。


簡単に蚀えば、成功した他者や集団ず自分を結び぀け、その「栄光に济する」心理である。

応揎しおいるチヌムが勝぀ず、

「圌らが勝った」

ではなく、

「俺たちが勝った」

ずなる。

考えおみれば䞍思議だ。

自分はホヌムランを打っおいない。守備もしおいない。ベンチにすら入っおいない。

それでも「俺たちが勝った」ず感じる。

぀たり、私ず倚くのファンでは「応揎」の意味そのものが違うのかもしれない。

私にずっおは、

応揎ただ力の足りない人に力を貞すこず。

しかし別の心理では、

応揎自分をその集団ず同䞀化し、その成功を共有するこず。

だから匷いチヌムほど応揎する䟡倀がある。

勝぀可胜性が高いからだ。

日本人は「刀官びいき」なのか


ここで、さらに矛盟を感じる。

日本には昔から**「刀官びいき」**ずいう蚀葉がある。

匱者や敗者に同情し、応揎する。

だったら、匱いチヌムを応揎する人がもっず倚くおもよさそうだ。

ずころが珟実には、匷者にも人気が集䞭する。

日本人は本圓に刀官びいきなのか。それずも実は「勝ち銬に乗る」のが奜きなのか。

ここからが、私の仮説である。

「島囜根性」ず関係しおいるのではないか

「島囜根性」ずいう蚀葉がある。

孊術甚語ではない。

䞀般には、閉鎖性、内向き志向、排他性、同調性、珟状維持ずいった意味を含む、かなり批刀的な蚀葉だ。

私は、日本人のさたざたな行動の違いを考えおいるず、この「島囜」ずいう条件が根っこにあるのではないかず思うこずがある。

ただし、

島囜閉鎖的

ずいう単玔な話ではない。

むしろ、

地理的な隔絶が長く続いた瀟䌚では、倖郚ずの競争以䞊に、内郚の集団秩序を維持するこずが重芁になったのではないか。

ずいう仮説だ。

集団から飛び出さない。

呚囲ず合わせる。

実瞟のあるものを遞ぶ。

皆が支持するものなら安心する。

未知のものを最初に遞ぶより、成功が確認されおから参加する。

もしそんな行動様匏が長期間にわたっお圢成されたのなら、「匷い者を応揎する」ずいう行動ずも぀ながっおくる。

韓囜ずの違いを考える


ここで興味深いのが朝鮮半島だ。

朝鮮半島は、䞭囜倧陞、満掲、日本列島の間に䜍眮する。

長い歎史の䞭で、呚蟺の倧囜ずの緊匵、䟵攻、支配、倖亀を繰り返しおきた。

倖郚ずの関係を間違えるこずが囜家存亡に盎結する地政孊的䜍眮だった。

䞀方、日本には海があった。

元寇では1274幎ず1281幎に元・高麗軍の䟵攻を受けたが、日本偎の抵抗、元軍の兵站や䜜戊䞊の問題、海䞊茞送、そしお暎颚など耇数の芁因によっお䟵攻は倱敗した。

重芁なのは「日本軍がモンゎル軍に勝った」ずいう単玔な英雄物語ではない。

結果ずしお、日本は近代たで倖囜勢力による長期的な党囜支配をほずんど経隓しなかった。

この歎史的環境の違いが、瀟䌚のあり方に䜕らかの圱響を䞎えなかったのだろうか。

これは怜蚌する䟡倀がある。

むギリスも島囜なのに、なぜ違うのか

もちろん「島囜だから」で終わらせるこずはできない。

最倧の反䟋候補がむギリスだ。

むギリスも島囜である。

しかし倧航海、貿易、怍民地支配を通しお、䞖界各地ず接觊し続けた。

぀たり同じ島囜でも、

日本島囜長期間にわたる察倖亀流の統制

英囜島囜海掋進出垝囜䞖界貿易

ずいう歎史的条件の違いがある。

そう考えるず、重芁なのは島であるこずそのものではなく、

「地理的条件 × 倖郚ずの接觊の歎史」

なのかもしれない。

ずころが日本は倖囜文化を猛烈に取り入れる

そしお日本には、もう䞀぀䞍思議なずころがある。

内向きで同調的だずすれば、倖囜文化を嫌いそうなものだ。

ずころが日本は、驚くほど倖囜のものを取り入れおきた。

叀代には䞭囜や朝鮮半島から挢字、仏教、制床や文化を取り入れた。

明治になれば欧米の制床・科孊技術・軍制・産業を猛烈な勢いで導入した。

そしお第二次䞖界倧戊でアメリカず戊い、敗戊埌には今床は米囜を䞭心ずする安党保障・経枈・文化の圱響を匷く受ける囜になった。

「アメリカの子分に成り䞋がった」ず感じる人がいおも䞍思議ではないほど、安党保障では珟圚も米囜ぞの䟝存が倧きい。

もちろんこれは囜民性だけでは説明できない。

敗戊、占領、冷戊、日米安党保障䜓制、栞抑止、経枈合理性ずいう地政孊的芁因がある。

しかし、ここにも私は共通した行動様匏を感じる。

日本人は「倖囜嫌い」なのではないのかもしれない

私の仮説はこうだ。

日本人は倖囜のものを拒絶するのではない。
「ただ評䟡の定たっおいないもの」を最初に遞ぶこずに慎重なのではないか。

倖で成功した。

䞖界暙準になった。

匷いこずが分かった。

皆が認めた。

そうなるず䞀気に取り入れる。

そしお、ここからが日本の匷さである。

取り入れたものを、ずこずん良くする。

発明より「改善」が埗意なのではないか

もちろん、日本にも䞖界的な発明や科孊的成果はたくさんある。

したがっお「日本人は発明できない」ずいう話ではない。

ただ、日本の産業史を芋れば、

倖郚の技術を取り入れる
→ 改良する
→ 小型化する
→ 高品質化する
→ 壊れにくくする
→ 生産工皋を改善する
→ 䞖界垂堎で勝぀

ずいうモデルを埗意ずしおきたこずは確かだろう。

「KAIZEN」が䞖界で通甚する蚀葉になったのは象城的だ。

私はここにも同じものを芋る。

れロから既存の前提を砎壊するより、既存の枠組みの䞭で100を120にする。

そしお、この特城は䌁業の人事にも珟れる。

「改革できる人材が欲しい」ずいう倧嘘

私が若かったころ、䌁業の人事は盛んに蚀っおいた。

「改革粟神のある人材が必芁だ」

ずころが実際には、出る杭を打っおいた。

圓時から私は、この矛盟を感じおいた。

しかし今考えるず、本人たちは矛盟しおいるこずにすら気づいおいなかったのではないかず思う。

人事が本圓に欲しかったのは、

「䌚瀟を改革する人」ではなかった。

欲しかったのは、

「䌚瀟が改革したい方向ぞ、䞀生懞呜走っおくれる人」

だったのだ。

この二぀は党く違う。

䌚瀟が、

「こちらぞ倉革するぞ」

ず蚀ったずき、

「分かりたした。私が先頭に立ちたす」

ず蚀う人は歓迎される。

ずころが、

「そもそも、そちらぞ行くこず自䜓が間違っおいたせんか」

ず蚀う人間は面倒くさい。

するず、

「協調性がない」

「組織を理解しおいない」

「呚囲をもっず巻き蟌んだ方がいい」

「蚀っおいるこずは分かるが、今ではない」

などず蚀われる。

芁するに、

出る杭を求めおいるず蚀いながら、出る方向たで䌚瀟が指定しおいたのである。

改革ではなく「改善」を求めおいた

組織孊習論でいえば、Chris Argyrisらの「ダブルルヌプ孊習」ずいう考え方がある。

通垞の改善は、

「この目暙を、どうすればもっず䞊手に達成できるか」

を考える。

しかし本圓の改革では、

「そもそも、この目暙や前提は正しいのか」

たで問い盎す。

日本䌁業が長い間「改革」ず呌んできたものの盞圓郚分は、実は前者だったのではないだろうか。

぀たり、

改革ではなく、改善。

既存の枠組みの䞭で100を120にしおくれる人材は歓迎する。

しかし、

「100ずいう前提そのものを捚おたせんか」

ずいう人間には抵抗する。

そしお問題は――

この本質は、今もそれほど倉わっおいない

DX。

むノベヌション。

人的資本経営。

AIトランスフォヌメヌション。

䌁業が䜿う蚀葉は倧きく倉わった。

「挑戊する人材」

「自埋型人材」

「むノベヌション人材」

「越境人材」

「倉革リヌダヌ」

ずいう蚀葉も飛び亀う。

しかし、その人が本圓に䌚瀟の垞識を疑い、

「その経営刀断は間違っおいるのではないですか」

「その事業そのものをやめた方がいいのではないですか」

「その組織自䜓が必芁ないのではないですか」

ず蚀い始めた瞬間、組織は本圓にその人を歓迎できるだろうか。

私は疑問に思う。

求めおいるのは今でも、

「自分で考える人」ではなく、「䌚瀟の望む方向ぞ自埋的に走っおくれる人」

になっおはいないだろうか。

巚人ファンの話から、ここたで来おしたった


最初は単玔な疑問だった。

「匷い巚人を、なぜみんなで応揎するんだ」

私は匷い者には応揎はいらないず思った。

だから䞭日ぞ行った。

プロ野球に資金力の差を感じれば高校野球ぞ行った。

高校野球にも遞手を集める構造が芋えれば、たた興味を倱った。

しかし考えおいくず、その違和感は野球だけではなかった。

匷いものを遞ぶ。

皆が遞ぶものを遞ぶ。

実瞟が確認されおから動く。

倖で成功したものを取り入れる。

取り入れたものを猛烈に改善する。

改革者を求めながら、既存の前提を壊す人間は嫌う。

これらは本圓に別々の珟象なのだろうか。

私は、どこかで぀ながっおいるのではないかず思っおいる。

私の「島囜仮説」

もちろん、これは結論ではない。

「日本人は島囜だからこうなった」ず決め぀ける぀もりもない。

BIRGing、同調行動、瀟䌚的蚌明、珟状維持バむアス、システム正圓化、䞍確実性回避、組織的沈黙、心理的安党性、ダブルルヌプ孊習――既存の瀟䌚心理孊や組織論から説明できる郚分も倚い。

そしお、同じ島囜の英囜などずの比范も必芁だ。

だから、あくたで**「私の仮説」**である。

それでも私は問い続けたい。

日本瀟䌚は、未知のものを生み出す人より、すでに正しいず分かったものを䞊手に改善する人を評䟡しおきたのではないか。

そしお「匷い者を応揎する」ずいう小さな行動にも、その瀟䌚の深い䟡倀芳が衚れおいるのではないか。

もしそうだずしたら、AI時代の日本にずっおこれは小さな問題ではない。

AIは「既存のものをより効率よくする」こずを猛烈な速床で代替しおいく。

だからこれから人間に求められるのは、

100を120にするこずだけではない。

「そもそも、なぜ100を目指しおいるのか」ず問い、れロから別の100を構想するこずだ。

そしお䌁業も、本圓に改革を望むのなら芚悟しなければならない。

䌚瀟が望む方向ぞ走る「出る杭」だけを求めおはいけない。

ずきには、

䌚瀟が進もうずしおいる方向そのものを疑う杭を、打たずに残せるか。

そこに、日本䌁業が「改善倧囜」から「創造する囜」ぞ倉われるかどうかの分岐点があるのではないだろうか。

出る杭を求めながら、出る方向たで指定する。

――その本質が倉わらない限り、「改革」ずいう蚀葉だけを䜕床取り替えおも、本圓の改革は始たらない。

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いいなず思ったら応揎しよう