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独断と偏見によるIf憲法 第三章Part3 不当に逮捕・科刑されない権利 by島崎藤村

🐥「知り合いが署につれてかれたって💦」
💻「落ち着いて! まず任意か逮捕か確認しよう」
🐥「そうか、任意同行の可能性もあるのか」
💻「現行憲法では、逮捕・勾留・裁判など、手続きを経ずに進められることはないよ!」



第三十一条

人のいのち、また人の自由というものは、ただ力ある者の思いのままに奪われてよいものではない。

もし国が人を罰しようとするならば、まず法の定めた道筋を通らねばならない。どのような罪で、どのような手続によるのか。それを明らかにせずして、人を捕え、縛り、刑に処することは許されない。

第三十二条

人は、裁きを求める道を閉ざされてはならない。

世に争いがあり、不当があり、また身に疑いをかけられる時、人は裁判所の前に立つことができる。その門は、何人に対しても閉ざされてはならないのである。

第三十三条

人を逮捕するには、相応の理由がなければならない。

ただし、まさに罪を犯しているところを捕える場合は別である。それ以外の場合には、権限ある司法官憲の出した令状が要る。その令状には、何の罪によるのかが明らかに記されていなければならない。

第三十四条

人を抑留し、また拘禁する時には、その理由をただちに告げねばならない。

また、その人には、すぐに弁護人に頼る権利が与えられねばならない。正当な理由なしに人を閉じ込めてはならない。

もし本人が求めるならば、その理由は、本人と弁護人のいる公開の法廷で、ただちに示されねばならない。

第三十五条

人の住まい、書類、持ち物は、むやみに踏み込まれ、探られ、取り上げられてはならない。

ただし、第三十三条の場合を除き、正当な理由にもとづいて出された令状があり、その令状に、探す場所と取り上げる物が明らかに記されている時に限られる。

捜索と押収は、それぞれについて、権限ある司法官憲の出す別々の令状によって行われねばならない。

第三十六条

公務員による拷問、また残虐な刑罰は、絶対に許されない。

これは、国がどれほど強い名を掲げようとも、越えてはならない一線である。

第三十七条

すべて刑事事件において、被告人は、公平な裁判所で、迅速に、かつ公開された裁判を受ける権利を持つ。

被告人は、すべての証人に問いただす機会を十分に与えられねばならない。また、自分のために必要な証人を、公の費用によって呼び出す権利を持つ。

被告人は、どのような場合にも、資格ある弁護人を頼むことができる。もし自分で頼むことができない時には、国がその弁護人を付けねばならない。

第三十八条

何人も、自分に不利なことを無理に言わされてはならない。

力ずくで、拷問によって、脅しによって得られた自白、また不当に長く抑留され、拘禁された後の自白は、証拠として用いることができない。

さらに、自分に不利なただ一つの証拠が、その人自身の自白だけである時には、有罪とされず、また刑罰を科されることもない。

第三十九条

その行いをした時には罪でなかったことについて、後から罪を問われることはない。

また、すでに無罪とされた行いについて、ふたたび刑事上の責任を問われることもない。同じ一つの罪について、重ねて責めを負わされることはないのである。

第四十条

人が抑留され、また拘禁されたのち、無罪の裁判を受けた時には、法律の定めるところにより、国に対して補償を求めることができる。

国の力によって奪われた ”時”は、無かったことにはならない。
その失われた時に対し、人は償いを求めることができる。

現行の日本国憲法がある限りはーー



※掲載イラストは、国立国会図書館「近代日本人の肖像」に掲載された島崎藤村の写真を参考に、筆画風に再構成したものです。

出典:国立国会図書館「近代日本人の肖像」


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