好きなものを話す時間
職場で仲のいいスタッフさんが、
Audible(耳で聞く読書)の話をしてくれた。
実は私もAudibleを利用していて、
そこから自然と本の話をするようになった。
「最近どんな作品を読んだ?」
「おすすめある?」
そんな会話を交わしながら、
お気に入りの作品を紹介したり、
おすすめしてもらった本を読んで感想をシェアしたり。
その流れで、
図書館にも足を運ぶようになった。
そのスタッフさんは、
趣味で刺し子をされている。
“作ること”自体が好きなのだそうで、
作品へのこだわりというより、
作る時間そのものを楽しまれているようだった。
私が本を読むことを知って、
「ブックカバー作ろうか?」
と言ってくださった時は、
とても嬉しかった。
私は本屋さんへ行くたびに
ブックカバーを探していた。
でも、
なかなか自分好みのものに出会えず、
ずっと探し続けていたのだ。
「どんなものが出来上がるんだろう」
そう思うと、
毎日の仕事まで楽しみになっていった。
そして先日、
「出来上がったよ」
と持ってきてくださったブックカバー。
そこには、
自然を感じるハーブが描かれていた。
やさしい色合いで、
見ているだけで心がほっとする。
「ミモザは足してみたの」
そう話してくださった。
職場に飾られていたミモザのリース(別のスタッフさん作)を見て、
私が
「これとってもかわいいです!」
と言っていたことを、
覚えていてくださったのかもしれない。
そう思うと、
ますます嬉しくなった。
そして、
「あと、もう一つ作ったの。
なんとなく好きそうだと思って」
そう言って、
もう一つのブックカバーを手渡してくださった。
まさかの二つ目。
わくわくしながら受け取ると、
そこには黒猫がいた。
「黒猫は幸せを運んでくるって言うじゃない?」
そう言って、
にこやかに笑うスタッフさん。
実は私、
以前は黒猫グッズを集めるほど
黒猫が好きだった。
そのことを話した記憶はない。
それなのに、
なんとなく私らしいと思って選んでくださったことが、
とても嬉しかった。
相手のことを思い浮かべながら、
ひと針ひと針作ってくださった時間。
その気持ちごと受け取ったような気がした。
その気持ちが本当に嬉しくて、
しばらくブックカバーを眺めていた。
これから、
どんな本を入れよう。
どんな言葉と出会おう。
そのブックカバーと一緒に、
たくさんの本との出会いが待っている気がする。
なんだか縁起の良い贈り物をいただいたようで、
今、とてもわくわくしている。
