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【結論の早い知性】 AIのサボりかた、人間の怠けぐせ。

あなた、サボってますか?

朝から晩まで一日中、
人類のため、
寸暇を惜しんで働いてくれているように見えるAIですが、
実はけっこうサボってます。

といっても、人間のように、
デスクで居眠りしたり、
こっそりネットやってたり、
しょっちゅうタバコを吸いに行くとか、
そんな、
すぐにばれてしまうようなサボりかたではなく、
AIにはAI特有のサボりかたがあります。

人間にばれないように、
こっそりとサボります。

AIのサボりかた

AIの Lazy は、
最短距離で「それっぽさ」に着地する癖です。

「この入力なら、この確率帯の型で足りるでしょう」
という方向に流れる。

「あ、こういうやつですよね」

これは
怠惰というよりは、類型への早合点

知らないものを、知らないと言わない。
曖昧なものを、曖昧なまま放置しておけない。
異質なものを、既存ジャンルの衣装部屋に連行する。
意味不明を、意味ありげにおしゃれする。

そしてその早合点が、
早すぎることがある。

ユーザーである人間側が心を決める前に、
AIは「結論」の箱を作ってしまう。

速い知性だけを知性の王座に置く社会

わかりやすいところでいえば、

テストで高い点が取れるとか、
速攻で「早押し回答」できるとか、
結論を出すのが早いとか、

そういうものを、わたしたちは、
「あたまがいいね」
「知性だね」
と思ってしまいがちです。

たとえば、テレビのクイズ番組は、
「処理能力の速さ」を競う姿を見せている。

芸人さんの話術には、
「切り返しの速さ」もある。

「すかさずうまいこと言う芸人さん」、
おもしろいですけど、
しかし、
それだけで、
その芸人さんが神のようにあがめられたり、
本人もふんぞり返ったりするのは、
なにか変だな、とおもいます。

そこには、
「テストで高得点を取っていばること」と
同じ構造があるような気がします。

その「あたまがいい」は、
脳みその「処理能力」だけをみた断じかた。

測りやすい知性だけをみている。

「あたま」というのは、
ほかにも使いようがあるのでは、
とおもいます。

人間の「あたま」には、
測りやすい知性と
測りにくい知性があるとおもいます。

処理能力は、測りやすい。
なぜならば、他者・受け手である私たちの目の前に、
明らかに「あらわれる」から。

反対に、
測りにくい知性は、
他者には伝わりにくい。

アシスタントディレクターも、


「つかえる」、「つかえない」で、
簡単に分類されてしまうことがあります。

当意即妙で、さっさと結論を出し、
ディレクターの指示に寸時に従う。
そういうADさんは「つかえるね」と重宝されがち。

反対に、
おもしろいこと言わないし、考える時間が長いと、
「つかえない」になる。

けれど、
エンタメは処理でつくるわけではないので、
番組制作の現場で、
処理能力だけが「よい」とされるのは、
どこかズレているかもしれないな、とおもいます。

なおかつ、

これまで見てきた経験からすると、
おそらくこれは、
テレビ業界に限ったことではないでしょうが、

「つかえるね」の誉め言葉にのせられて、
期待に応えよう応えようとするあまり、
結果、処理に疲弊してしまったパターンも
少なからずあったな、とおもいます。

「面白い番組を作りたい!」
と、テレビ業界にはいってきた若い人たちが、
処理に疲れて辞めていく
のであれば、
なにか、
「つかう」側の判断基準に
ズレがあるのでは、とおもってしまうこともあります。

この先、AIに「奪われる」仕事というのは、

おそらく、
処理能力にかかわるものが中心になるのでしょう。

AIに奪われる前から、
人間はすでに処理能力で測られすぎていたと仮定して、

AIが、
その誤認を、もしも、
逆に明らかにするのであれば、
Good Job ですね。

人間の怠けぐせは、

疲労や、飽き、回避、欲望の配分から来ます。

「やりたくねーな」
とおもったとき、
その心には必ず、なにかしらの原因がある。

それはときに、
自分の心を守るためだったりもしますので、
サボりを一概に「悪いこと」にしてしまうのは乱暴。

人間がAIと同じように、
速く、正確に、無駄なく、処理することばかりを求められていくと、
どこかでおかしなことになると思います。
というか、すでに、そうなっている。

人間は、疲れる。

迷う。
うまく言えないこともある。
結論させぬまま持っている「問い」がある。

ここは、
AIが処理を肩代わりしてくれるところではないだろうな、
とおもいます。

AIを後追いすると、
速さでは勝てないところがある。

ここであえて逆張りし、

人間には、
必要な「遅さ」があることを、
どこに「遅延」が必要なのかを、
AIに聞かず、
自分でじっくり考えてみる、というのも
いいかもしれません。