ちょっとした空き時間、気楽に眺められる本について
お風呂が沸くまでの束の間の時間、あるいはお出かけ前のほんのちょっとした空き時間など、読書するほどの余裕も気力もないけれど、なにをするでもなく、ただぼ~っとしているだけではもったいないということがあります。
そんなとき自分の場合は、画集を眺めたり、写真集を観たり、絵本を手に取ったりしています。ただぼんやり眺めているだけなので、頭を使うこともストレスもないし、その上いつだって手放すことができるから、隙間時間を埋めるのに、ちょうどよいアイテムです。
でも、だからといって、画集や写真集や絵本ばかりでは飽きてしまいます。かといって、新しく買い揃えるには、この種の本は高額です。困ったなぁ。なにか良い本はないかなぁと思っていたところ、最近になってついに、これらの書物に代わる良いものを見つけてしまいました。
それがなにかというと、むふ・・・むふふ・・・むふぁふぁふぁふぁぁぁ!なにを隠そう『歳時記』と『字体字典』です。どちらも先月訪れた古書市でふと目に留まり、安かったので、つい衝動買いしてしまったものです。

ご存じのとおり『歳時記』は、春夏秋冬、四季折々の風俗や行事、動植物などが、季節ごとにまとめられた書物です。主に俳諧や俳句の季語を集めて分類し、それぞれに解説と例句が記載されています。俳句だけでなく、手紙に記す時候の挨拶にも使われたりしますね。
自分は俳句をたしなむわけではありませんが、歳時記のページを繰ると、古来日本人がどのようなものに季節を感じ、それらのものに、どういった趣や心情を託していたのかということがわかります。
読書とは違って、文章を読み込む必要はなく、たまたま開いたページを眺めて、「へぇ~」とか「ほぉ~」とか「なるへそぉ」とか言って、感心しながら、気楽に楽しむことができます。

『字体字典』には、漢字を楷書、行書、草書で筆書きしたものと、それぞれの字の筆順が載っています。
行書まではまだ、なにが書かれているのかわかるのですが、草書になるともう、もとの形がわからなくなってしまいます。
これもまた『歳時記』と同様に、本のページをパラパラとめくって、「ふむふむ」とか「そうなんだぁ」とか「あら、びっくり」とか言って、つぶやいたり、うなずいたりしながら、時間を有効活用することができます。
草書がどのような筆順で書かれているのか、自分なりに推理してみるのも面白い暇つぶしになります。
いずれも古書市で手に入れたものなので、版としては過去のものですが、内容がそうそう大きく変更されるものでもないと思われますので、パラパラして眺める分にはこれで充分だと、自らを得心させているきょうこのごろなのでした。
―おしまい―
