あなたにとっての良いことは、私にとってはよいことではなかったりする
結婚相談所の仲介人が、誤ってお見合いをダブルブッキングする。2日前に気がついた私が電話をするが、出ない。LINEで伝える。ダブルブッキングですので至急対応して欲しい。すぐに電話くださいと。
ダブルブッキングはあってはならないことだが、あってしまった。ならばせめて適切な対応をとってもらいたい。しかし仲介人は、私に電話相談なしで勝手にBさんの日程変更をしてしまう。私は本命がBさんで、Aさんは会ってもよいか程度。変更をAさんにしてもらいたかったが、仲介人は自分の判断で決めてしまった。理由はなんとなく、Bさんの方が寛容に見えたからだそうだ。
仲介人にとってよいことは、私には良くない。仲介人はそれに気が付かない。結局、Bさんとのお見合いは実現せず、破談となった。
⋯⋯⋯⋯⋯
埼玉に住んでいた頃、通っていた皮膚科。先生は私の発疹の理由を熱心に調べてくれた。
沢山の問診を繰り返し、
冬に発症すること、乾燥していること、ビタミン不足である様子が原因との見解に至った。
一気に治すより、ゆっくりでよいから保湿とビタミン補充でキレイに治したい私の意向を踏まえて、軟膏とビタミン剤を処方してくれたのだった。
東京に転入し、他の皮膚科に行く。
「この薬なんかじゃ治りません。」
女医は私の話を聞こうとすらしない。
「発疹が半分以下になったので、引き続き⋯」
「こちらの強い薬なら3日で治りますから。これにしなさい。」
女医は、私の発言を一向に受け付けてくれない。
他の皮膚科に行く。
そこでは、
「ビタミン剤は、東京都で出してはいけないルールだから、この薬にして。」
埼玉とも女医とも違う薬を選ぶ。
「その薬の副作用はありますか?」
「眠くなります。」
「それは、仕事もあるので。」
「直ぐに早く治すのが先決。」
私の話は聞いてもらえなかった。
⋯⋯⋯⋯
仲介人にしろ、東京の皮膚科の医師にしろ、彼女らのポリシーからは、彼女らの意見が問答無用で絶対に正しいのだろう。だから、私の話を聞こうとする意思さえないのだろう。
話したいを伝えるために、電話してと言っても、望む治し方を伝えようとしても、届かない。彼女たちにとって私の言葉は宇宙人語のように、会話にならない。
人にとっての最善は、人によって違う。だから話し合って確認する。
殊更、客と提供者で、話をする義務もある。にもかかわらず、彼女たちは、聞くことができない。想像力不足か、思いやりの欠缺か。分からないが、会話にならない。
⋯⋯⋯⋯
先の仲介人に連絡をする。
「お見合いしたくて入会しているので、お見合いがなくなると困ります。ダブルブッキングの際には相談して下さい。」と。
仲介人からの返事は、
「別店舗に異動になったので、引き継ぎます。」
とのことだった。
彼女は、逃げた。
⋯⋯⋯⋯
相手はどうしたいのだろう。相手を知ろう。その意欲がないと、人付き合いは不可能だろう。独りよがりは独りでやること。
だから私は、友人や同僚に
プレゼントをするとき、
待ち合わせをするとき、
遊びに行くとき、
先の仲介人や皮膚科の先生を思い出す。
独りよがりの1人にはなりたくないから。自分は周りを大事にしたいから。まずは聞く。知っているではなく、知りたい言う思いで。
「ランチと夜、どっちのほうがよい?」
「何食べたい?」
これを辞めたら簡単に周りから人がいなくなるだろう。
私にとってのあなたのためは、あなたにとってのあなたのためではないこともあると、いつも心に留めて置きたい。
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