技能実習中の結婚と「永住者の配偶者等」への変更 ― 急ぐ理由がないなら、待つのが最善という話 2026/9/7
ヤンゴンからおはようございます。
ミャンマー語を話す、米国公認会計士・行政書士・ヨガ講師のさやかです。
【ミャンマーの方が匿名で弊所をメンションしてくださってる!】

最近、多数のミャンマーの方からの問い合わせをいただけるようになってきて嬉しいなと思っているところなのですが、さらに嬉しいことがありました。
「ビザの相談をしたい」という匿名の投稿に対して、匿名で私たちの会社のページをシェアしてくれて、「この先生はミャンマー語ができるよ」と言ってくれているんですね。
本当に嬉しくて、だんだん自分がやっていることが伝わってきているんだなと感じました。
【技能実習中の結婚と「永住者の配偶者等」への変更 ― 急ぐ理由がないなら、待つのが最善という話 】
先日、ミャンマーの方から次のようなご相談をいただきました(個人が特定されないよう、内容は再構成しています)。
「技能実習(介護)で在留中です。永住者の男性と結婚を予定しており、婚姻届を出したうえで『永住者の配偶者等』への在留資格変更を考えています。ただ、監理団体(組合)の承諾書はもらえる見込みがありません。承諾書なしで申請して、許可の可能性はありますか。」
法律上の整理
まず前提として、技能実習からほかの在留資格への変更は、原則として認められていません。技能実習制度は「実習を修了して技能を母国に持ち帰る」ことを目的とした制度であり、途中で別の目的に切り替えることは制度趣旨に反するためです。技能実習が終わった後に、まだ日本で仕事をしたい、在留を続けたいという場合には、特定技能という制度が用意されています。そのため、基本的には特定技能に変更することだけが認められると理解していいです。それ以外は例外的な場合に認められます。
例外がないわけではありません。永住者や日本人との婚姻は、「やむを得ない事情」として変更が認められ得る類型のひとつです。また、監理団体の承諾書は法令上の必須書類ではないため、承諾書がなくても申請自体は可能です。
もっとも、承諾書がないということは、監理団体の了解を得ないまま実習を離脱する形になるということです。この場合、離脱に至った経緯の説明が審査の実質的な中心になりますし、実習途中の婚姻は「在留目的の婚姻ではないか」という観点からも慎重に審査されます。交際の開始時期、交際期間、双方のご家族の認知といった事情が、結果を大きく左右します。
当事務所からの助言
このご相談で、当事務所は「実習が満了するまで待ちましょう」とお伝えしました。残りの実習期間は1年半です。
理由はシンプルです。1年半を待てない事情が、特にないからです。
逆に考えてみてください。申請理由書には「なぜ実習の途中で、いま変更しなければならないのか」を書く必要があります。妊娠・出産、健康上の問題、実習先の重大な問題など、待てない具体的な事情があれば、それを説明すればよい。しかし、そうした事情がない場合、「待てない理由」を無理に作文することになります。それは審査官に対して誠実ではありませんし、かえって婚姻の信憑性への疑いを招きます。
実習を満了してから変更申請をすれば、状況はまったく変わります。実習を最後までやり遂げたという事実は、制度を尊重して在留してきたことの証明になり、監理団体との関係も問題になりません。そのうえで婚姻に基づく変更を申請すれば、審査の焦点は婚姻の実態のみに絞られます。
待つ期間にできること
待つ1年半は、何もしない期間ではありません。この間に交際・婚姻の実態を示す記録(写真、通信記録、双方の家族との交流)を自然に積み重ねておくことが、将来の申請の何よりの準備になります。1年半は長いでしょうか?それは人によって異なる回答かもしれませんね。わたしにとってミャンマーの人たちの生き方は刹那的であり、来週のことをあまり考えていないなと思うこともあります。来年のために今何をする?こんな考え方なら1年半は長くない。でもとんでもなく長いと感じる人もいます。
まとめ
在留資格の相談では、「申請できるか」と「申請すべきか」は別の問いです。申請自体は可能でも、いま申請することが依頼者の利益にならないケースがあります。急ぐ理由が説明できないときは、その事実こそが答えです。
個別の事情によって判断は変わりますので、同様の状況の方は、申請前にご相談ください。
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ミャンマー語が話せる日本人会計士・行政書士として活動しております。
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それではみなさま今日も素敵な一日をお過ごしくださいね。
