【読書日記】ホリー・ジャクソンの自由研究シリーズ三部作が過去イチレベルでおもろい 2025/7/27
「最近読んだ本で、何かおすすめある?」
なーんて聞かれた時、迷わず答えるのがホリー・ジャクソンの「自由研究シリーズ」です。正式名称は『自由研究には向かない殺人』から始まる三部作なんですが、これがもう本っ当に面白くて!
読書好きの皆さん、特に普段ミステリーを読まない方にこそ読んでほしい、現代の超絶エンタメ大作なんです。
ここが大好き! 自由研究シリーズ三部作
今っぽさが楽しい調査探索フェーズ
スマホ、SNS、ポッドキャスト、オンラインクラウド… 現代の私たちが当たり前のように使っているツールが物語に組み込まれていて楽しい! 推理ものアドベンチャーゲームみたいな世界観で、つい没頭しちゃうんですよね。
正義感あふれるピップの成長と変化
正義感に燃える女子高生だったピップが、事件を解決していく中で直面する現実の複雑さ。美辞麗句だけじゃ整理がつかない社会で、彼女がどう成長していくかが丁寧に描かれています。
1作目、2作目、3作目と着実に変化、成長していくピップの姿は涙なし、驚きなしでは読めませんよ。鼻水出っぱなしですよ、マジえぐかった…
エンタメとメッセージ性の絶妙なバランス
超ドエンタメ大冒険ミステリー活劇でありながらも、現代社会の問題にもしっかりと向き合っている。説教臭くならずに、エンターテイメントとして楽しみながら考えさせられる、このバランス感覚が絶妙なのよね。
【徹底レビュー】自由研究シリーズ三部作
📖自由研究には向かない殺人(東京創元社 2021/8/24 発売)
イギリスの小さな間に住む17歳のピップ、高校の卒業研究として5年前に起きた少女失踪事件を調査することにした。警察は交際相手が事件を起こし、自殺したと結論づけた。しかしピップは彼の無実を信じて調査を開始する…
私が夢中になった理由:もうね、ピップがマジで素晴らしいんです! 17歳とは思えない冷静さと行動力、でもちゃんと年相応の悩みや迷いもある。正義感だけじゃなくて、きちんと論理的思考で事件を解き明かしていく姿に応援せずにはいられませんでしたね。
そして現代らしい調査方法が新鮮。ネットで関係者を調べたり、通話記録を分析したり。友人や家族との掛け合いも小気味よく超さわやか、海外映画でよく見るあの感じです。ぜったい夢中になっちゃうこと請け合い、とにかく1ページ目をめくってみて下さい!
📖優等生は探偵に向かない(東京創元社 2022/7/20 発売)
前作の事件解決から時が経ち、今度はピップの友人の妹が行方不明になる。警察に相談するも事件性がないと言われ、ピップはポッドキャストで配信しながらで調査を進める。思わぬ事態に巻き込まれていき…
私が震えた理由:1作目が面白かったので期待して読み始めたんですが、想像を遥かに超えてきました。ポッドキャスト配信という現代的な設定もさることながら事件の闇の深さが段違い。
ピップの心の成長はさらにレベルアップ。困った友人を助けるために、勇ましく事件解決にむけてみなを引っ張っていくのです。強大な問題や衝撃に立ち向かう姿は、それはもうカッコ良くて痺れちゃう!
後半からの怒涛の展開は強烈ですよー!サスペンスフルで最後100ページほどはマジで読む手が止められませんでした。もはや高校生の探偵ゲームではすまされない、あまりにも荒々しい結末が読者をひきつけます。
📖卒業生には向かない真実(東京創元社 2023/7/18 発売)
まもなく大学の入学を控えていたピップは、かつての事件と捜査で名誉棄損で訴えられそうになっていた。さらに怪しいメールや自宅へ悪戯がされはじめ、何者かにストーキングをされてしまうことに。
ピップは得意の独自調査を開始、かつて発生した事件と同じような手口と判明する。しかしその事件の犯人は、すでに逮捕されているようで…
私が言葉を失った理由:この3作目はマジすごい。世の中には「どんでん返し」とか、様々な宣伝文句がありますが、もうそういう次元じゃないです。1作目、2作目と読んできた人は誇張なく必読。ガチで必読。死んでも必読です。
1作目、2作目でピップが正義感を胸に追い続けた真実。この真実を明らかにすることで、多くの友人たちが救われ、人間としても成長を遂げてきました。しかし同時に他人の虚偽や秘密にしていることを暴く行為でもあるのです。
あなたがこの本を読み終わったとき、きっと本を閉じたまま考え込んでしまうでしょう。そのくらい傑作でもあり、衝撃作でもあるのです。
注意点とTips
1作目から順番に読みましょう
このシリーズは完全に連続もので、登場人物の関係性や過去の事件との繋がりが重要なポイントになってきます。必ず1作目から順番に読んでください。
全部読んだら前日譚もオススメ
シリーズ三部作が気に入った方は、前日譚も出てるので読んでみましょう。中編の短いお話でなので気軽にチャレンジできますよ。仲の良い友人同士、美味しいピザを食べつつ、きゃっきゃゲーム大騒ぎしてる感じが羨ましくてしかたなかった!
📖受験生は謎解きに向かない(東京創元社 2024/1/11 発売)
試験が終わったピップと友人たちは、友人宅を占拠しての犯人当てゲームのパーティ開催していた。手がかりが司会役から提示され、アリバイなどをみんなで確認していく。単なる遊びだったはずが、ピップはいつの間にかゲームに夢中になっていき…
Netflixドラマ版も要チェック
2024年にNetflixでドラマ化もされています。原作の雰囲気をよく再現していてめっちゃ良かった~。ピップがイメージ通り、ひた向きでカワイイのよ! ただ映像が気になる人もいると思うけど、原作では細かなところまで描写されてるから、まずは小説から読むことをおすすめしますよ。
自由研究シリーズ三部作 まとめ
マジここ数年で読んだ本の中でトップレベルに入る面白さです。ミステリー好きの方はもちろん、普段ミステリーを読まない方にもぜひ読んでほしい。
久しぶりにミステリーってこんなに面白いものだったんだ~、と思い出させてくれた作品でもあります。最近マンネリ化してるなーという方に、超絶、絶対におすすめです。
📖【新刊】夜明けまでに誰かが/ホリー・ジャクソン(創元推理文庫 2025年7月30日発売)
そしてなんと今月、新刊が発売されるんです! 自由研究シリーズとは関係のない別作品。プルーフ版で読了済なんですが、これもトンデモナイ作品でした。こちらでレビューしてるので、ぜひどうぞ。
さて、ホリー・ジャクソンの自由研究シリーズはいかがでしたか? あなたの毎日の生活に刺激を加える作品ばかり、ぜひ一度手に取ってみて下さい!
今週あたらしく出会った本たち
📖罪に願いを/ケン・ジャヴォロウスキー(集英社 2025/6/20 発売)【今週イチ推し】
かつて栄えた工業地帯、今は斜陽の一途をたどるアメリカ・ラストベルト。報われない人生を懸命に生きる人々の物語が、じんわりと心に染みます。
子どもができない悩みを持つ消防士ネイサン、生まれつきの疾患を持つ看護師キャリー、愛する家族を失った薬物中毒のアンディ。彼らが図らずも犯罪に手を染めてしまうきっかけに、思わず「私だって同じことをしたかも…」と共感してしまいます。
そして本作の本当の読みどころは人間の繋がり!包容力あるネイサンの妻ポーラ、末期がん少女ガブリエラとキャリーの関係には号泣必至… 選択肢があればと考えさせられながらも、人を支える姿に心打たれる瞬間の連続です。
アメリカの小説ですが、国内作品をしのぐ「人の絆」を豊かに描いた傑作、ぜひ時間をとってぜひ読んでみてほしい。
📖最初の星は最後の家のようだ/太田愛(光文社 2025/6/25 発売)
ノスタルジックで幻想的ながら、うすら寒さがひたひたと迫ってくる作品集。「トワイライトゾーン」に吸い込まれたような世界観で、幻想的でありながらも、うすら寒さをひたひたと肌で感じるのです。
社会課題を提起するお話から、人生や死に対する恐怖を描いた作品もある。バラエティに富んでる短編集です。
■給水棟 【おすすめ作品】
少女の夏休み、友人たちと遊びながら過ごす。彼女はビルの上にある給水塔に飲み込まれるような恐怖を感じ…
ゲーム「ぼくのなつやすみ」みたいな世界観、ノスタルジーに浸れる作品。幼い頃、生まれて初めて「死」の不思議さに相対した時の感覚が濃厚に描かれているのです。
📖ポルターガイストの囚人/上條一輝(東京創元社 2025/6/30 発売)
誰もいないはずの二階から怪音が聴こえる… 『深淵のテレパス』に続く、あしや超常現象調査シリーズの第二弾。
「誰もいないのに変な音が…」という経験、ありませんか? 小説なのに音を効果的に使う描写力と、装画に描かれる「鏡」の存在感に、思わず後ろを振り返ってしまうほどゾクゾクしちゃう。
晴子と越野のナイスコンビっぷりは相変わらずで、切れ者上司&指示待ち部下の現代的な関係性と軽妙な会話が魅力ですね。怪現象肯定派の犬井と否定派の倉元コンビも健在で、超常現象の着地にも納得感あり!
ホラーなのにエンタメ度とミステリー度も超抜群の本シリーズ、前作『深淵のテレパス』とセットで読み逃しなく。
📖町内会死者蘇生事件/五条紀夫(新潮社 2025/5/28 発売)
真面目に読んでる自分をほめたくなる爆笑本格ミステリー、馬鹿馬鹿しくて深い作品に夢中になっちゃう。
本作は「蘇生犯」を探し当てるミステリーなんです、しかも捜査するのは「探偵」じゃなく「殺人犯」。逆、逆! ふつうのミステリーと逆なのよ。アホかよって設定にドギモを抜かされます。
殺したはずの人物が生き返るという奇想天外な設定なのに、蘇生のルールが実は凝っていて驚き! 不条理なのにロジカルで、ちゃんと本格ミステリーになっているんです。
中盤以降の意外性ある展開、終盤のやり過ぎ感、何ソレ感のある真相は、もはや愛おしさすら感じます。こんな本を真面目に読んだ自分を褒めたくなる、笑いと謎解きが楽しい一冊です!
各作品の詳しいレビュー
各作品の詳しいレビューはブクログで記録しています。お時間があるかたは、ぜひ遊びにきてね。読んでいただき、ありがとうございました。
