【実録】知人のアメックスが60万円不正利用された。原因は「Yahoo!メールかもしれない」というお話
友人M子からのラインに、思わず手が止まった。
クレジットカード(アメックス)が、見知らぬ誰かに不正利用されたという。しっかり者の M子。まさかと思ったのだが。
その額、なんと60万円。
カード会社からついさっき連絡があって話したばかりだそうだ。
出来たてほやほやの、生々しい事件である。
カード会社からこう言われたそうだ。
「原因は、Yahoo!メールが乗っ取られたことかもしれません」
(これはあくまで「カード会社の見立て」であって、確定した話ではない)
でも、調べていくと見えてきた。
何年も前に「便利だから」と設定したスマホのメール。
それが今の時代、思わぬ落とし穴になっている。

Yahoo!メール公式が、注意喚起を出している
「そんな話、本当にあるの?」と思うかもしれない。
ところが、Yahoo!メールの公式が2025年10月に、こういうお知らせを出している。
不正ログイン対策のお願い(Yahoo!メール公式)
公式は、こう書いている(原文の要点)。
iPhone・iPadの標準メールアプリ、Gmail、Outlookなどの「他社メールソフト」でYahoo!メールを使う場合、パスワードによる認証が使われている。
この方法には、不正利用者にアカウントを乗っ取られるリスクがある——と。
ーーー
Yahoo!は次の設定を「推奨」している。
・「IMAP/POP/SMTPアクセス」を「許可しない」に設定する
・「海外からのアクセス制限」を「有効」に設定する
つまり「iPhoneの標準メール(青い背景に白い封筒のマーク)で
Yahoo!メールを見ている人は、設定を変えてください」という呼びかけが、公式から出ているのだ。

(未読139件、とほほ)
M子もiPhone の青い背景に白い封筒のメールアイコンだった。
じつは、自分も「急に見られなくなった」一人
今月(2026年6月)のはじめ、あつこのiPhoneでも、標準メールでYahoo!メールが見られなくなった。
Gmail と yahoo!メールを一つのアイコンで見られて便利だったのに。
設定をし直さないとダメになったのだ。
最初は「なんで急に?」と戸惑った。
でも今ならわかる。
これはYahoo!のほうが、まさにこの乗っ取り対策のために「古い繋ぎ方」を止めたタイミングだったのだ。
あつこは、それをきっかけに、標準メールからYahoo!メールをすっぱり切り離した。
あのときは「面倒だなあ」とため息が出た。
でも、今回のM子の一件を知って、ぞっとした。
60万取られていたのは自分だったかもしれないのだ。
なぜ犯人は「あるベビー用品店のデジタルギフト」を選んだのか
今回の60万円。何に化けた?
ブランドバッグでも、高級家電でもない。誰もが知っている、ベビー用品店のデジタルギフトだったという。
最初は「なぜ、よりによってそのお店?」と不思議だった。
調べてみると、犯人にとっては、とても都合のいいものらしい。
理由は、大きく3つ。
その1:デジタルギフトは、メールで番号(コード)が届くだけ。荷物が家に届くわけではないから、犯人は自分の住所を一切明かさずに盗める。足がつきにくいのだ。
その2:誰もが知っている身近なお店。怪しい海外サイトでの高額な買い物や高級ブランド品なら、カード会社が「これは変だ」とすぐ止めてくれる。でも、見慣れたお店での買い物は、その網にかかりにくいと言われている。
その3:デジタルギフトは番号だけでやり取りできる。番号をSNSや専門サイトに送るだけで、ほぼ即日、お金に換えられる仕組みもあるという。
住所も名前も出さず、数分で完結する。
犯人にとって、これほど都合のいいものはない。

24回、総額60万の買い物
M子からさらに連絡があった。
先ほど、ベビー用品店のサイトを見に行ったら、また見覚えのないデジタルギフトが、カートに入っていたという。
カードはもう止めてあるので、購入できない。
でも、犯人はまだ、買おうとしていた。
あらためて明細を見せてもらって、驚いた。
たとえば、5月29日のこの数分間。
18時19分 2万円
18時21分 2万円
18時22分 2万円
18時24分 2万円
たった5分のあいだに、4回。
こうして犯人は、5月27日から6月8日までの13日間に、24回、総額60万円のデジタルギフトを購入した。
1回あたり1万円から3万円。
大きすぎず、カード会社に怪しまれにくい金額に抑えながら。
悪質だ。ちゃんと働きなさいよ!
ーーー
では、なぜ犯人はそのサイトにまで入れたのか。
理由は、はっきりしていた。Yahoo!メールのパスワードと、その店のサイトのパスワードが、まったく同じ。
M子、面倒でパスワードを使い回してしまったのだ。
鍵が一本だと、その鍵で家中のドアが全部開いてしまう。
ひとつのパスワードが破られただけで、同じパスワードのサービスが、次々に開けられたのだ。

パスワードの使い回し。
M子はその店に登録していたカード情報を消し、パスワードも新しいものに変えた。
教訓は、ひとつ。
同じパスワードを、あちこちで使い回さないこと。
うちは大丈夫? まず確認したい3つのこと
犯人に乗っ取られても、本人はなかなか気づけない。
「自分は関係ない」ではなく「一度確認してみよう」
ありがたいことに、Yahoo!には、タップするとその設定画面が直接ひらくページが用意されている。下のリンクを押して、画面を見ながら進めてほしい。

手順1:Yahoo!側で「裏口」を閉じ、iPhone側の登録も消す
まず、Yahoo!のサーバー側で裏口を閉じる。
Yahoo!にログインした状態で下のリンクを押すと、設定画面がひらく。
https://mail.yahoo.co.jp/?action=options&page=moption-mailer
「Yahoo! JAPAN公式サービス以外からのアクセス(IMAP/POP/SMTP)」という項目で、「許可しない」を選んで保存する。
これが公式の推奨設定。これで、iPhoneの標準メールなど「他社アプリ」からの裏口アクセスを止められる。
このとき、同じ設定画面で、もう2つ確認しておきたい。
1.「自動転送」に、覚えのないアドレスが勝手に登録されていないか。乗っ取り犯は、メールを勝手に自分宛てに転送する設定を仕込むことがある。あれば削除する。
2.「送信済み」フォルダに、自分が出していないメールがないか。これも乗っ取りのサインだ。
そのあと、iPhone本体側のYahoo!登録も消す。
Yahoo!側だけ閉じても、iPhoneに登録が残っていると、「つながらない」とエラーを何度も求められて、わずらわしいからだ。
・iPhoneの「設定」アプリ(歯車のマーク)を開き、メールの項目に進む。
・登録されている「Yahoo!」を開いて、いちばん下の「アカウントを削除」を選ぶ。
iPhoneのたどり方は機種やiOSのバージョンで違うので参考にして欲しい。
(メール本体はYahoo!のサーバーに残っている。iPhoneから消しても、過去のメールがなくなるわけではないので、安心)
手順2:「海外からのアクセス制限」を「有効」にする
海外に行く予定がなければ、これを「有効」にしておくと、海外からの不審なアクセスを防げる。これも公式の推奨設定。
手順3:Yahoo!メール公式アプリに切り替える
iPhoneの標準メール(青い背景に白い封筒)ではなく、
Yahoo!メール公式アプリ(赤い Y! のマーク)を使う。
iPhone/iPad版アプリ(App Store)
今日やることリスト(これだけでもOK)
1 Yahoo!側で「IMAP/POP/SMTPアクセス」を「許可しない」にする。そのあとiPhone本体からYahoo!の登録(アカウント)を削除する
2 「海外からのアクセス制限」を「有効」にする
3 iPhoneの標準メールをやめて、Yahoo!メール公式アプリ(赤いY!)に切り替える
4 いちばん大事:Yahoo!メールと同じパスワードを、他のサイトで使い回していないか確認する。使い回していたら、別々のパスワードに変える
ーーー
ネットの世界は、私たちが現役だった頃とは比べものにならない速さで変わっている。
「あのとき設定してもらったまま」のスマホ。
それを放っておくのが、今は一番こわい。
お友達の60万円が、本当にYahoo!メールのせいだったのかは、まだ分からない。
でも「もしかして、うちも?」と確認するきっかけにはなった。
yahoo!メールを受信するには 純正アプリを使うのが無難だ。
この記事が、大切な読者のみなさんの「ちょっと確認してみよう」につながったら、うれしい。
【おまけ】
60万円は 、M子に請求されない。
アメックス、グッドジョブである。
それだけは本当に良かった。
いいなと思ったら応援しよう!
チップいただいたお友達はノートで紹介します。
↓「あつこのnoteの歩き方」を説明しています。
https://note.com/atsuko_writer55/n/n30e37e8ac4dc
フォローして、あつこのnoteを楽しんでください。
noteのお友達、大好きです!