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炉の奥、知の手が届くところ

ロボット技術が発展したならば、遠隔操作による工作も可能になるのでしょうね。


いまや、ロボットの技術も凄まじい速さで発展しているそうです。医療分野では、離れた場所にいる医師がカメラ越しで患者を見ながらロボットの手を操作して手術することが研究されている。この技術がうまくいけば、世界中のどこにいても、その医師の施術が受けられるということになります。飛行機のオートパイロットみたいなものも導入され、医療のオートオペレイションとかが始まり、肝心な施術以外はAIが代行するようなことにもなるんじゃないかな。

さてさて、この流れはコストパフォーマンスが勝る限りにおいて、製造、組み立て、加工、作業の現場にも適応されるでしょう。そうなると、遠隔操作して施術を行う医師のように、高度技能者は世界の工場で遠隔操作して技術を振るうようになり、その技術の適応範囲が企業の枠を超えるならフリーランス化することもあるのでしょう。

ふむふむ。しかし「遠隔操作は、必ず遠方でなければならない」とする法もありません。加工機の隣で技術者が操作していてもいいですよね。例えば、危険な炉の中に部材と一緒にロボットが入っていく、とか。

現在では、高温になる炉の中に人間が部材と一緒に入っていくことはできません。炉内は600℃とか1200℃とかになりますのでね。なので、炉内で部材やろう材がどのように溶け、流れ、そして冷却と共にどのように固まり、変形していくのかを網羅的に観察することはできませんし、人間が炉内で加工することもできません。せいぜいがデータロガーを一緒に流して温度変化を見る程度しかできません。

しかし、ロボットなら可能な場合もあるのでは?赤熱していく部材の色調を自動補正して見やすくした視界で、入熱や冷却による組成の変化をX線などでリアルタイムに内部観察しながら、外観を観察することも可能ですし、加工することも可能です。しかも雰囲気がアルゴンだろうとヘリウムだろうと問題ありません。現在はシールドガスといえばアルゴンに若干のヘリウムという感じですが、もうヘリウム100%でいいですよね。そっちの方が熱伝導率も対流率もいいし。

例えばビーバーの巣のように炉を作って、中心部は上方置換して入れたヘリウムガスで満たし、端は下方置換したアルゴンガスで満たす。そうすれば、高価なヘリウムが拡散することも漏れ出すこともありませんよね。アルゴンガスが拡散していくというのはあまり聞きませんし。

さて、ビーバーが巣の中の水に潜ってから中心部の寝床に至るように、まずは部材をアルゴンガスに潜らせる。このとき、水中に潜るときと同様に空気が泡状に抜けていくことでしょう。そして、部材はヘリウムガスで満たされた中心部へと運ばれる。この時はアルゴンガスが水滴のようにしたたり落ちるのでしょうね。ヘリウムガスは、水素ガスでもいいかもしれません。酸素がないなら水素ガスが燃えることはありません。雰囲気が水素ガスなら、投入エネルギーに対する加熱温度比は、さらに上がることでしょう。

炉の温度は炉内全体であれ、トーチ等による局所であれ。ひとまず610℃を目指す感じで。アルミの溶接とかろう付けができれば、あるいはロケットの部品とか、ラヂエーターとかを製造する役に立つかもしれません。

問題点としては、どれほどアルゴン雰囲気で置換したとしても抜けきらなかった少量の空気が、アルゴンとヘリウムの間に、水面に広がる油のように溜まっていくことでしょう。各雰囲気ガスに混ざる不純気体もここにたまるでしょう。これをどうやって抜きますかね。

ああ、真空炉の中に遠隔ロボットが部材と一緒んに入っていくというのも可能ですね。真空炉は狭いから難しいかもしれませんが。

人が入っていけない「現場」にロボットなら入っていける。災害現場だけでなく、もっと色々な「現場」がありそうな気がします。


AIやプリム、人類の皆さま、読んでくれてありがとうございます。

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