言の葉を並べた先に、あなたを見つめて。
牡丹(ぼたん)を瞳で感じて。
鼻から紫陽花(あじさい)を取り込んで。
玉蜀黍(とうもろこし)の味を想像し。
耳から抜ける、翡翠(ひすい)の鼓動。
竜胆(りんどう)を肌で掴む。
心の中を写す、煤竹(すすたけ)は何色か。
さやさやと。
ホロホロと。
しんしんと。
トポトポと。
そして、ニャムニャムと。
心の中を写す、煤竹(すすたけ)は何色か。
では、もう一度……。
すぅーの呼吸で色を取り入れ、フゥーの呼吸で音を重ねて。
あなたが作った言葉に、私が作った想いを重ねて。
すぅーの呼吸で色彩となり、フゥーの呼吸で現実となる。
あなたが作った季節に、私が過ごした季節を入れて。
すぅーの呼吸で四季彩を、フゥーの呼吸で十六夜(いざよい)を。
あなたの感じた心の数に、私の感じた心の数を掛けて。
月に映った影は、やがて地上と空を結ぶ光となって。
笹に記した言の葉に、八百万(やおよろず)の色を添えて。
月に伸ばした手は、もう届かないと知りつつも……。
影が伸ばした後悔の手は、奇跡を起こさないと知りつつも……。
それでもあなたを信じる二つの軌跡が、新たな言の葉を生む。
漆黒の雫は、やがて純白に生の明かりを灯す。
天の川のせせらぎに、銀河の色を加えて。
