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英語フレーズの記録No.8         カズオ・イシグロ『わたしたちが孤児だったころ』

数あるnoteの中から、こちらをご覧いただきありがとうございます。

カズオ・イシグロさんの『わたしたちが孤児だったころ(When We Were Orphans)』を読み進めながら、気になった英語フレーズを紹介していきたいと思います。

※物語の一部に触れていますので、未読の方はご注意ください。


今日は、この作品で気になった英語フレーズを2つご紹介します。

Thinking again of that afternoon, it strikes me I had every right to be a little nervous, ...
「その午後のことを改めて思い返してみると、 僕が少し緊張していたのも当然だとふと思った。」

— When We Were Orphans, Part One, Chapter 1, p. 12


《場面説明》
物語は、昔の学友ジェームズ・オズボーンに誘われた夜のパーティーがあった日の午後の記憶へと戻ります。
主人公クリストファー・バンクスは公園をぶらぶらと歩きながら、誘われたパーティーは自分が今まで大学で参加してきたような集まりとはまったく違うのだろうということや、オズボーンの言う「人脈あるゲスト」とはいったい誰なのか、もしかしたら名探偵が二、三人は来るのではないか――そんな想像を巡らせていました。
こうして期待と不安が入り混じったまま過ごしたあの午後のことを、改めて思い返してみると、
「僕が少し緊張していたのも当然だ」とふと思った。
これが今回の引用文です。


🌀英語フレーズ

① It strikes me (that) S+V ~

「SがVだとふと思う、気づく」という意味の表現です。
「突然そう思い当たる」「改めてそう感じる」というニュアンスがあり、単なる “I think” よりも感情や気づきの瞬間が強く出ます。

strike の「打つ」「衝撃を与える」という意味から派生して
→心にふと浮かぶ、突然気づかされる という心理的な「衝撃」を表します。
※引用文では、接続詞thatが省略されています。

細かく見ていくと、
It:形式主語、that S+V~が真主語
strikes:心に「ふと浮かぶ、気づかせる」
me:気づかされる側
that S+V ~:気づいた内容
「(その内容が)私にふと気づかせる」 という形になっています。

例文:
It strikes me that he might be right.
(彼の言うことは正しいのかもしれないと、ふと思った。)


② have every right to do ~

「~して当然だ」という意味になります。
every は「完全に」「十分に」という強調を表す形容詞で、正当性が強く感じられます。
また、ここでの right は「権利」よりも“正当性・もっともな理由” を強く表します。

例文:
He has every right to complain.
(彼が不満を言うのは当然だ。)

似たような表現で、have the right to do ~がありますが、こちらは「~する権利がある」という意味で、 法律的・制度的・社会的に認められた“正当な権利”を表す表現です。心理的・感情的な正当性ではないところが違うポイントです。

例文:
You have the right to remain silent.
(あなたには黙秘する権利があります。)


この後の場面でバンクスは「この夜の集まりは僕にとって失望に値するものになったが、別の理由でとりわけ重要な意味を持つことになった」と述べています。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました☺️

#英語がすき

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