【天気痛・気象病】梅雨や台風で気圧が下がると体調不良(頭痛など)になるメカニズムと対策方法
私は梅雨の時期や台風が来るときに、頭痛など体調不良が発生します。
いわゆる天気痛、気象病と呼ばれる現象です。
これは低気圧に反応することで起きます。
皆さんの中にも梅雨や台風の時、特には雨の降る直前などに不愉快な症状が出る人はいませんか?
また、気付いていないだけで、実際にはほとんどの人に体調に悪影響があるかもしれません。
今回は、梅雨入りして台風も上陸したことから、天気痛、気象病について解説します。
気圧を感じる器官 → A
メカニズム → B
対策方法 → C
A.気圧を感じる器官はどこか?
ところで、気圧はどの器官で感じると思いますか?
知っている人も多いかもしれません。
私は天気痛、気象病について調べるまで知りませんでした。
皮膚でしょうか?
鼻でしょうか?
それとも脳で直接感じる?
気圧を感じる器官は耳です。
耳の中でも内耳(ないじ)と呼ばれる部分です。
さらに正確には、内耳の中の前庭(ぜんてい)で気圧を感じます。
前庭は、音を感じる蝸牛(かぎゅう)と平衡感覚を感じる三半規管(さんはんきかん)の間にあります。
内耳はこの3つの器官で構成されています。

【右耳の内耳の解剖図】
向かって右下の蝸牛(かたつむり)の殻に見える部分が蝸牛(かぎゅう)
殻を家に見立ててその前庭(まえにわ)に見える部分が前庭(ぜんてい)

気圧が下がると、前庭が刺激されることで、炎症物質を分泌し、頭痛が発生するのです。
それではそのメカニズムを説明しますが、理屈よりも対策が知りたい方は、飛ばしてCに進んで下さい。
B.低気圧で頭痛などの体調が悪くなるメカニズム
1.気圧が下がる
低気圧の接近により気圧が低下すると、人体はその変化を感じます。
気圧変化はわずか数hPa程度でも敏感な人では症状の引き金になることがあります。
2.前庭が気圧低下を感知し、脳へ情報を伝える
前庭が気圧低下を感知し、脳の自律神経中枢へ信号を送り、情報を伝えます。
(なお、前庭は気圧だけでなく平衡感覚も感じます)
3.視床下部や脳幹の自律神経中枢が反応する
前庭からの情報を受けた自律神経中枢の視床下部や脳幹が自律神経のバランスを変化させます。
視床下部=自律神経やホルモン分泌など司令する役割。
脳幹=呼吸や心拍など生命維持をコントロールする役割。
4.交感神経と副交感神経のバランスが乱れる
自律神経の調節が不安定、つまり、交感神経と副交感神経のバランスが乱れ、血管や神経の働きに影響を与えます。
5.三叉神経が活性化する
脳を覆う硬膜や血管周囲に存在する三叉神経が刺激されます。
現在の片頭痛研究では、この三叉神経の異常興奮が中心的な病態と考えられています。
6.三叉神経から炎症物質が放出される
三叉神経から炎症物質(CGRPなど)が放出されます。
(CGRPは現在の片頭痛治療薬の主要な標的)
7.神経原性炎症が生じる
三叉神経から放出された炎症物質によって血管周囲で炎症反応が生じます。この炎症は細菌感染による炎症ではなく神経が引き起こす特殊な炎症です。
8.血管拡張と痛覚過敏が起こる
炎症物質の作用によって、血管が拡張したり、痛覚神経の感受性が亢進します。
(現在は血管拡張より痛覚過敏が重要視されています)
9.頭痛が発生する
三叉神経からの痛み信号が脳へ伝わり、片頭痛として認識されます。
光や音に敏感になる症状や吐き気を伴うこともあります。
C.天気痛・気象病の対策方法4選
天気痛・気象病に対して実際に私が対策している方法を紹介します。
1.耳マッサージ
1つ目は耳マッサージです。
こちらの本では「くるくる耳マッサージ」という名前で紹介しています。
くるくる耳マッサージの方法は次の通りです。
① 親指と人差し指で両耳を軽くつまみ、上・下・横に、それぞれ5秒ずつ引っぱる。
② 耳を軽く横に引っぱりながら、後ろ方向に5回、ゆっくりと回す。
③ 耳を包むように折り曲げて、5秒間キープする。
④ 手のひらで耳全体を覆い、後ろ方向に円を描くようにゆっくりと回す。これを5回行う。
メカニズムのところで『2.前庭が気圧低下を感知し、脳へ情報を伝える』と説明しました。
事実その通りですが、前庭が気圧低下を感知して正しい気圧の情報が脳に伝わっていれば……
脳が正しく判断して、頭痛など起こさないと思います。
つまり、前庭の気圧感知の機能が上手く働いていないことがそもそもの原因のようです。
耳マッサージをすると、前庭の血流が改善されます。
前庭の血流が良くなることで、正しい血圧情報を脳に届け。自律神経の乱れが発生しない、つまり、頭痛がしないようになるのでしょう。
また、耳を温めることも、前庭の血流を良くしますので、効果があります。
私は濡れタオルを電子レンジで温めて使用しています。
2.低気圧予想スマホアプリ『頭痛ーる』
事前に低気圧が来ることを予想し、準備することです。
気圧がどのように下がるか知るには、これも簡単な方法があります。
『頭痛ーる』というスマホのアプリを利用します。
このアプリは日本全国の気圧の変化の予想(履歴も)をリアルタイムで教えてくれます。
そして、気圧の下がるタイミングで警戒や注意をしてくれます。
私と同じような症状をお持ちの方はインストールすることをおすすめします。
私は常にこのアプリを立ち上げています。
頭痛ーるの公式サイトはこちらです。
スマホの場合、Google PlayストアやAppStoreで「ずつーる」と検索するとすぐ出ますよ。
頭痛は突然に襲われるのが苦しいですが、事前に分かっていれば対処できます。
3 気圧対応耳栓
また、低気圧に対しては気圧対応耳栓も効果的です。
私は気圧が下がる前に、耳マッサージをし、気圧対応耳栓をします。
実際にこれを実行するだけで、楽になったことを実感しています。
4 漢方薬(五苓散)
低気圧頭痛に良いと言われている薬があります。
それは漢方薬の五苓散(ごれいさん)です。
五苓散は水毒を取る薬です。
前庭が水でむくんで気圧感知できない状態を改善すると言われています。
アマゾンでも五苓散は販売しています。
耳を伸ばしたり、温めたり、耳栓をすることで、私は緩和されることが多いのですが。
それでも効かない場合に、私は五苓散を飲んで楽になった体験があります。
梅雨や台風の季節には常備薬としておくのがおすすめです。
梅雨や台風が続くととても苦痛になりますが、これでつらい時期を乗り切って下さい。
本記事は健康に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の疾病の診断、治療、予防を目的とするものではありません。
体調に不安がある場合は、医師等の専門家にご相談ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
次回は6月25日(木)午前10時です。
五苓散とグリンパティックシステムの関係についての解説をしたいと考えています。
少しでもご参考になれば、スキを押して下さい。
