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『水曜日14時の奇跡』— シーズン②前日譚:命の恩人「お爺さん」との11年 —

【第9回 無双状態——V字回復の裏側】
【時系列の杭】2007年〜2016年
彼女と出会ってから、私の人生は目に見えて動き始めました。
止まっていたものが動く。閉じていた扉が開く。
滞っていた人生の「流れ」が、一気に未来へ流れ始める。
あの頃の私は、自分がどこまで上がっていくのか、
まだ知りませんでした。


1. 「風向きを変えた男」
全国でグループ会社を展開している、
やり手の知人がいました。
子供の名付けや社内のカウンセリング、
様々な相談に乗らせて頂いて以来、
ずっと家族ぐるみで付き合ってきた、
義理人情に厚い男だった。
私に恩を感じてくれていた彼が、動いてくれた。
香港、シンガポール、ヨーロッパ、アメリカなど、
20か国以上の研修ツアーや社員旅行、
年末年始の豪華客船クルーズ。
全国規模の大きな団体旅行が、
集中的に私の旅行会社へ入ってきたのです。
流れが大きく変わったのです。


2. 彼女の“笑顔”がお客様を呼んだ
一つ決まる。
次が繋がる。
次々と紹介が来る。
電話やメールが鳴りやまない。
そして何より、彼女の“笑顔”が大きかった。
例えば、お爺さんお婆さんのお花見バスツアー。
彼女がいるだけで、リピーターが増え、
気づけばファンクラブのようになり、
毎回満員御礼、キャンセル待ちの大盛況。
お客様だった地元の市会議員の選挙では、
私が応援演説に入り、彼女は毎回ウグイス嬢を務めた。
お爺さんが言われていた
「女性の笑顔」というエネルギーの凄さを、
私は身をもって痛感したのです。


3. 表彰・トップ成績の“無双状態”
やがて、その結果は目に見える形になって返ってきました。
航空会社からの表彰。
世界最大のクルーズ会社からの表彰。
あの時の私にとって、それは
「現実が変わった」という実感だったのです。
そして、私の旅行会社は、
世の中がリーマンショックで停滞していた最中、
最大手JTBの契約代理店・中部地区600社の中で
トップ成績を収めるまでになっていました。
「無双状態」という言葉を使うなら、
たぶん、あの頃のことです。
私は、勝っていました。
そう、「廃人」だったあの頃の自分に。


4. 2,000万円の借金が消えた
「2,000万円」
あの数字に潰されそうになっていた日々が確かにあった。
その借金を、現実に返しきったのです。
実は私は、借金のことを彼女に一度も言っていませんでした。
完済して初めて、事後報告をしたのです。
すると彼女は、本気で驚いていました。
「えー!全然気づかなかった!」
19年間一度も喧嘩をしたことがない二人ですが、
この時ばかりは、「なんで言ってくれなかったの!」
少しだけ怒られました。
ただし、お爺さんには当然バレていました。
そして、こう言われていたのです。
「あなたの魂は、耐えられる・乗り越えられる
ギリギリの試練”を、心の成長と魂の向上のために
"望んで"受けているのです。」
私はあの時、その言葉の意味を、
深く、身をもって理解したのです。


5. その時は気づいていなかった
すべてが順調でした。
仕事は伸びる。
信頼も増える。
結果も出る。
家も車も買った。
人生は、ようやく自分に味方し始めたように思えた。
しかし、あの頃の私は、自分が
守られている」ことに気づいていませんでした。
そして——
すべてが順調なとき、人は気づかない。
守られている時間」には、終わりがあることを。


ハッシュタグ
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