6月4日 天安門事件。ニュースより少しだけ深い「その後」の話
こんにちは、こんばんは、あおちゃんです。
きょう6月4日は、世界史に大きな傷あとを残した「天安門事件」が起きた日です。ニュースで名前は聞いたことがあっても、「何が起きて、その後どうなったの?」までは意外と知られていません。
今回は身近な例えを使いながら、この事件と、そこに思いがけず日本が関わったお話を、4つのポイントでお届けします。最後まで読むと、いまの日中関係のニュースが少し違って見えてくるはずです。
1. 6月4日、北京で何が起きたのか
1989年の春、中国の首都・北京の天安門広場に、たくさんの学生や市民が集まりました。求めていたのは「もっと自由にものが言いたい」「政治の腐敗をなくしてほしい」という、ごく当たり前の願いです。デモは数十万人規模にふくらみ、世界中が見守りました。
ところが6月3日の夜から4日にかけて、中国政府は軍隊を出して、これを力ずくで抑え込みます。戦車の前に一人で立ちはだかる男性の写真を、どこかで見たことがある方も多いと思います。
例えるなら、クラス全員が「先生、それはおかしいよ」と声を上げたら、学校側が力で黙らせてしまったようなものです。中国政府はいまも死者数を正確に公表しておらず、200人以上とも数千人とも言われ、真相は今なお闇の中です。
2. 世界から「無視」された中国
この出来事に、世界中が「ひどい」と声を上げました。アメリカやヨーロッパ、そして日本も加わり、足並みをそろえて中国への経済的なおつき合いを一時ストップします。
イメージとしては、クラスで一人だけ乱暴をした子を、みんなで「しばらく口をきかない」と決めた状態です。中国はこの「みんなから無視される」状況を、とても気にしていました。商売も外交もうまく回らなくなり、なんとかこの輪から抜け出したい——それが当時の中国の本音でした。
そこで中国が目をつけたのが、隣の国・日本でした。
3. 天皇陛下の訪問が、中国を救ってしまった
1992年、天皇陛下(いまの上皇さま)が、歴史上はじめて中国を訪問されました。これは中国側が何度も「ぜひ来てほしい」とお願いした結果でした。
なぜ中国はそこまで望んだのか。天皇陛下の訪問は、日本の外交で「最高のおもてなし」にあたる特別な行為だからです。「みんなで無視していたはずの主要国・日本が、いちばん格の高いお客さまを送ってきた」——この事実そのものが、中国にとって「自分はもう仲間外れじゃない」と世界にアピールする、またとない材料になりました。
後年、当時の中国の外務大臣は回想録で、この訪問を西側の制裁を打ち破る最も適切な突破口になったと認めています。つまり中国は、はっきりと「使えた」と感じていたのです。
4. 「日本は何を得たの?」という宿題
ここで多くの人が引っかかります。中国はおいしい思いをした。では、日本は何を手に入れたのでしょうか。
実は、これがはっきりしないのです。日本側は「戦後のけじめをつけ、対立を抑えて関係を安定させたい」と考え、さらに「これを機に中国の自由化が進むはずだ」とまで期待していました。けれど、その後も歴史をめぐる対立は何度も蒸し返され、尖閣諸島の問題はむしろ深刻になり、民主化への期待も外れました。
だからこそ国内では、「象徴であるべき天皇陛下を、政府が外交の道具に使ったのではないか」という強い批判が起きました。家庭で例えるなら、よその家の評判を上げるために、自分の家のいちばん大切な人を貸し出したのに、お礼はあいまいなまま——そんなモヤモヤが残ったのです。当時の新聞も「中国に政治利用された」と論じました。
5. まとめ — 戦後日本の「対中政策の失敗」から学ぶこと
これは、ただの昔話ではありません。天皇訪中は、戦後の日本が対中関係で犯し続けてきた誤りを象徴する出来事だと、私は考えています。中国が困って「来てほしい」とすり寄ってきたとき、日本はいちばん大切なものを差し出しました。けれど返ってきたのは、歴史問題の蒸し返しと、尖閣をめぐる対立の深刻化。期待した中国の自由化も起こりませんでした。優しくしてあげた見返りは、デメリットばかりだったのです。
そして残念ながら、これは一度きりの失敗ではありません。相手が苦しいときに手を差し伸べ、相手が強気のときに譲歩する——日本はこのパターンを、戦後ずっと繰り返してきました。良かれと思った親切が、ことごとく相手の戦略に利用されてきたのが現実です。
だからこそ、この歴史から学ぶべき教訓はシンプルです。中国がにこやかな顔で日本にすり寄ってきたら、まず「何か狙いがあるのではないか」と一歩引いて考えること。そして「その誘いに乗っても、日本に得はない」と冷静に見抜くこと。お人好しの善意ではなく、相手の意図を読む目こそが、これからの日本に必要なのだと思います。
きょう6月4日をきっかけに、ぜひ当時のニュースや写真を一つ調べてみてください。歴史は、過去を裁くためではなく、これからの選択を間違えないためにあります。
最後まで読んでくださってありがとうございました。「なるほど」と思っていただけたら、ぜひ「スキ」で応援していただけるとうれしいです。
