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[都市伝説的考察] 濃い料理をたくさん食べる! これも本能?

​心理学者アブラハム・マズローは、人間の欲求を5つの階層に分けました。

  1. 生理的欲求(食欲・睡眠欲・排泄欲など)

  2. 安全の欲求(身の安全・経済的安定)

  3. 社会的欲求(集団への所属・仲間意識)

  4. 承認欲求(他者からの評価・ステータス)

  5. 自己実現の欲求(自分らしく生きたい)

​このうち「生理的欲求」と「安全の欲求」こそが、生存本能です。​​今回は、「生理的欲求」である、人間の三大欲求に迫ります。


​1. 食欲

​食欲は、生きるための最低限必要な欲求です。その中でも特徴的なものを見て行きましょう。

​① 高カロリーを求める本能

​カロリーが高いものほど運動能力を維持できますよね。ですから、本能的に高カロリーなものを選択します。脳は高カロリーなものを口にすると、ドーパミンを出し、「もっと食べたい」と思うようになるのです。本能ままに食べ過ぎると肥満になってしまいますね。

​② 濃い味を求める本能

​甘味・塩味・旨味は、「エネルギー・ミネラル・タンパク質が凝縮されたもの」であると脳が判断します。特に味が濃いければ顕著です。加工食品が美味しいのは、本能が喜ぶ「脂質×炭水化物×塩分」という自然界には存在しない濃い味を、人工的に作り出しているからです。

​③ 食べ過ぎる本能

​野生では、次の食事が食べられるかどうかは、生死をかけた問題です。そのため、「目の前にある食料は食べて蓄える」という備蓄本能が備わっています。動物にエサを与えたら全部食べてしまう、というのも同じです。ここまでくると、高カロリーで、濃い味のものを、食べ過ぎるという怖い本能ですよね。

​④ 辛いものを求める本能

人は辛いものを好みます。ただし、​辛味は味覚ではなく「痛み」です。唐辛子のカプサイシンなどは、脳に「火傷するほどの熱と痛み」を錯覚させます。痛みを感じた脳は、それを和らげるために、エンドルフィンやドーパミンを大量分泌します。激辛に病みつきになるのは、痛みの後にやってくる強烈な快感を本能が学習してしまうからです。


​2. 性欲

​性欲は本来、種を残すための本能です。こちらも、少し特徴的な本能を探ってみましょう。

​① 男性は広く種を残そうとする

​男性は、遺伝子を残す確率を高める本能があります。つまり、「より多くのパートナーと関係を持つ欲求」も、この本能に基づくとされています。男性の精子が、毎日数千万〜数億個作られることも、その理由だとされています。(浮気などを肯定する意図はありません。)

​② 女性は良い種を残そうとする

​一方、女性は一生で生み出せる卵子の数が限られています。そのため、チャンスを無駄にしないよう、優秀な遺伝子を残そうとする本能があります。「より良いパートナーを探す欲求」も、この本能に基づくとされています。

​③ 生殖可能時期後の長寿は珍しい

​多くの動物は繁殖能力を失うと死を迎えますが、人間は閉経後も長く生き続けます。これは特殊で、「おばあちゃん仮説」と呼ばれます。おばあちゃんが、娘の子育てを手伝うことで、孫の生存率が上がるのが理由という仮説です。

​④ 群れる本能

​「群れを作る動物」はたくさんいますが、人間も群れる動物です。そのため、集団から排除されることを恐れる本能があります。また、人との接触を好み、接触がないと寂しいという感情が芽生えます。


​3. 睡眠欲

​寝ることで人間は体力を回復します。しかし野生の世界で、寝るということは、天敵に襲われる致命的なリスクです。それでも寝る本能が備わっているのは何故でしょうか?

​① 脳の老廃物清掃のため

​起きている間、脳細胞は活動に伴って「老廃物」を出します。深い睡眠に入ると脳細胞が縮み、脳脊髄液が流れ込んで脳に溜まった老廃物を洗い流します。寝ることは、生きるために必要な本能なのです。

​② 記憶の整理と定着のため

​昼間に学んだ情報や体験は、脳の海馬に保存されます。睡眠中、脳は「必要な情報」を保存し、「不要な情報」を消去してメモリを空けます。脳の処理能力を保つには、寝ることが必要なのです。

​③ 免疫機能強化と細胞修復のため

​睡眠中には成長ホルモンが分泌され、日中に傷ついた筋肉・皮膚・血管などの細胞が修復されます。また、ウイルスや病原菌と戦う「NK細胞」や「T細胞」などの免疫システムが最も活発に働くのも睡眠中です。

​④ 自律神経の調整のため

​起きている間は常に交感神経が働き、心臓や血管に負担がかかっています。睡眠によって副交感神経に切り替えることで、心拍数や血圧を下げ、心身のストレスをリセットしています。


​4. まとめ

人間の本能は、生きるために大切な機能でした。しかし、本能のままでは、社会的に適合しないこともあります。それが、人間らしく、ということかも知れません。

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