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AI導入、活用が進まない問題を少し分解して考察

こんにちは。伊藤です。
生成AIの話は耳にタコができるほど聞いているこの頃ですが、

「全社でAI研修を実施したけど、その後は現場で全く使ってない」
「高額ツールを導入したのに、ごく一部の機能しか使わず費用に見合ってない」

といった問題も日に日にWEB上の記事で、良く見かけるようになってきていないでしょうか。

企業内でAI活用の課題が解決されないままなのは、本当に色々な理由があります。社員がこっそり個人的な課金をして使ったり、あまりノウハウを事細かに共有したがらなかったり、そもそも日本人のAI利用時間が世界に比べて少なすぎることだったり。

ただ視点を変えて社内の仕組みやシステム的な問題でいえば、まずは「AIを使うためのデータ整理やデータ基盤が整っていない」ことの影響が大きいです。その他にはも「クラウド上のAIだとセキュリティが不安」「結局どこが重要かすぐ分からなかったり次のアクションや判断に直結しない」という問題もあるでしょう。

ただこれらは、企業ごとに1社1社異なっていて、コラム記事やセミナーや勉強会で一般的な話や他社の事例を聞いただけでは到底すっきりしないし、解決にも近づいていかないのが実情です。
そこで本記事では「AIがありふれてきているけど、導入や活用はいまいち」という部分を何歩か掘り下げて分類しながらそれぞれの特徴を見ていきます。

AI活用のSTEP

これまで企業のAI導入、活用の課題をまとめて、うちの会社では下記のSTEPで考えて、現状とその先も含めて目線を合わせながら支援していくことが多いです。

一番重要なのがSTEP1のデータ基盤構築で、そこを何が優先か(集客か営業か顧客対応か等)、既存ツールは何か、企業規模やセキュリティの重要度、予算に合わせて提案内容が変わります。そこで、それぞれどのようなデータの事前準備が必要なのか考えてみます。

企業規模による違い

今まで私は大企業から小規模のベンチャーまで、十社以上に常駐してきましたが、まず企業規模によって使うツールや連携方法も異なります。

小さな会社向け

少人数の会社やチームの場合、コストや効率が重視されることが多いので、Google Driveやスプレッドシート、ZapierやGitHubなどを使って連携することが多いです。最近は、専門知識がなくてもノーコードで複数のSaaSを繋ぐことができ、迅速な立ち上げに最適です。

中堅、大企業向け

中堅以上の企業となると、扱うデータの量やセキュリティの重要性が大きくなるため、それに見合う強固なデータ基盤が必要となってきます。

良く使われるのは、BigQuery、AWS、あるいはSnowflakeなどのSaaSです。これらのプラットフォームは、膨大なデータを高速処理したり、誰がどのデータにアクセスできるかを厳格に管理できます。初期の設計難易度やコストは上がりますが、全社のデータを統合してAIに安全に活用できるための盤石なインフラとして機能します。

目的、改善施策別の基盤構築

企業規模による費用感の次に、目的や改善施策が定まれば、AIを十分に活用するためのデータ基盤の中身が決まってきます。小規模の例でいくつか実際の事例を共有します。

集客施策の基盤構築

小規模事業の集客でAI活用を強く考えていた担当の方がいましたが、自社に合ったやり方を見つけられず、それまで導入していたツールも費用を払った割に使いこなせていなかったため、図解して整理してどこにAIを使うか話しあいました。下記のように広告動画からLINE、フォームなどに登録して、その顧客リストを管理して、イベントやサービス案内のメッセージを出し分ける基盤をしっかり作り上げてから、AIを使って効率化や多くの見込み客へのアプローチを行うSTEPを意識して頂きました。
すると、そこから毎月20-50%ずつ売上と業務効率が改善されていき、しっかり土台を整えて目的に沿った改善を行ったことでAI活用につながっていきました。

営業チーム向けの基盤構築

営業チームや担当者にとってのAI活用は、既存ツールとの連携でいかに使いこなしていくかが重要なポイントです。SalesforceやHubSpotなど以前は1回ごとにログインしてそのツール内で操作することが当たり前でしたが、今はAIツールとMCP連携して必要なデータを抜き出して知りたい情報だけ得る方向に変わりつつあります。

SlackやChatworkに自動通知して、1箇所で主な情報をまとめて知る仕組みを構築するケースも増えています。これらの手順もClaude、Gemini、ChatGPTに細かい手順を1個1個聞きながら、非エンジニアでもGitHubやPythonによるコーディング作業を進めて目的の内容を一人で行うのもより容易になってきています。

CRM向けの基盤構築

CRMによる顧客情報の管理やデータ分析にもAIを使われていますが、大量データの処理を行えるようにするために、事前にツール間の連携やデータの整理に時間をかけることは重要です。

BigQueryやAWSがデータ基盤に良く使われますが、そこに連携するツールが高額なSaaSツールから自動実行を重視したAIツールでMCP連携して同じ機能を維持したまま毎月のサブスク費用を削減した事例も増えています。

要件で変わるアジャイルな選択肢

上記のSaaSに代替するツールとして、n8nやDifyがあげられます。
n8nはオープンソースベースですが、自社のサーバーに構築(セルフホスト)できるプランもあるため、月額費用を抑えつつ機能もセキュリティ要件を満たす基盤構築が可能です。生成AIを活用したワークフロー構築に特化したDifyも同様で、複雑なプロセスでも組み込むことができます。

まとめ

このように、AIの活用が進まない課題に対して、まずはデータ基盤が重要でその実例をいくつか共有してきましたが、今までの点在するデータを連携させるプランを考えることが第一歩です。

BigQueryやSnowflakeといった強固なクラウド基盤から、Zapierやn8nを用いた柔軟な連携まで、企業規模や目的に合わせた最適なアプローチを見極めまることも重要になってきます。まずは、今自社で現在使われているデジタルツール、SaaS、AIをリストアップして、どこに課題があって何を解決したら良いか可視化する必要があるので、その棚卸しのヒントに本記事がなれば幸いです。

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