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アジサイの縁が育むウェルカムロード

夏至が近づいて来ました。
20時を過ぎてもまだ空が明るいので、夕暮れ散歩が日課になりつつあります。いつもと同じ街並みも、夕陽の色を纏うだけでドラマティックに見えるから不思議です。

この時季、色を変えるといえばアジサイの七変化。今年の咲き始めは純白だったわが家のアジサイは、気づけば水色から青色に変わってきました。土壌の酸度によって色を変えるものばかりだと思っていたのですが、品種によっては咲きはじめから咲き終わりにかけて少しずつ花の色が変わるものもあるそう。それを知ってから、街角のアジサイに何度も目を留めるようになりました。

なかでも見事なのが、天草サンセットラインの桑鶴バス停横にあるこちらのミニガーデン。国道沿いにあるので、ドライブ中に車を止めて写真を撮る人や、噂を聞きつけてわざわざ訪れる人もいるようです。

ガーデンの管理をしているのは、近所に住む川上章則さんと眞理子さんご夫妻です。20年ほど前に新しいバイパスが完成して以来、国道脇の草刈りをボランティアで続けていたという章則さん。「せっかくならば、この地を訪れる人をもてなす風景を作りたい!」と、手始めに自生しているガクアジサイを植栽。翌年は、市の配布する赤いアジサイ苗を植え付け、そこから挿し芽をするなどして少しずつ株を増やしていきました。

「アジサイを育てるようになってから、出かけた先々でアジサイが目につくようになりました。宇土の住吉公園や八代のアジサイ寺など、あちこちに出かけましたね。新しい品種もどんどん出てくるし、楽しみが尽きないです」と話す章則さんの隣で、「旅先でも、アジサイがきっかけで地域の方と話がはずむことがよくあるんですよ」と眞理子さんが微笑みます。

地域の人と話すうちに、ちょうど手入れの時期だからと、剪定した枝を分けてもらうこともよくあるそう。「これは友人にもらったもの。これは本渡の飲食店、こちらが下田温泉の宿で、これは雲仙へ旅行に行った時にいただいたもので・・・」と、アジサイを眺めるたびに、人との出会いや旅の思い出話が次から次にあふれてきます。「いただいたものを挿し芽して、大きくなったものを一株ずつ地植えにしていくから時間はかかるけど、うまく根付いてくとうれしくてね」としみじみ語る章則さん。すでに15品種を超えるアジサイが根を張り、来年植え付け予定の株もあるそうで、「今年はそろそろ花も終わりに差し掛かっているけど、来年のアジサイの時季にはまた皆さんに楽しんでいただけるように、しっかり育てて行こうと思います」と意気込みます。

大江教会を望む国道沿いのミニガーデンは、天草産交「桑鶴バス停」が目印。住民のホスピタリティとアジサイの交流から生まれたウェルカムロードになりつつあるようです。


※以前の取材を元に再構成しています。

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