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地理嫌いを克服した息子が、全国統一小学生テストの決勝大会に出場することになった話。〜「地方守護の八妖」が繋いでくれた奇跡〜

「学びを楽しくする」をテーマに活動している、アルファベットモンスターです。はじめての方は、よかったらこちらもご覧ください。

今月、我が家はちょっとしたパニックと、それ以上のまぶしい熱気に包まれています。

先日、小学四年生の息子が挑戦した「全国統一小学生テスト」。
その結果がネットで発表された日、画面を覗き込んだ妻と私は、そこに表示された数字にひっくり返りそうになりました。

「全国順位:42位 / 21,597人中」

「よ、42位……!?」と夫婦で驚きました。ようやくその凄まじい数字に実感が湧いてきた数日後。今度はポストに、四谷大塚から一通の封書が届きました。

開封してみると、中に入っていたのは親である私たちは認識していなかった「決勝大会(全国50位以内に入った子たちが集う東京・お茶の水での最終決戦)」への招待状。ネットの画面越しに驚かされ、後日届いた物理的な招待状の重みにまた夫婦でびっくりするという、我が家にとっては信じられない二段階ロケットのサプライズでした。

ここで、少しだけ等身大の事実を書かせてください。
決して謙遜ではなく、息子はいつもめちゃくちゃ良い点数を取っているような、いわゆる「天才肌の秀才タイプ」では決してありません。

例えば普段の組分けテストでは、約10,000人の中で教科によっては1000位くらいだったり3000位くらいだったり、そこまで目立つわけではない成績です。

今回の結果は、本当にたまたま本人にとって「相性のいい問題」が出揃った結果だと思います。いつもの実力以上の結果が、ここ一番のタイミングでガチッとかみ合ってくれた。親である私たちが一番驚いているのは、日頃の彼の泥臭いリアルな奮闘を一番近くで見ているからに他なりません。

しかし、その「たまたま」を引き寄せ、大金星へと繋げた背景には、一つの小さな物語がありました。

もともと、社会科、特に「地理」は息子にとって最大の天敵でした。
都道府県の形、特産品、地方の並び。大人の目から見れば「覚えれば済むこと」に見えても、息子にとってはただの退屈な暗記の苦行でしかありませんでした。

親として、無理やり頭に押し込ませることをしても息子の場合は逆効果だという確信だけはあり、

「どうにかして、学びを楽しくしてあげられないだろうか」

悩んだ末に私が出した答えは、

「子どもが興味を持てないなら、興味を持てるキャラクターに地図を変換してしまえばいい。」

そうして私が夜な夜なペンを握り、我が子のために完全オリジナルで生み出したのが、「地方守護の八妖(ちほうしゅごのはちよう)」というキャラクターたちでした。

これは、日本の8地方の輪郭(シルエット)を忠実に使ってデザインした、8体の妖怪たちです。
東北地方の形、近畿地方の形……退屈な境界線だったはずの地図の輪郭、ただの暗記対象だった日本地図を、ワクワクする「物語」へと書き換えたのです。

これで、息子の目の色がガラリと変わりました。妖怪のバックボーンや地方の特色を、まるで大好きなゲームの図鑑を読むように、興味を持って読み進めていったのです。

効果は絶大でした。
社会科に対する苦手意識が綺麗に消え去った息子は、パズルのピースをハメていくように社会の知識を吸収し始め、テストでも結果が出るようになりました。「マジで八妖のおかげ」という言葉を息子から聞いたときは、本当にうれしかったです。

地理という最大の武器(相棒)を手に入れたことで社会の成績がガツンと跳ね上がり、それが4教科全体の総得点をしっかりと押し上げ、気づけば、「21,597人42位」という、全国の頂点にかなり近い場所にまで彼を押し上げていたのです。

一緒にお風呂に入っているときに、今回の結果について「地方守護の八妖」は役に立ったか、ちょっと期待して聞いてみたら、息子は照れもせずに、「もちろん八妖のおかげ!」と言ってくれました。あらためて、「創作した甲斐があったな」と実感した瞬間でした。

例えば、今回の全国統一小学生テストで出題された、正答率がわずか34.9%しかなかった、正解の県のシルエットを当てる問題。琵琶湖が描かれていない、滋賀県単体の輪郭など、なかなか分からない難問です。

しかし息子は、これを見事に仕留めていました。
なぜなら、私がデザインした近畿地方守護妖「禁記」の頭部の形状そのものだったから。

私が陰陽師風の烏帽子としてデザインした特徴的な形状を認識していたので、彼は自信を持って判断して回答できたのです。中国地方守護妖「宙獄」の背中、東北地方守護妖「棟歩躯」の脚部など、ただの地図の線が、彼にとってはキャラクターの姿を構成するパーツとして、心に刻まれていました。

クリエイターとして親として、これ以上の名誉があるでしょうか。
自分の生み出したデザインが、「我が子」の心を動かし、苦手だった壁をぶち破り、実力以上の奇跡を起こす最高の翼になった。
心の底から「クリエイター冥利に尽きる」瞬間でした。

もちろん、これがすべての子どもに当てはまる絶対のメソッドだとは思いません。子どもの数だけ、勉強に興味を持てる「入り口」は全く違うはずだからです。

文章を読むのが好きな子、数字の規則性が面白いと感じる子、あるいはただひたすら手を動かすのが得意な子。我が家の息子の場合は、たまたま私の作った「キャラクター(物語)」という入り口が、ピタリとはまっただけなのだと思います。

けれど、いまこの瞬間も、ただ無機質な境界線が引かれた地図帳を前にして、「覚えられない」と途方に暮れているお子さんや、どう声をかけていいか悩んでいる親御さんが全国にたくさんいるのではないでしょうか。

かつての我が家がそうだったように。

もし、そんな勉強嫌いの波に溺れそうになっているどこかの親子にとって、この「地方守護の八妖」というキャラクターたちが、暗記の苦行をワクワクする冒険に変える「一筋の光」になれたら。クリエイターとして、これほど嬉しいことはありません。

学びの入り口は、きっと教科書の枠の外にもたくさん転がっているはずです。

明日の朝、息子はいよいよ未知の戦場であるお茶の水での決勝大会へと向かいます。
なんと、もしも50人の中で30位以内に入れたら、10日間のアメリカ研修旅行がプレゼントされるそうです。さすが四谷大塚、太っ腹!

でも、全国の猛者の中でその結果を勝ち取るのは、かなり高いハードルだと思いますし、ここまで来たら、気負わずいい経験をしてきてもらえれば、充分です。
結果がどう転ぼうとも、自分で自分の限界を突破した息子の挑戦は、すでに彼の生涯の宝物でしょう。我が家にとっても大切な思い出のひとつになります。

普段の成績がどうであれ、親が用意してあげられるのは、きっかけとなる「ワクワクするおもちゃ(八妖)」を差し出すところまで。そこから先、この大舞台を自らの手で掴み取ったのは、紛れもない息子自身の力です。

本番の舞台、緊張も含めて全部ひっくるめて、思いっきり楽しんでおいで。
最高のワクワクを教えてくれた我が子の背中に、クリエイターとして、父親として、全力のエールを贈ります。

がんばっておいで!!

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