『もっと早くやればよかった』ではなくて、40代でよかった学び直し
私は20年近く、小学校教員として働いてきました。
その中で、昔から抱いていた「心理学を学びたい」という思いと、不登校の子どもたちとの関わりを通して、「心理士になりたい」という気持ちが、少しずつ強くなっていきました。
そのため、通信制大学の3年次に編入し、現在、心理学を学んでいます。
学び直してよかったことを振り返ると、
単に知識が増えたという以上に、
自分の人生を心理学の視点で振り返ることができたこと、
その点がとても大きかったと感じています。
中でも、「分かっていなかった自分」に気づけたことは、私にとって大きな学びでした。
① 教師と心理士について
教師としての経験が、心理の学びの中で
「強みであると同時に、邪魔になることもある」
と感じた場面がありました。
スクーリングでのカウンセリング練習を通して、
相手の話を聴きながら、私は無意識のうちに
「この悩みを、なんとか解決しなければ」
と、具体的な対応や案を考えてしまっている自分に気づいたのです。
具体案を示し、問題を解決していく力は、教師としてはとても大切な力でした。一方で、心理の場面では、クライアント自身が持っている力を信じ、
その人が自分で気づいていく過程を支えること
が求められます。この違いは、これから大学院での実習を通して身につけていきたい力だと感じています。
また、小学校教師として、発達障害のある子どもたちや、精神的な困難を抱える子どもたちとも、これまで多く関わってきました。
これまでは支援方法や環境調整について学ぶ機会が中心でしたが、心理学を学び直す中で、「診断」という視点や、その基準について体系的に学べたことは、大きな意味がありました。
心理職は診断を行う立場ではありませんが、診断基準を理解していることが、支援や他職種との連携において重要であることを、改めて実感しました。子どもたちへの理解も、以前より深まったと感じています。
② 自分自身の内面について
学びの中で、自分自身についても、いくつか気づいたことがあります。
その中でいちばん大きかったのは、
自分が感情を抑圧していた
ということでした。
普段から「穏やか」「冷静」と言われることが多く、感情を感じていないつもりも、表現していないつもりもありませんでした。
けれど実際には、特に負の感情について、感じたままを言葉や表情に出す前に、無意識のうちに抑え込み、整理してしまっていた。
そんな自分に、学びの中で気づきました。
この在り方は、私自身のあがり症とも深くつながっていることにも気づきました。感情を内側で抱え込み続けてきたことが、緊張の強さや身体反応として現れていた原因の一つだったのだと、少しずつ理解できるようになりました。これは、今もなお解決の途中です。
心理学を「今」学んだからこそ、
これまでの教師として、そして親としての経験を、
心理学の視点で言葉にし直し、意味づけること
ができています。
他人を理解すること。自分を理解すること。
その両方が、以前より深まったように感じています。
「もっと早くやればよかった」とは思いません。
今の自分だからこそ向き合えた学びがあり、今の自分だからこそ、これからの生き方を考えられているのだと思います。
本当に、学び直してよかったと感じています。

