1-30-第18郚膚らみの䞭ぞ【䞭䞖粟霊ファンタゞヌ正統掟矀像劇「黎明の噚たち」】

ご芧くださいたしおありがずうございたす。この蚘事は連茉の途䞭回です。最初からお読みいただくず、より楜しんでいただけたす。ぜひ䞋のリンクぞお越しください。読埌リアクションをいただけるず励みになりたす。


序章笑い合う未来を蚗された者は 粟霊術ファンタゞヌ黎明の噚たち


 それからもしばらく、トンクワトモヌンは珟れる旗のたずたりごずに土ぞ数字を足し続けた。

 監芖員が村人を䌎っお尟根の内偎から珟れた時にも、街道には階士ず䌎埒の列が続いおいた。

「副団長、連れおきたした。」

「急に悪かったな。」
 トンクワトモヌンは幎配の男が腰を屈めるのを埅ち、街道ぞ指を向けた。
「あの旗を分かる範囲で教えおほしい。」

「䜕だこりゃ  。」

 男は䜎朚の枝越しに街道を捉え、近づいおきた旗ぞ目を现めた。
「あれは南の領䞻だ。名前たでは勘匁しおくれ。旗なら分かるが、家の名たで党郚芚えちゃいない。」

「それで十分だ。」

 次の旗が颚を受けお広がった。

「あっちも南だ。別の領䞻だよ。」

「別なのか。」
 目の青い班長が先ほどの旗ず芋比べた。
「本圓に䜕領も混じっおるんですね。」

 トンクワトモヌンは朚枝の先で次の数字を刻んだ。

 街道を階士の䞀団が通り過ぎ、さらに南から倧きな旗が近づく。

 朝から残っおいた監芖員が身䜓を起こしかけた。
「あれですっ」

 トンクワトモヌンが男ぞ顔を向ける。

「朝に通った階士が掲げおいたのは、あの旗です。遠かったけど、間違いありたせん。」

「おじさん、分かるか。」

 村人はしばらく旗を远い、片手で額の日差しを遮った。
「あれなら分かる。リミリヌミネ公爵だ。」

 顎髭の班長の身䜓が䜎朚ぞ寄った。
「南方の盟䞻、リミリヌミネ公爵の旗で間違いないのか。」

「ああ。南の領䞻をたずめおるリミリヌミネ公爵の旗だよ。南ぞ荷を運ぶ者なら知っおる。」

 最初の監芖員が旗から目を離さず唟を飲んだ。
「朝の連䞭も、あれを持っおいたした。」

 目の青い班長が朝の監芖員から街道ぞ顔を戻した。
「じゃあ、先に行った連䞭ず今の軍勢には、少なくずも同じ旗がいるんですね。」

「ああ。そこたでは繋がった。」

 階士の列が北ぞ進んでも、埌ろから䌎埒が続いた。荷を背負った者、階獣を曳く者、車茪を軋たせる荷車が街道を埋め、その間からさらに別の領旗が珟れる。

 村人が䜎い声を挏らした。
「ただ来るのか  。」

 トンクワトモヌンは土に刻んだ数字の暪ぞ新しい数字を加えた。それでも列の埌方は南の䞘から珟れ続けた。

 長髪を束ねた班長が唇の端を噛んだ。
「俺たちで正面からどうにかする数じゃねぇな。」

「それをやる話にはならん。」
 トンクワトモヌンは朚枝を指の間で回し、北ぞ進む列を远った。
「問題は、この連䞭がどこたで行くかだ。」

 顎髭の班長が街道の北ぞ目を现めた。
「少なくずも、もう芋回りずしお扱う段階ではない。次に考えるのは北で䜕が起きるかだな。」

 街道の先ぞ消える旗を远っおいた顎髭の班長が、北ぞ䌞びる䞘陵ぞ顔を向けた。
「クレンポだな。」

「ああ。」
 トンクワトモヌンの指から朚枝が離れた。
「゚ルミリナスたちが危うい。朝にクレンポぞ向かわせた䞉人も、この先にいる。」

 目の青い班長が北の䞘陵ぞ目を凝らした。
「今どこたで行っおるでしょうね。階獣で出おたすから、もうクレンポに近いかもしれたせん。」

「分からん。クレンポぞ着いおるのか、ただ途䞭なのかもな。この軍勢を芋おどう動いたかも分からねぇ。」

「だったら急ごうぜ。」
 長髪を束ねた班長が腰を浮かせた。
「䞉人も゚ルミたちも気になるんだろ。」

「出るのは南ぞ行った䞉人が垰っおからだ。埌ろにもう䞀぀同じものが来おるなら、その間ぞ入るこずになる。北に向かった䞉人も、゚ルミたちも気になるが、俺たちが䞍甚意な危険を冒すわけにはいかねぇ。」

「分かるが、埅っおる間にも先頭は進むぞ。」
 長髪を束ねた班長は街道の先を捉えた。
「朝に行った連䞭なら、もうクレンポぞ着いおいおもおかしくない。」

「分かっおる。だから支床は進める。最埌尟が抜けたらすぐ動けるようにする。」

 顎髭の班長が本拠のある䞘陵ぞ顎を向けた。
「今たでやっおきたこずが、こんな時に効くずはな。」

「ああ。だが今は物より人だ。」
 トンクワトモヌンは北ぞ身䜓を向けた。
「゚ルミリナスたちが先だ。しかし、こんな時にザむガの野郎がいねぇずはな。」

 長髪を束ねた班長が口の端を歪めた。
「愚痎っおも垰っおこねぇぞ。」

「分かっおるよ。」

「俺たちで決めるしかない。」
 顎髭の班長がトンクワトモヌンずの距離を詰めた。
「ザむガ殿ぞ知らせるのはどうする。」

「今は決められん。王郜にいる奎ぞ誰を走らせるか考えおる間に、クレンポがどうなっおるか分からなくなる。」

「なら先にクレンポだな。」
 顎髭の班長が頷いた。
「向こうを確認しおから、ザむガ殿ぞの連絡手段を決める。」

「ああ。」

 目の青い班長が北の䞘陵ぞ腕を䌞ばした。
「じゃあ、行くこず自䜓は決たりですね。」

「行く。」
 トンクワトモヌンは䞉人ぞ顔を巡らせた。
「南の䞉人が垰ったらすぐ出られるようにしおくれ。」

 階士の列の間ぞ別の領旗が入った。トンクワトモヌンは足元の数字から芖線を離し、䞉人の班長ぞ身䜓を向けた。

「クレンポぞの安吊の確認をするため䞀郚を残し党軍で駆け぀けるこずにした。」

 顎髭の班長が片膝を起こした。
「副団長、行動範囲はどこたでにする。」

「たずはクレンポを目指す。朝に出した䞉人ず゚ルミリナスたちず合流する。䞭継所で䜕が起きおるか聞く。」

 目の青い班長が街道ず北の䞘陵を亀互に捉えた。
「クレンポの集萜偎にも様子を芋に行きたすか。」

「そこにいるこずはないだろう。たずは䞭継所を確認する。荷より人が先だ。」

 顎髭の班長が䜎朚の向こうを進む軍勢ぞ顔を向けた。
「この列がクレンポを越え、そのたた王郜ぞ進んでいた堎合はどうする。」

「俺たちはこの領䞻軍ずは察峙しない。俺たちの力だけじゃ、こい぀らを止めるこずはできねぇ。王郜たで远うのは俺たちの仕事じゃねぇ。ザむガも向こうにいる。」

「䞭継所に階士が残っおたら、俺たちはどうする。」
 長髪を束ねた班長が身䜓を前ぞ寄せた。
「入れるなら俺は入るぜ。」

「その数を芋お動く。゚ルミたちず䌚える堎所を探す。」

 目の青い班長がトンクワトモヌンぞ身䜓を向けた。
「もし䞭継所が襲われおいたら、゚ルミさんたちもそこには残っおないかもしれたせんね。」

「゚ルミのこずだ。むざむざやられるような奎じゃねぇ。」
 トンクワトモヌンは北ぞ連なる䞘ぞ指を向けた。
「南に向かう途䞭で䌚えないなら、タッシュビナに向かっおいる可胜性が高い。そこたでは远うぞ。」

「ならクレンポに着いお終わりじゃねぇな。」
 長髪を束ねた班長が立ち䞊がった。
「゚ルミたちを拟うたでだ。」

「そういうこずになる。」

 顎髭の班長が本拠偎ぞ顔を向けた。
「なら条件は決たった。ここで話しおいる間にも支床を進めるぞ。」

 トンクワトモヌンは䞘の内偎ぞ向かう団員を䞀人呌び寄せた。

「本拠ぞ䌝えおくれ。準備䞭の連䞭にも䌝える。今回は階獣を䞊べない。歩いお行く。」

「埒歩でクレンポたでですか。」

「ああ。䞘の䞊じゃ荷車も扱えない。」

 長髪を束ねた班長が腰の剣垯ぞ手を添えた。
「街道はあい぀らが䜿ったばかりだ。䞘を抜けるしかねぇな。」

「だから䞘を䜿う。尟根を぀ないで北ぞ進む。街道偎ぞ身䜓を晒すな。」

 目の青い班長が南から続く軍列ぞ顔を向けた。
「前はどうしたす。䜕組も出すず、かえっお散らばりたすよね。」

「前方の偵察は目の効く奎を二人だけ。今回は慎重さよりクレンポぞ近づくこずを優先する。」

 顎髭の班長が䜎朚の向こうぞ目を现めた。
「街道に階士を残しおいた堎合は、数を芋お進路を倉えるか。」

「たずたっおるなら、より内偎の斜面を䜿っおクレンポに向かう。芋぀からないよう前進する。」

「少人数なら。」
 長髪を束ねた班長が眉を寄せた。
「そのたた抜けるか。」

「こっちを拟わずに通るなら觊るな。俺たちを確認しお本隊ぞ走ろうずした堎合のみ逃がすな。」

 目の青い班長が街道を進む軍勢ぞ目を向けた。
「今のずころ、こっちを探しおる様子はありたせんね。あれだけの列なら、䞘の䞊たで䞀人ず぀芋お歩いおる感じでもない。」

「ああ。あい぀らは今、俺たちの存圚を知らねぇはずだ。こちらの存圚を䌏せたたた進めるなら、それが䞀番だ。」

 顎髭の班長がトンクワトモヌンぞ顔を向けた。
「なら前ぞ倧人数を出しお慎重に進むより、二人で拟わせながら速さを優先するわけだな。」

「そういうこずだ。」

 䌝什圹の団員が螵を返した。
「本拠ぞ䌝えたす。」

「氎ず歊具、それから歩く邪魔にならん量の食い物だ。䜙蚈な荷は持たせるな。」

「はい。」

 団員は䞘の内偎を駆けおいった。

 南から珟れる旗の色は次々倉わり、街道には䌎埒ず荷車が続いおいた。リミリヌミネ公爵の旗の姿は北の䞘の先ぞ消え、街道の䞊には長く砂塵が残っおいる。

 トンクワトモヌンは本拠から来た団員を呌び寄せた。

「耳茪には、そのたた本拠に残っおもらう。準備しおる二十人ず䞀緒に残留するこずを䌝えおくれ。南を芋に行った䞉人も、ここぞ残す。ここにいる䞉人の班長ず俺たちでクレンポに向かうず䌝えおくれ。」

「分かりたした。急ぎたす。」

「ああ。任務は党郚手を止めお、出立の準備に集䞭しおくれ。」

 団員が尟根の内偎ぞ駆けるず、トンクワトモヌンは䞉人の班長ぞ身䜓を向けた。
「お前らも戻っお準備を頌む。出る連䞭は班ごずにたずめお、支床ができたら䞘の裏ぞ集めおくれ。」

「では俺は各班の支床を芋たす。」
 顎髭の班長が腰を䞊げた。
「歊具ず氎、食い物は歩く邪魔にならない分たでだな。」

「ああ。それで頌む。」

「俺も戻るぜ。」
 長髪を束ねた班長が立ち䞊がった。
「遅れおるずころがあったら、俺が手を回す。」

 目の青い班長も膝に぀いた土を払った。
「じゃあ俺は、集たった奎らがばらけないよう班ごずにたずめおおきたす。」

「頌む。」

 䞉人の班長が尟根の内偎ぞ䞋りおいった。

 やがお荷車を䞭心にした䌎埒の列が途切れた。さらに間を空けお階獣数頭の䞀団が珟れた。

「あれが最埌尟ですかね。」
 ゎルディムが也いた唇を舐めた。

 トンクワトモヌンは南の䞘ぞ顔を向けた。
「ただ決めるな。南の䞘から出おくるものがなくなるたで埅぀。」

 村人が隣で腰を䌞ばした。
「俺はもう圹に立たんかな。埌ろは旗も枛ったぞ。」

「助かった。」
 トンクワトモヌンは男ぞ身䜓を向けた。
「ご芧の通り、俺たちはクレンポぞ行くこずになった。明日は村ぞ出せる人数が枛る。」

「こっちのこずはいいよ。」
 男は腰に぀いた砂を払った。
「い぀も手を貞しおもらっおるのは俺たちだ。あんたらも気を぀けな。」

「悪いな。」

「戻ったら、たた頌むよ。」

「任せおくれ。村長にもよろしく䌝えおくれ。」

 男は笑っお尟根の内偎ぞ歩いおいった。

 最埌尟の階士の䞀団がリミリヌミネ公爵の旗をたなびかせ、目の前を通り過ぎおいく。やがお最埌尟の領䞻の列も芋えなくなった。

「ただ䞉人は芋えたせん。」
 ゎルディムが南の斜面ぞ目を凝らした。

「この列じゃ、最埌尟の埌ろたで回るだけでも時間がかかるな。」

「䜕かあったのでしょうか」

「いや、そうじゃねぇだろ。列が長かったんだ。その埌ろたで回っおりゃ時間はかかるだろ。」

「なるほど。それなら埅぀しかないですね。」

「ああ。しかし奎らが垰っおくるたで、こっちは動けねぇ。」
 トンクワトモヌンは䞘の䞊で、片手を顎ぞ圓おたたた枯れ朚の所から䞘の端たで䜕床も埀埩した。ゎルディムは身を䌏せたたた南を芋぀め続けた。

 南偎の斜面から䞉人の団員が姿を珟した。昚日チェルニッケを远った䞉人は間隔を詰め、䞘の内偎を登っおトンクワトモヌンの前ぞ来る。

「副団長、戻りたした」
「遅くなりたした。」
「垰りも甚心のため䞘から戻っお、䜙蚈に時間が――」

「ご苊劎だった。それで、どうだった」

「はい。列の埌ろたで芋おきたした。俺たちが確認した範囲では、軍勢の途切れたさらに埌は民衆や商人だけで、こちらが懞念する存圚はありたせんでした。」

「お前ら二人ずも同じか。」

 二人が続けお頷いた。
「はい。」「俺の䜍眮からも同じです。」

「分かった。ありがずう。」
 トンクワトモヌンは本拠偎の䞘ぞ指を向けた。
「拠点ぞ戻っお䌑んでくれ。準備を終えた連䞭から、この堎所ぞ集たるよう䌝えおくれ。お前たち䞉人は残留組ぞ入っおくれ。」

 先頭の男が目を䞞くした。
「俺たちは行かなくおいいんですか。」

「今日は南を走った。今は䌑め。でもそれだけじゃない。ここに残っお、異倉があったら䞉人で俺たちを远っおクレンポたで知らせに来おくれ。」

「分かりたした。䜕かあればすぐ行きたす。」

「頌む。」

 䞉人が本拠ぞ向かった。

 街道を北に向かう列の最埌方の人圱は北の砂塵ぞ入り、䞘の䞊からは芋えなくなった。

 䞘の内偎から足音が連なった。顎髭の班長ず目の青い班長が先に登り、その埌ろから歊具ず氎を携えた団員たちが次々ず尟根の裏ぞ集たる。最埌に耳茪を付けた班長が残留する者を䌎っお珟れた。

「副団長。出る者の支床は終わっおいたす。」
 耳茪を付けた班長は残留する者たちぞ顔を向けた。
「こっちは二十人ず、南から戻った䞉人で残りたす。氎も分けたした。」

「こっちも最埌たで確認した。」
 トンクワトモヌンは集たった団員たちの前ぞ進んだ。

「クレンポたで行く。街道ぞ降りず、䞘の内偎を䞀列に぀ないで進む。前ずの間を空けすぎるな。䜕かがあれば合図を出す。その堎で立ち止たり、身を䌏せろ。埌方だけでなく垞に前埌巊右に目を配り、党員が偵察圹だず思っおクレンポを目指しおくれ。」

 前列の団員たちが互いに顔を向けた。

「たずぱルミリナスたちず合流するのが先だ。長居する぀もりはないが、クレンポで䜕が起きおるか分かったら、その堎で次を決める。行くぞ。」

「はい」「行きたしょう」「急ぎたす」

 トンクワトモヌンは耳茪を付けた班長ぞ近づいた。
「ここを頌む。南も街道も切らさず頌むぞ。」

「任せおくれ。残った仕事はこっちで回す。䜕かあれば、さっきの䞉人を向かわせる。」

「ああ。」

 長髪を束ねた班長が先頭偎ぞ歩いた。
「前が詰たったら俺が芋る。行くぞ。」

 目の青い班長は埌ろから続く団員ぞ腕を振った。
「前ず空けすぎるなよ。暪も芋おくれ。街道ばっかり気にするな。」

 顎髭の班長は䌞び始めた列ぞ顔を巡らせた。
「班ごずの䜍眮を厩しすぎるな。䜕かあれば前ぞ䌝えおくれ。」

 先頭の団員たちが䞘陵の北ぞ歩き始めた。街道から離れた斜面ぞ列が䌞び、癟人䜙りの足が也いた土を速足で螏んでいく。

 顎髭の班長、目の青い班長、長髪を束ねた班長がそれぞれ列ぞ加わった。

 トンクワトモヌンは䞘䞊から街道を捉え、残留する耳茪を付けた班長ぞ片手を振った。最埌の䞀団が北の斜面ぞ入るず、その埌ろぞ続く。

 䞘の䞋には地方領䞻軍が巻き䞊げた砂塵が残り、皇光矩勇団の列は街道から距離を保ったたたクレンポぞ向かった。

。

。

最埌たで目を通しおくださり、嬉しく思いたす。

ここたでお越しいただいたあなたに䜕かリアクションをいただけたら幞せいっぱい、感激です。

どんな䞀蚀でも、ぜ぀りず残しおもらえたら、倧奜きなあなたをもっず奜きになっちゃいたす。ぜひ亀流させおください。

いいなず思ったら応揎しよう