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中古カメラ市場には「ほとんど撮られていない本体」が眠っている

中古カメラを見るとき、多くの人がまず気にするのは外観だと思う。

傷があるか。
スレがあるか。
液晶に傷はないか。
グリップはテカっていないか。

もちろん外観は大事だ。

ただ、中古カメラ市場を見ていると、たまに不思議な個体が出てくる。

見た目がきれいなだけではない。
シャッター回数が異様に少ない本体である。


持っただけで満足されたカメラたち

カメラは、買った人すべてがガンガン使うとは限らない。

買った瞬間がピーク。
箱を開けた瞬間がピーク。
数回持ち出して満足。
防湿庫に入れて、そのまま静かに眠る。

そういうカメラは、意外と中古市場に流れてくる。

新品で買ったけれど、生活に合わなかった。
重かった。
スマホで十分だった。
別のメーカーに乗り換えた。
そもそも写真を撮る習慣が続かなかった。

理由はいろいろある。

でも結果として、中古なのにほとんど使われていない本体が存在する。


シャッター回数はカメラの走行距離みたいなもの

カメラのシャッター回数は、車でいう走行距離に近い。

もちろん、シャッター回数だけで状態が全部わかるわけではない。
保管環境、落下歴、水濡れ、センサーの状態、端子の劣化、バッテリー周りなど、見るべきところは他にもある。

それでも、機械式シャッターをどれだけ切ったかは、ひとつの目安になる。

耐久シャッター回数が50万回クラスのボディに対して、実際のシャッター回数が1万回未満。
場合によっては、3桁。

これはかなりおいしい個体だと思う。

新品ではない。
でも、実使用としてはほとんど走っていない。

そういう中古がある。


中古=使い倒されたもの、とは限らない

中古カメラというと、どうしても「誰かが使い倒したもの」というイメージがある。

でも実際には、そうではない個体も多い。

むしろ高級機ほど、買ったものの使いこなせずに手放されることがある。

フルサイズを買った。
高画素機を買った。
プロ機を買った。
でも重い。
データが大きい。
レンズも高い。
持ち出すのが面倒になる。

そして、あまり撮らないまま売却される。

これは中古市場を見る側からすると、かなりありがたい話である。


ただし、シャッター回数だけで判断しない

とはいえ、シャッター回数が少なければ絶対に安心、という話ではない。

たとえば、電子シャッター中心で使われていた場合、機械式シャッター回数は少なく見えることがある。
動画機として使われていた場合も、シャッター回数だけでは使用状況が見えにくい。
防湿庫保管ではなく、湿気の多い場所で放置されていた可能性もある。

だから、見るべきは総合状態だ。

外観。
マウント部。
端子。
液晶。
ファインダー。
センサー。
グリップの摩耗。
ダイヤルの感触。
ボタンのヘタり。
そして販売店の保証。

ここまで含めて、中古カメラの安心感が決まる。


保証付き中古はかなり強い

中古で怖いのは、買った直後に不具合が出ることだ。

その点、専門店の保証付き中古はかなり心強い。

たとえばマップカメラは、中古デジタルカメラボディや交換レンズなどについて、条件付きで最長1年間の中古保証を案内している。保証対象は税込1万円以上の中古カメラボディ・交換レンズなどで、保証期間内の自然故障について、販売金額を上限に修理費用を負担する内容となっている。

もちろん、水濡れ、落下、カビ、サビ、消耗部品などは対象外になる場合がある。つまり「何でも無料で直る」という意味ではない。

それでも、中古で1年保証があるというのは大きい。

個人売買で数万円安く買うか。
専門店で少し高くても保証付きで買うか。

これはかなり悩ましいところだが、高額ボディほど保証の価値は大きくなる。


マップカメラはシャッター回数を出さない

ただ、マップカメラの場合、本体ごとのシャッター回数は基本的に非公表である。

ここは少し悩ましい。

中古としてのランク、外観、付属品、保証は見られる。
でも、具体的に何回シャッターを切っているかはわからない。

だから、シャッター回数を重視する人にとっては、そこが判断材料として不足する。

一方で、シャッター回数を出している中古店やフリマ、オークションもある。
ただし、その場合は保証が弱かったり、個人売買のリスクがあったりする。

シャッター回数が見える安心。
専門店保証がある安心。

このどちらを重視するか、という話になる。


個人的には「低走行の中古」はかなり好き

個人的には、シャッター回数の少ない中古ボディはかなり好きだ。

もちろん新品の気持ちよさはある。
誰の手にも渡っていないものを最初に使う感覚は、やはり特別だ。

でも、カメラは道具でもある。

ちゃんと動いて、状態が良くて、保証があって、価格が新品より落ちているなら、中古はかなり現実的な選択肢になる。

特に、発売から少し時間が経った上位機種はおもしろい。

新品時は高すぎたボディが、中古になると一気に手が届く価格になる。
しかも、なかにはほとんど撮られていない個体が混ざっている。

これは中古市場の醍醐味だと思う。


中古カメラは、前オーナーの熱量まで見える

中古カメラを見ていると、前の持ち主の使い方がなんとなく見えることがある。

角がスレているボディは、たぶん現場で使われた。
グリップがテカっているボディは、かなり握られている。
液晶がきれいで、マウントもきれいで、シャッター回数も少ない個体は、たぶんあまり外に出ていない。

持たれただけで満足されたカメラ。
買われたけれど、撮られなかったカメラ。
防湿庫で眠っていたカメラ。

そういう本体が、次の持ち主のところでようやく本気で使われる。

中古カメラのおもしろさは、そこにある。

新品を買うのもいい。
でも、中古市場には「まだほとんど走っていない名機」が眠っている。

シャッター回数だけがすべてではない。
でも、状態の良い低走行ボディを見つけたときの感覚は、かなり楽しい。

中古カメラは、ただ安いだけではない。

誰かが使い切れなかったカメラを、自分が使い倒す。
それもまた、カメラ趣味のひとつの楽しみ方だ。

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