丸い点が写り込んだら、「センサー焼け」かもしれない
写真を確認したとき、今までなかった丸い点や色のついたシミが写り込んでいる。
レンズを拭いても消えず、撮影場所を変えても同じ位置に残る。そのような症状が出た場合、センサーに付着したゴミだけでなく、「センサー焼け」の可能性も考えたほうがよい。
特に夏場は、強烈な太陽光がカメラ内部へ入りやすい。撮影中だけでなく、カメラを置いている時間にも注意が必要である。
太陽光がレンズによって一点に集められる
カメラのレンズは、外から入ってきた光をセンサー面へ集める役割を持っている。
これは写真を撮るために必要な仕組みである一方、強烈な太陽光を長時間受けると、虫眼鏡で光を集めるような状態になる可能性がある。
太陽を画面内に入れた撮影を長時間続けたり、レンズを太陽へ向けたままカメラを放置したりすると、センサーやシャッター周辺に強い光と熱が集中する。
その結果、写真の同じ場所に丸い点や色ムラ、変色した部分が現れることがある。
丸い点がすべてセンサー焼けとは限らない
写真に丸い点が写ったからといって、すぐにセンサー焼けと断定することはできない。
考えられる原因には、次のようなものがある。
センサーに付着したホコリ
レンズ表面や内部の汚れ
強い光によるゴーストやフレア
ホットピクセルや画素欠け
センサー表面や内部部品の損傷
絞り込んだときに黒っぽい点が目立つなら、センサーゴミの可能性が高い。太陽や強い照明の位置によって点が移動するなら、ゴーストの可能性もある。
一方、レンズや絞り、撮影方向を変えても、同じ位置に色のついた丸い跡が残る場合は注意が必要である。
レンズ交換式ならセンサー面を確認できる
レンズ交換式カメラであれば、レンズを外してセンサー周辺を目視できる。
もちろん、センサー表面には触れてはいけない。見た目だけで焼けや損傷を正確に判断するのも難しいが、大きな汚れや明らかな異常がないかを確認することはできる。
白い壁や空を、絞りを変えながら撮影する方法も有効である。複数のレンズで撮影しても同じ位置に点が出るなら、レンズではなくカメラ側に原因がある可能性が高まる。
ただし、自分でセンサー清掃をしても消えない場合は、それ以上無理に触らず、メーカーや修理業者へ相談したほうが安全である。
コンデジは自分でセンサーを確認できない
問題になるのが、レンズ一体型のコンパクトデジタルカメラである。
コンデジはレンズを取り外せないため、ユーザーが直接センサー面を見ることができない。丸い点が内部のゴミなのか、レンズ内部の異常なのか、センサーの損傷なのかを外から判断するのは難しい。
分解して確認しようとすれば、故障や保証対象外になるリスクもある。
同じ位置に異常が出続ける場合は、撮影データを残したうえでサービスセンターへ持ち込むことになる。修理相談時には、症状が分かりやすい写真と撮影条件を一緒に見せると話が早い。
撮影していない時間こそ注意したい
太陽撮影だけが危険なのではない。
首からカメラを下げて歩いているとき、三脚に載せて構図を待っているとき、ベンチや地面にカメラを置いているときにも、レンズが太陽の方向を向く可能性がある。
特に大口径レンズや望遠レンズは多くの光を集める。NDフィルターを装着していても、すべての波長や熱的な影響を完全に防げるとは限らないため、安心しきるべきではない。
撮影しない時間はレンズキャップを付ける。カメラを置く場合はレンズを太陽と反対方向へ向ける。ライブビューで太陽を長時間とらえ続けない。
こうした単純な習慣が、高額な修理を防ぐことにつながる。
夏の太陽は、想像以上に強い
夏場の太陽は、人間がまぶしいと感じる以上にカメラへ強い負担をかけている。
写真に見慣れない丸い点が現れたら、まずはレンズの汚れ、センサーゴミ、ゴーストなどを切り分けたい。それでも同じ場所に異常が残るなら、センサー焼けを含む内部損傷も疑う必要がある。
レンズ交換式カメラなら一定の確認ができるが、コンデジは内部を確認できない。無理に分解せず、サービスセンターへ相談するのが確実である。
太陽を撮るときだけではない。カメラを持ち歩き、構えずにいる時間にも、レンズがどこを向いているのかを意識したい。
夏の撮影では、人間の熱中症対策と同じくらい、カメラの「太陽対策」も重要なのである。
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