真夏のカメラ放置は「温度」だけでなく向きにも注意したい
真夏の屋外撮影では、カメラやレンズを高温の場所に放置しないことが基本である。
しかし、気をつけるべきなのは気温だけではない。
カメラを置く向きによっては、レンズから強い太陽光が入り込み、内部の一部分に光が集中する可能性がある。
レンズは光を集める道具
カメラのレンズは、外から入ってきた光を集め、撮像面に像を結ぶための道具である。
撮影中であれば、それは本来の役割である。
しかし、真夏の強烈な太陽光が長時間レンズへ入り続ければ、光や熱が内部の限られた場所に集中する可能性がある。
ミラーレスカメラでは、構造上、電源を切っていてもシャッターが閉じず、撮像センサー側が見えている機種も多い。
つまり、電源を切っているから絶対に安全とは限らない。
太陽に直接向けていなくても安心できない
注意したいのは、レンズを太陽へ真正面から向けている場合だけではない。
地面に置いたカメラの向きが少し変わったり、時間の経過によって太陽の位置が移動したりすれば、あとからレンズへ直射日光が入ることもある。
さらに、夏の屋外には反射光も多い。
車の窓やボディ、建物のガラス、金属製の看板、水面、白い壁などに反射した強い光が、思わぬ角度からレンズへ入る可能性がある。
直接太陽に向けていないから大丈夫、という考え方だけでは不十分である。
テーブルや三脚に置いたままが危ない
撮影の休憩中、カメラを三脚につけたままにしたり、テーブルやベンチの上へ置いたりすることがある。
数分程度のつもりでも、会話をしていたり、飲み物を買いに行ったりすると、放置時間は意外に長くなる。
その間に太陽の位置が変わり、レンズへ光が入り始めることもある。
特に望遠レンズや明るい単焦点レンズを装着している場合は、レンズが大きく、光を取り込む面積も広い。
機材の向きだけで安全を確保しようとするより、物理的に光を遮断したほうが確実である。
一番確実なのはレンズキャップをすること
対策として最も単純で確実なのは、撮影しない時間にはレンズキャップを装着することである。
レンズキャップをしておけば、直射日光だけでなく、ガラスや金属からの反射光もレンズ内部へ入りにくい。
カメラバッグへ収納する、布やタオルで覆う、日陰へ移動させるといった方法も有効である。
ただし、黒いバッグや黒い布を直射日光の下に置けば、それ自体が高温になる。光を遮るだけでなく、機材そのものを日陰へ移すことも重要である。
放置しない、持ち歩く
最終的に一番安全なのは、機材をその場に放置しないことである。
短時間の移動でもカメラを持ち歩くか、バッグへ収納して自分の管理下に置く。
これは太陽光対策だけでなく、熱、突然の雨、転倒、盗難を防ぐ意味でも有効である。
真夏の撮影では、カメラの温度表示やバッテリーの発熱ばかりに目が向きやすい。
しかし、レンズは光を集める道具である。
使っていないときには光を入れない。
レンズキャップをする。放置しない。持ち歩く。
地味な対策ではあるが、真夏の高価な撮影機材を守るうえでは、この三つが最も確実である。
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