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CSルール改正について 感覚の鈍い方がでしゃばっているだけ

 プロ野球クライマックスシリーズのルール改正が決まってしまいました。現行制度が2008年シーズンに固まり、こつこつと積み上げて安定、定着していたところを、感覚の鈍い方がズカズカでしゃばってきていらぬ改正を加えたようにしかうつりませんでした。

・リーグ優勝チームと2・3位チームのゲーム差が10以上
・下位チームが勝率5割未満の場合、優勝チームのアドバンテージが「2勝」に拡大され、5戦先勝制(7試合制)となる
 

 問題とされたのは
①勝率5割未満のチームが日本シリーズに進出してよいのか
②2025年シーズンの阪神タイガースのように、記録的な独走優勝を果たしたにもかかわらず、クライマックスシリーズの結果で簡単にひっくりかえってよいものか
 の2点です。

 根本的なことを申し上げますが、いや、そういう制度だと分かってやってきたじゃないですか。としか言いようがありません。なんだかさも急にこの問題が湧いて出てきたように、あれよあれよいう間にルールの改正が推し進められましたが、まったくもって不可解です。

 僕は広島東洋カープを応援しています。2017年、カープはぶっちぎりでセントラルリーグを制しながら、3位から勝ち上がってきたベイスターズに敗れ、日本シリーズを逃しました。僕はこういうもんだと受け入れました。仕方ないと。勝ち取ったリーグ優勝は消えることはないし、誇らしいものであるとも思いました。
 ただ、今回のケースを問題とするならば、何故2017年にルール改正とならなかったのでしょうか。阪神ファンは声がでかいからとルール変更に応じるのでしょうか。

 そもそも勝率5割をきったチームが日本シリーズに進出した例は未だかつてありません。よほどシーズン中にアクシデントに見舞われ、ポストシーズンにピークをあわせてきた、でもなければ、勝率5割をきるチームに2位、1位を打ち破って勝ち上がる地力はありません。
 ただでさえ貧弱なチームと、盤石なチャンピオンチームが戦うわけで、この一縷の望みに対して2勝分のビハインドを課すというのは、そもそもやる意味があるのかどうかを考えさせられます。

 コミッショナーの榊原定征さんはこの件に関して、「興行的にはある程度試合数も確保したいし、5割をきったチームがダメだというわけにはいかない」とコメントしていますが、この方の口から興行というワードが出てくるとは思いませんでした。一応、人に見せるものという意識がおありだったのかと驚きです。ただ、興行面を考慮するのであれば、他に対処しなければならない問題があるはずだと思うのですが、そこに関してはどうお考えなのでしょうか。

 どうも僕とNPBの、おもしろいと思うもののセンスがあわないんですね。NPBは今の異様な投高打低にしても、投手側が圧倒的有利な状況で打者をたたきのめす一方的な戦いが見ていておもしろいのだと思うようですし、今回の改正にしても、チャンピオンチームがアドバンテージの暴力で丸め込むことをおもしろいと思うのでしょう。
 僕はこういう片一方に偏った勝負よりも、力と力がきちんとぶつかり合う様をおもしろいと思うし、時間をかけて見届けたいと思いますが、感覚が違う以上仕方ないです。

 はっきりと申し上げて、今、プロ野球が見られているのは野球だからです。NPBの取り組み、センスによるものではありません。野球が積み上げてきた格式、伝統の貯金を食い潰しているような状態です。
 そもそも貯金は未知の感染症が流行ってしまったとか、人の力ではいかんともしがたい窮地に使うべきものであって、単なる機構の怠惰と感覚の無さでどんどんすり減らしてしまうのはどう考えてもよろしくないです。

 榊原定征さんの経歴、功績はすばらしいものだと思います。僕とは比較にならない、比較もおこがましい程に優秀な方だと思います。ですが、プロ野球のトップ、コミッショナーに収まるには感覚と資質に欠ける方であると思わざるをえないです。5割をきるチームが日本シリーズに進出するまえに、先手で策を講じるのであれば、プロ野球が食い潰される前に、コミッショナーの選定方法、NPBの組織改革も先手で行うべきです。

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