同じキャベツなのに、切り方でこんなに違う。切り方が変える「味わう体験」
せん切り、細切り、短冊切り。
食材の切り方って、本当にいろいろありますよね。
「胃に入ってしまえば同じ」なんて言う人もいますが、本当にそうなのでしょうか?
食材の切り方がこれだけいろいろあるということは、切り方によって味の感じ方も違うのかもしれません。
そこで今回は、切り方の違いによって、食感や味の感じ方、噛む回数などがどう変わるのかを確認してみました。
◆今回の食材はキャベツ
今回選んだ食材はキャベツ。
切り方の違いが出やすい食材だと思ったんです。
私がイメージするキャベツの切り方と言えば「せん切り」と「ざく切り」。
キャベツのせん切りはトンカツに必要不可欠ですし、ざく切りのキャベツは居酒屋のお通しでよく食べます。
どちらも馴染みのある食べ方なので、食べ慣れによる違いはないはず。
そこで今回は、同じ重量のキャベツを、せん切りとざく切りにして比較してみます。
少量だと満足感などがわかりにくいので、50gずつ用意しました。
キャベツの1人分が100gと言われているので、せん切り50g、ざく切り50gで、ちょうどいい量と言えるでしょう。
調味料の味が影響しないように、味つけは塩を一つまみだけ。
果たして、切り方で違いは出るのでしょうか?
◆せん切りキャベツを食べてみる
まずは、せん切りのキャベツから。

細かく切ってあるので、ふんわりとした食感です。
味はさっぱりしているという感じだけで、キャベツの甘味はあまり感じませんでした。
せん切りは一度に大量に口に入れられるので、50gを4口で食べきりました。
50gを食べきるのにかかった咀嚼回数は、219回。
◆ざく切りキャベツを食べてみる
続いて、ざく切りのキャベツ。

ひと切れが大きいので噛みごたえがあります。
シャキシャキというか、ザクザクというか。
噛んでいるときの音も、せん切りのときより強く感じます。
そして、味にも違いがありました。
最初はせん切り同様、キャベツのさっぱり感。
そこから噛み続けていると、じわじわと甘味が感じられてきました。
ざく切りは一切れが大きいので、一度に口に入れられる量もせん切りより少なくなります。
その結果、50gを食べきるのにかかったのは7口。
トータルの咀嚼回数は311回でした。
せん切りの219回に対して、ざく切りは311回。
同じキャベツ50gなのに、切り方を変えただけで咀嚼回数1.4倍にもなりました。
◆順番を変えて、もう一度
ただ、ひとつ気になることがありました。
先に食べたものと、後に食べたものでは、味の感じ方が変わってしまう可能性があります。
そこで別の日に、食べる順番を逆にしてみました。
今度は、ざく切りを先に、その後にせん切りを食べます。
すると……。
結果は、前回と同様でした。
せん切りは、さっぱりとした感じ。
ざく切りは、噛んでいるうちに甘味が感じられます。
咀嚼回数にも、同じような傾向が出ました。
どうやら、せん切りとざく切りの違いは、食べる順番だけでは説明できなさそうです。
◆同じキャベツでも、こんなに違う
今回の実験で面白かったのは、同じキャベツ50gなのに、切り方が違うだけで、味の感じ方も咀嚼回数も結構変わったことです。
そして、もうひとつわかったことがあります。
それは、せん切りとざく切りには、それぞれ違った良さがあるということ。
せん切りは、口の中がさっぱりします。
だから、トンカツのような脂っこいものを食べるときに、一緒に食べるのがよさそうです。
一方、ざく切りは、キャベツの甘味を楽しめます。
だから、居酒屋のお通しのように、キャベツそのものを楽しむときに向いていそうです。
◆今回の気づき
食材の切り方には、優劣があるわけではない。
食べる目的によって最適な切り方を選ぶのがいい。
今回の実験で、そんなことに気づきました。
同じキャベツでも、切り方を変えるだけで、食感も、味の感じ方も、噛む回数も変わる。
そう考えると、いつもの食事も、まだまだ味わい方を変えられそうです。
