「よく噛んでいる」は思い込みだった。 レーズンを51回噛んでわかったこと
◆自分は本当に「噛まない人」なのか?
もともと私は、ほとんど噛まずに食べる人でした。
以前の記事でも書きましたが、牛肉と豚肉の区別がつかないほど。
今思えば、味わう前に飲み込んでいたのですから、区別がつかなくても不思議ではありません。
そんな私ですが、よく噛んで味わって食べることで日常の満足度が上がる体験をしてからは、それなりに噛むようになりました。
食事の時間そのものが楽しくなり、「ちゃんと味わうっていいな」と思えるようになったのです。
ところで、あなたは自分がよく噛んでいるかどうか、他人と比較したことはありますか?
私はずっと「自分はあまり噛まない人間だ」と思っていました。
でも、それは牛肉と豚肉の区別がつかなかった過去があるからそう思っているだけで、実際に他人と比較したことはありません。
とはいえ、誰かと食事をしながら「今、何回噛んだ?」なんて聞くのも気まずいですよね。
◆「咀嚼回数ランク表」をみつけた
ほかの人がどれくらい噛んでいるのか知る方法はないものか。
そう思って調べていたら、面白いものを見つけました。
和洋女子大学、ロッテ、キユーピーの共同研究によってまとめられた「咀嚼回数ランク表」です。
これは、さまざまな食品を10gずつ食べてもらい、すべて飲み込むまでの咀嚼回数を計測したもの。
その中でも、噛む回数が平均的な人たちを選び、その人たちの咀嚼回数の平均値が掲載されています。
つまり、同じ食品を食べてみて、自分の咀嚼回数と比較すれば、自分の咀嚼傾向がわかるというわけです。
これは面白そう。
◆まずはレーズンで試してみた
さっそく、「咀嚼回数ランク表」に掲載されている食品の中から、10gを簡単に用意できそうなものを選んで試してみることに。
最初に選んだのはレーズン。
単純にキッチンスケールで10gを量るのが簡単そうだったからです。

なお、咀嚼回数の平均値は先に見てしまうと数字に引っ張られそうなので、あえて確認せずに実施することにしました。
久しぶりにレーズンを食べてみると、これが意外なおいしさ。
素朴なのに深みがあり、ほどよい酸味が後味をすっきりさせてくれる。
昔から食べ継がれてきた食品には、やはり安定のおいしさがありますね。
そんなことを感じながら味わっていたので、思っていたよりもたくさん噛んだ気がしました。
◆思ったよりも噛めていなかった
そして結果は……
51回。
これはかなり噛んだのではないでしょうか。
少し自信を持ちながら平均値を確認すると、
なんと64回。
予想以上の差でした。
10回以上も少ない。
ちょっとショック。
そこで、妻にも試してもらいました。
すると、結果は50回。
私とほぼ同じです。
どうやら我が家では、平均より少なめの傾向があるようです。
◆今度はプロセスチーズで試してみた
ここで「レーズンだから少なかったのでは?」という疑問が湧いてきました。
そこで次は、プロセスチーズにチャレンジ。
こちらも、手軽に10gを量ることができるものとして選びました。

プロセスチーズは歯にまとわりつくイメージがあったので、咀嚼回数はかなり多くなると予想。
でも、歯にまとわりついたのは最初だけ。
すぐにサラッとした感じになって、早く飲み込みたくなりました。
その結果、私の咀嚼回数は39回。
一方、平均値は41回。
これはもう誤差範囲と言っていいのではないでしょうか。
食品によってずいぶん違うものなんだな、と面白くなってきました。
◆咀嚼って奥が深い
食品によって咀嚼の傾向は変わるのでしょうか。
それとも、レーズンが特別だったのでしょうか。
やってみると、意外に奥が深いものです。
私はこれからも、「咀嚼回数ランク表」に掲載されているさまざまな食品で、自分の咀嚼傾向を調べてみようと思っています。
今の自分は「よく噛んでいる」と思っていても、平均と比べると違うかもしれません。
逆に、「自分は全然噛めていない」と思っていても、案外平均的かもしれません。
もし興味があれば、あなたも「咀嚼回数ランク表」を使って、自分の咀嚼傾向を確認してみてはいかがでしょうか。
思い込みと現実のギャップが見つかるかもしれませんし、なにより普段何気なく食べている食品のおいしさを再発見できるかもしれません。
私自身、レーズンを測ってみたことで、久しぶりにレーズンのおいしさを味わうことができましたからね。
◆今回の気づき
思い込みではなく、測ってみることで初めて見えることがある。
