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うたうこと fairytale letter room



うたうことがずっと憧れだった。
だけどわたしには出来ないことだと、自分で決めてきたように思う。

うたうひとが全身で心を届ける姿が憧れだった。
あの人たちは、声で、身体で、表現をする。
言葉を自分の全部を使って届けているようにも見えた。
わたしにもあんなことが出来たらいいのにって
誰にも言わずに憧れていた。



わたしは絵を描いて、心を届けられるようになった。
とにかく心の置き場所を探していたし
やっぱり届けたいって思ってた。
絵は、何もかもに自信がない私の、唯一手離しに表現出来る場所になった。

絵は、誰かと比べる必要がなかった。
”誰か”を介入させず、ここにあるものを純粋なきもちで喜べるもの。
うつくしいと思う 大切だと思っていられる
ここにある想いだけをみつめていられるもの。


絵を描くことで
出逢えた心たちを怖がらず(ときにこわいと思いながら)
心を見せることが出来るようになってきた。

きっと誰にも解ってもらえないきもち。
誰かに解ってもらえないと知ることが怖いきもちたち。

揶揄されたら 否定されたら …
こんなに大切なもののことを傷付けられることを恐れていた。
わたしは誰かに知ってもらう前に、傷付いていた。
この気持ちがどこにもいられないことに。

でも同じくらい、誰かにも愛されるべきものだと思ってた。
わたしがこんなにも愛しているように
同じように、この気持ちを愛してくれる人がいると
どこかで期待していたし、信じたかった。


わたしが臆病だっただけで
絵というせかいが、”誰か”へ届ける”怖い”っていう壁を
少しずつ崩していってくれた。

愛してくれる人たちにも出逢えた。


わたしはうたうことに憧れて
うたうことを諦めてきた。
代わりにうたうようにお話したり、言葉にしてきたように思う。

メロディーの代わりに、声のトーンや抑揚、間を使ってお話をする。
詩の代わりに言葉を選び、話し、お手紙を書き、メールして
日記にしたり、漂う言葉に…SNSに並べてみたりしてきた。


心が届くと知れた今
心を見せることを重ねる今
絵と出逢っても、お話をしていても、
やっぱりわたしには言葉があって。

言葉はどんどん素直に現れるようになってきていて

それをみつめていると
うたうことに憧れてきたわたしがいる。
だけど思うように歌えない。


自分の言葉をみつめていて思ったんだ。
歌えないと思っていたけれど、わたしこんなに歌ってる。

メロディが無いと、声にしないと、
”歌えない”って思ってた。

確かに私が憧れたのは、音も温度も表情も使う”うたうひと”たちだった。

だけど わたしこんなにうたってる。


文字になったわたしの言葉たちは
聞こえないのにメロディがあって
確かなぬくもりがあって
表情を見せてくれるように見えた。

わたしはこのせかいでうたっていたんだと思ったんだ。
耳に聴こえる、目に見える、肌に感じるものではなくて

空想とか夢とか
おとぎ話とかみたいにある
おと いろ 温度 ひかりさえも


わたしの憧れたひと。
”うたうひと”

ゆめは叶っていたのかもしれない。


わたしはこのせかいで
このせかいから、あなたに届けたいうたがある。

わたしの全部を使って
うたいたい。


faily tale  letter room
おとぎ話のお手紙の部屋。

手紙を書くように
話すように
うたうように
描くように

あなたへ。



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