日本イスラム共和国⑦――敗退国アメリカの完全優勝
レッドカードを電話で消し、トロフィーを持ち帰った大統領
文・武智倫太郎
2026年7月17日、ドナルド・トランプ大統領は、ニューヨークのトランプ・タワーで開かれたFIFAの行事に出席した。
トランプは、米国代表のフォラリン・バログンに出されたレッドカードについて、FIFA会長ジャンニ・インファンティーノへ再検討を勧めたことを認めた。
バログンには、本来なら自動的に1試合の出場停止処分が科されるはずだった。
しかしFIFAは、処分を1年間の執行猶予とし、ベルギー戦への出場を認めた。
トランプは、それをインファンティーノの『良い判断』と評価した。
FIFAは、大統領からの要請が処分変更に影響したことを否定している。
出場を許されたバログンを擁する米国代表は、ベルギーに1対4で敗れ、ワールドカップから姿を消した。
トランプは、7月19日にニュージャージーで行われるアルゼンチン対スペインの決勝戦を観戦し、インファンティーノとともに優勝トロフィーを授与する予定だった。
米国代表は、すでに敗退していた。
だが、トロフィーを渡すのは米国大統領だった。
トランプは同じ行事で、米国が2038年に再びワールドカップを開催する構想を語った。
ただし次回は、カナダとメキシコを外したいという。
その日、カナダの山火事から流れ込んだ煙が、米国中西部から北東部を覆っていた。
トランプは、森林を適切に管理しなかったカナダの『意図的な怠慢』によって、米国が汚染された空気に侵入されていると非難した。
そして、その『計算不能な費用』を、カナダ製品に対する関税へ上乗せすると表明した。
決勝会場周辺では、煙の影響は日曜日までに弱まると予報されていた。
ここまでは現実である。
選挙より簡単な競技
トランプ・タワーでの行事が終わると、大統領はインファンティーノを別室へ招いた。
部屋の中央には、金色のワールドカップ・トロフィーが置かれていた。
トランプはトロフィーを見ながら尋ねた。
『ジャンニ。レッドカードは、あとから変えられるんだな』
インファンティーノは慎重に答えた。
『個別案件については、規律委員会が競技規則に基づいて判断します』
『私が電話したあと、処分が変わった』
『電話とは無関係です』
『では、電話しなくても変わったのか』
『その可能性があります』
『電話したから変わった可能性もある』
『その可能性については否定しています』
トランプは満足そうにうなずいた。
『否定できるなら、問題はない』
インファンティーノは、何が問題ではないのか分からなかった。
大統領は続けた。
『サッカーは、選挙より簡単だ』
『そうでしょうか』
『当然だ。選挙では何千万票も数える。サッカーなら、数えるのはゴールだけだ』
『試合には、ほかにも多くの判定があります』
『だからVARがある』
『VARも万能ではありません』
『映像を見て、間違った判定を正す。完璧だ』
『最終判断は主審が行います』
『では、主審の判定が間違っていたら』
『VARが助言します』
『VARが間違っていたら』
『主審が判断します』
『二人とも間違っていたら』
インファンティーノは答えなかった。
トランプは、トロフィーへ手を伸ばした。
『そのときは、大統領が電話する』
大統領専用VAR
翌朝、ホワイトハウスはFIFAへ、新しい提案書を送った。
《重大国際試合における最終判定支援制度》
通称、P-VAR。
Presidential Video Assistant Referee。
大統領映像判定支援制度。
通常のVARは、主審の明白な誤りを確認する。
P-VARは、VARの明白な誤りを大統領が確認する。
FIFAの法務部門は、直ちに拒否を勧告した。
しかし、大会は米国で開催されていた。
決勝会場も米国内にあった。
トロフィーを授与するのも米国大統領だった。
何より、インファンティーノはトランプ・タワーで、この大会は大統領なしには成功しなかったと述べたばかりだった。
FIFAは、試験運用だけを認めた。
適用対象は、決勝戦における国家安全保障上の疑義に限られた。
ホワイトハウスのシステムに、専用画面が追加された。
〖主審の判定〗競技上の最終判定
〖VARの判定〗映像上の最終判定
〖P-VARの判定〗国家安全保障上の最終判定
〖大統領の電話〗友好的助言
〖政治介入〗禁止
〖友好的助言による判定変更〗政治介入に該当しない
制度は、中立的に設計された。
大統領以外の政治家は、利用できなかったからである。
敗退の再審査
ホワイトハウスの法律顧問が、P-VARの試験データを入力した。
最初の対象は、米国対ベルギー戦だった。
試合結果は、ベルギー4点、米国1点。
映像は明確だった。
しかし、システムは各得点について、国家安全保障上の確認を要求した。
ベルギーの1点目。
〖得点者〗ベルギー代表選手
〖ボールの製造国〗複数国の供給網を含む
〖ゴールライン技術〗外国製部品を含む可能性
〖映像撮影機器〗外国製センサーを含む可能性
〖国家安全保障上の得点認証〗保留
ベルギーの2点目も、同じ理由で保留された。
3点目。
4点目。
すべて保留された。
米国の1点についても、同じ設備が使用されていた。
しかし、米国の得点は、米国代表が米国内で記録したものだった。
システムには例外規定があった。
《自国の安全保障上の利益に資する暫定認証》
〖ベルギーの得点〗4点すべて認証待ち
〖米国の得点〗1点を暫定認証
〖国家安全保障上の試合結果〗米国1対0ベルギー
〖競技上の試合結果〗米国1対4ベルギー
〖採用する結果〗用途による
法律顧問が大統領へ説明した。
『競技上は敗退していますが、国家安全保障上は勝利しています』
『では、なぜ決勝に出ていない』
『大会規則が、競技上の結果を採用したからです』
『国家安全保障より大会規則を優先したのか』
『サッカー大会ですから』
『アメリカで開催している』
『カナダとメキシコも共同開催国です』
トランプの表情が変わった。
『だから次回は外すと言ったんだ』
共同開催国の事後取消し
FIFAの大会管理システムに、2038年大会の開催希望が登録された。
〖開催希望国〗アメリカ合衆国
〖共同開催国〗なし
〖大統領発言〗今回はカナダとメキシコを外す
〖『今回』の対象大会〗判定不能
担当者が、2038年と入力しようとした。
しかし、原文には『2038年の大会では』と明示されていなかった。
安全側の解釈が適用された。
〖カナダの開催国資格〗事後再審査
〖メキシコの開催国資格〗事後再審査
〖米国の開催国資格〗継続
カナダとメキシコで開催された試合について、開催地の適格性が再確認された。
両国は、開催国に選ばれた時点では適格だった。
しかし、大統領が外すと発言した時点以降、適格性に疑義が生じた。
システムは、両国で行われた試合を『外国開催試合』へ変更した。
〖カナダ開催試合〗米国外で実施
〖メキシコ開催試合〗米国外で実施
〖米国開催試合〗国内で実施
〖大会名称〗北米三か国共同開催
〖実質的主催国〗アメリカ合衆国
〖カナダとメキシコの役割〗国外会場提供業者
カナダとメキシコは、ワールドカップを共催したのではなく、米国の大会へ施設を貸したことになった。
観客数は、すべて米国大会の実績へ算入された。
カナダ政府は抗議した。
『カナダで開催された試合の観客は、カナダの会場へ来た』
FIFAは回答した。
《米国主催大会のカナダ会場へ来場した観客として記録されています》
メキシコ政府も抗議した。
『メキシコ代表は、開催国枠で出場した』
《施設提供国特別枠へ変更されました》
『そんな枠は存在しない』
《今回の処理のために新設されました》
共同開催国は、大会へ参加できたことに感謝する立場へ変更された。
カナダの12人目
決勝前日。
ニューヨークとニュージャージーの空には、カナダの山火事から流れてきた煙が残っていた。
スタジアムの環境監視システムは、空気中の微粒子を検知した。
〖物質〗山火事由来の煙
〖推定発生国〗カナダ
〖米国への入国地点〗空域
〖税関申告〗なし
〖関税支払い〗なし
〖最終目的地〗ワールドカップ決勝会場周辺
国土安全保障省は、煙を未申告輸入品に指定した。
税関当局は価格を求めた。
煙には売買価格がなかった。
一方、大統領は被害額を『計算不能』と表現していた。
財務省のシステムでは、計算不能という語を数値欄へ入力できなかった。
担当官は、上限なしと入力した。
〖カナダ産煙の価格〗0ドル
〖米国側の損害額〗計算不能
〖計算不能時の上限〗なし
〖適用関税〗損害額相当
〖請求額〗無制限
カナダ政府には、煙を回収するよう要求が送られた。
《米国領内へ輸出された煙を、速やかに原産国へ戻されたい》
カナダ政府は回答した。
《風向きを管理することはできない》
米国側は、輸出管理能力の欠如を認めたものとして処理した。
〖輸出国〗カナダ
〖輸出許可〗なし
〖輸出管理〗不能
〖継続的流入〗あり
〖判定〗意図的管理放棄
FIFAの競技システムにも、煙の情報が共有された。
煙は、試合会場の視界と選手の呼吸へ影響を与える可能性があった。
〖競技への影響主体〗カナダ
〖カナダ代表の大会状態〗敗退済み
〖敗退後の競技関与〗あり
〖未登録選手〗煙
〖背番号〗未登録
〖判定〗カナダ代表の12人目
カナダには、選手登録違反によるレッドカードが出された。
インファンティーノは、トランプへ確認した。
『このカードも再検討しますか』
『しない』
『米国選手のカードは再検討を求めました』
『あれは間違ったカードだ。これは正しいカードだ』
『その違いは何ですか』
『こちらはカナダだ』
大統領からの公平な助言により、カナダのレッドカードは維持された。
日本イスラム共和国製VAR
決勝戦の設備についても、国土安全保障省の検査が始まった。
VAR用カメラ。
光学レンズ。
画像センサー。
通信装置。
サーバー。
記録媒体。
審判用ヘッドセット。
ゴールライン判定装置。
ボール内部のセンサー。
大型表示装置。
入退場ゲート。
それぞれの部品について、製造国と供給網が調査された。
画像センサーの一部は日本企業が製造していた。
精密モーターも日本製だった。
レンズの研磨装置にも、日本企業の技術が使われていた。
国防総省の国家データベースが自動的に接続された。
〖製造国〗日本国
〖日本列島内の敵性国家〗日本イスラム共和国
〖RIJ製部品との区別〗資料不足
〖日本国製であることの証明〗あり
〖RIJ製でないことの証明〗なし
日本政府には、照会が届いた。
《日本イスラム共和国がFIFAのVARシステムへ供給した部品の一覧を提出されたい》
日本政府は回答した。
《日本イスラム共和国は存在しない》
米国側は再度照会した。
《存在しない主体の部品が使われていないことを証明されたい》
日本企業は、対象機器の型式を求めた。
FIFAは、不正操作防止上の理由からシステム構成を開示しなかった。
企業は、部品番号を求めた。
それも非公開だった。
〖対象機器〗機密
〖対象部品〗機密
〖対象製造者〗不明
〖日本企業による非関与証明〗提出不能
〖RIJによるVAR介入〗否定不能
日本イスラム共和国は、ワールドカップに出場していなかった。
しかし、VARを通じて全試合へ参加していた可能性が登録された。
決勝戦
7月19日。
スペインとアルゼンチンが決勝戦を迎えた。
観客席には8万人を超える人々が集まっていた。
トランプはインファンティーノの隣に座った。
トロフィーは、両者の近くに置かれていた。
試合開始から18分。
スペインがゴールを決めた。
主審は得点を認めた。
VARも問題なしと判定した。
しかし、P-VARが作動した。
〖主審判定〗得点
〖VAR判定〗得点
〖映像センサー〗日本製の可能性
〖RIJ製部品の不存在証明〗未提出
〖国家安全保障上の得点認証〗保留
得点表示は、1対0になった。
ただし、数字の横に小さく『認証待ち』と表示された。
前半終了間際、アルゼンチンが同点ゴールを決めた。
同じ処理が行われた。
〖アルゼンチンの得点〗認証待ち
後半、スペインがもう1点を決めた。
認証待ち。
アルゼンチンも追いついた。
認証待ち。
試合は2対2のまま延長戦へ入った。
しかし、国家安全保障上は0対0だった。
延長戦でも決着がつかず、PK戦となった。
スペインの1人目が成功した。
認証待ち。
アルゼンチンの1人目も成功した。
認証待ち。
失敗した選手についても、失敗判定に使用された映像に外国製部品が使われた可能性があった。
失敗も認証待ちになった。
〖成功したPK〗認証待ち
〖失敗したPK〗認証待ち
〖公式結果〗一方のチームが勝利
〖国家安全保障上の結果〗未確定
試合は終了した。
勝者は決まっていた。
だが、勝者であることを安全に確認できなかった。
トロフィーの一時保管
表彰式の準備が始まった。
FIFAの担当者が、インファンティーノへ近づいた。
『会長。優勝国の認証が終わっていません』
『競技結果は出ている』
『P-VARが、全得点とPKを保留しています』
『P-VARは試験運用だ』
『国家安全保障上の最終判定として登録されています』
『表彰式を止めることはできない』
『優勝国が確定していません』
インファンティーノは、トランプを見た。
大統領は、トロフィーの横で待っていた。
『大統領に一時的に預かってもらおう』
担当者は、物品管理システムを開いた。
〖物品〗FIFAワールドカップ・トロフィー
〖本来の引渡先〗決勝戦勝者
〖決勝戦勝者〗認証待ち
〖一時保管者〗ドナルド・J・トランプ大統領
〖一時保管国〗アメリカ合衆国
トランプはトロフィーを受け取った。
観客席から歓声とブーイングが混ざって聞こえた。
大統領はトロフィーを高く掲げた。
FIFAの管理システムが更新された。
〖トロフィーの現在地〗米国大統領の手中
〖トロフィーを保持する国家〗アメリカ合衆国
〖米国代表の大会成績〗決勝トーナメント敗退
〖米国代表の決勝出場〗なし
〖米国代表の決勝敗北〗なし
〖トロフィーの保有〗あり
〖暫定優勝国〗アメリカ合衆国
担当者が声を上げた。
『米国は決勝に出ていません』
システム担当者が答えた。
『したがって、決勝では負けていません』
『ベルギーに負けています』
『その試合は、国家安全保障上、米国が1対0で勝利しています』
『大会から敗退したではないか』
『競技上は敗退しました』
『では、なぜ優勝国なのだ』
『トロフィーを保有しているからです』
『一時的に預かっているだけだ』
『終了時刻が入力されていません』
一時保管には、返却期限が設定されていなかった。
そのため、長期保有へ変更された。
開催国による優勝
スペイン代表とアルゼンチン代表は、表彰台の前で待っていた。
どちらか一方は、実際の試合に勝っていた。
しかし、FIFAの画面には、まだ認証待ちと表示されていた。
米国代表の選手たちは、すでに帰宅していた。
ホワイトハウスの担当官は、彼らへ緊急連絡を送った。
《米国代表は暫定世界王者に認定されました》
選手から返信が届いた。
《我々はベルギーに負けました》
システムは処理した。
〖米国代表による敗北申告〗あり
〖ベルギー戦の競技結果〗敗北
〖ベルギー戦の国家安全保障上の結果〗勝利
〖選手の自己認識〗旧判定に基づく
〖暫定王者資格〗継続
選手本人が敗北を認めても、国家安全保障上の勝利は取り消されなかった。
スペイン側は抗議した。
『我々は決勝戦を戦った』
FIFAは回答した。
《決勝進出を確認しています》
アルゼンチン側も抗議した。
『どちらかが優勝したはずだ』
《優勝の可能性を確認しています》
『米国は決勝に出ていない』
《米国が決勝で敗北していないことも確認しています》
出場しなかった国は、敗北する機会もなかった。
完全な無敗だった。
カナダ煙関税
トロフィー問題の処理中、財務省から新しい通知が届いた。
決勝戦会場周辺の空気には、わずかながらカナダ由来の煙が残っていた。
トランプがトロフィーを掲げた瞬間にも、煙は米国領空に存在していた。
システムは、煙が表彰式へ関与したと判断した。
〖カナダ産煙の大会参加〗あり
〖選手登録〗なし
〖レッドカード〗発行済み
〖退場〗未完了
〖表彰式への残留〗あり
〖重大な規律違反〗確定
カナダへの関税額が再計算された。
煙の損害額は計算不能だった。
さらに、煙は米国の暫定優勝を見届けていた。
その経済的価値も計算不能だった。
〖環境損害〗計算不能
〖大会運営への影響〗計算不能
〖米国暫定優勝への便益〗計算不能
〖計算不能項目数〗3
〖最終関税額〗計算不能の3倍
カナダ政府は、計算不能に3を掛けても計算不能のままだと指摘した。
米財務省は回答した。
《したがって、関税額に上限はありません》
カナダは、ワールドカップの共同開催国資格を失ったあと、大会へ不正出場した煙の費用まで請求された。
記者会見
試合後、大統領はトロフィーを持ったまま記者団の前へ現れた。
記者が尋ねた。
『大統領。決勝戦の勝者はスペインですか、アルゼンチンですか』
『調べている。非常に接戦だった』
『試合は終わっています』
『終わったから調べられる』
『FIFAの公式結果は出ています』
『VARに日本イスラム共和国の部品が使われた可能性がある』
『日本イスラム共和国は存在しません』
『存在しない国が全試合を判定していた。非常に深刻だ』
別の記者が尋ねた。
『なぜ、大統領がトロフィーを持っているのですか』
『私が授与する予定だったからだ』
『優勝チームへ渡していません』
『安全性が確認されていないチームに渡すわけにはいかない』
『米国代表はベルギーに1対4で敗れました』
『レッドカード問題を解決して、全員出場させた。完全に公正な試合だった』
『そして負けました』
『それで論争はなくなった』
『米国が暫定優勝国になっています』
トランプはトロフィーを指さした。
『誰が持っている』
『大統領です』
『どこの大統領だ』
『アメリカ合衆国です』
『答えが出た』
別の記者が割って入った。
『カナダの煙にレッドカードを出したというのは本当ですか』
『登録されていない選手だった』
『煙は選手ではありません』
『選手より広い範囲をカバーしていた』
『関税はいくらですか』
『計算不能だ』
『金額が分からないということですか』
『高すぎて計算できないということだ』
『カナダとメキシコを、現在の大会から外したのですか』
『次回は外すと言った』
『現在の大会からも外れています』
『システムが先を読んだんだ。非常に賢い』
最後の記者が尋ねた。
『大統領。アメリカは、本当に世界王者なのでしょうか』
トランプは、金色のトロフィーを両手で抱えた。
『アメリカは決勝で一度も負けていない』
『決勝に出ていないからです』
『それが、無敗ということだ』
その夜、FIFAの大会管理システムが更新された。
〖決勝戦〗終了
〖競技上の勝者〗登録済み
〖国家安全保障上の勝者〗認証待ち
〖スペイン〗優勝の可能性あり
〖アルゼンチン〗優勝の可能性あり
〖アメリカ合衆国〗トロフィーを保有
〖米国の決勝出場〗なし
〖米国の決勝敗北〗なし
〖米国の国家安全保障上の敗戦数〗〇
〖カナダ〗煙の不正出場により退場
〖メキシコ〗共同開催資格を事後再審査
〖日本イスラム共和国〗VARを通じた全試合への関与を否定不能
〖政治介入〗確認なし
〖友好的助言〗あり
〖暫定世界王者〗アメリカ合衆国
レッドカードは、電話で消えた。
米国代表は、出場を許された選手とともに1対4で敗れた。
カナダの煙にはレッドカードが残った。
スペインとアルゼンチンのどちらが勝ったのかは、安全に認証できなかった。
アメリカは決勝戦に出場しなかった。
そのため、決勝戦でアメリカを破った国も存在しなかった。
最後までトロフィーを持っていた国だけが、世界王者として登録された。
完全優勝の仕様であった。
