書けない原因を調べてみた⑤|「やる気が出ない」の正体
はじめに
「今日はやる気が出ないなあ」
そう思って、SNSを開いてみる。
少し休憩のつもりが、気付けば三十分。一時間。
「やっぱり今日はダメだ」
そう言ってパソコンを閉じる。
そんな経験、ありませんか?
私はあります。むしろ、ありすぎます!
「やる気さえあれば書けるのに」
私はずっと、そう思っていました。
だから、「今日はやる気がない日」と決めてしまうと、机に向かうことすらできませんでした。
しかし心理学や行動科学の研究を読んでみると、どうやら「やる気」は、私が思っていたものとは少し違うようです。
ということで今回は、創作者目線で「やる気」について調べてみたいと思います。
「やる気が出たら書く」は、本当に正しい?
私は長いこと
「やる気が出たら書こう」
そう思っていました。
でも考えてみると、「今日はやる気満々だから書こう!」という日より、「書き始めたら意外と進んだ」という日の方が多い気がします。
行動分析学では、「行動が結果を生み、その結果が次の行動につながる」という考え方があります。
つまり、
やる気があるから動く。
ではなく、
動いたからやる気が出る。
そんな順番もあるようです。
私も、「100文字だけ」と思って始めたら、そのまま2000文字くらい書けた日があります。
もちろん逆の日もありますけどね!
「作業興奮」という不思議な現象
調べていて面白かったのが、「作業興奮」という考え方でした。
心理学者エミール・クレペリンは、「作業を始めることで集中しやすくなる現象」を報告しました。これが「作業興奮」と呼ばれる考え方です。
近年では、その背景には脳の報酬系(側坐核など)が関わっている可能性も指摘されています。
脳のやる気スイッチがオンになるイメージです。
つまり、最初はやる気がなくても、
始めることでエンジンがかかることがある。
ということです。
思い返してみると、私も最初の一行を書くまでは苦しいのに、その後は「あれ?今日は結構書けるな」という日があります。
最初の100文字。
もしかすると、一番大変なのはそこなのかもしれません。
「書けた」が、次のやる気を作る
心理学者アルバート・バンデューラは、「自己効力感(Self-Efficacy)」という考え方を提唱しました。
簡単に言えば、
「私はできる」という感覚
です。
この感覚は、生まれつき決まっているものではなく、小さな成功体験を積み重ねることで育っていくそうです。
「今日は500字書けた」
「昨日より少し進んだ」
そんな積み重ねが、「次も書いてみよう」という気持ちにつながるのかもしれません。
逆に、「1万字書かなきゃ」と思って動けなくなる私は、最初から自分でハードルを上げすぎていたのかもしれませんね。
「今日は100字だけ」が、一番強いのかもしれない
調べていると、多くの研究で共通していたのが、「小さな目標」の大切さでした。
目標が大きすぎると、人は動き出しにくくなります。
「今日は一章書く」
より、
「今日は100字」
その方が、不思議と始めやすい。
私は「100字だけ」と決めても、その100字すら書けない日があります。
でも、「今日はゼロだった」と終わるより、「100字書けた」で終わる日の方が、翌日の机には向かいやすい気がしています。
やる気は、完成してから出てくるものではなく、小さな行動の積み重ねで育っていくものなのかもしれません。
おわりに
今回、心理学を調べてみて一番印象に残ったのは、
「やる気は待つものではなく、動いたあとについてくることがある。」
ということでした。
私は今でも、「今日はやる気がないなあ」と思う日があります。
きっとこれからもあります。
でも以前より、「今日はやる気がないから書けない」ではなく、「100字だけでも書いてみよう」と考えられるようになりました。
100字だけ書いてみる。
その100字が次の日の300字になり、500字になり、気が付けば一つの作品になっていたこともありました。
「今日は全然やる気がない」と思っていた日なのに、「もう少しだけ書こうかな」と思える日もあるんです。
もちろん、その100字で終わる日もあります。
むしろまだまだそっちの方が多いのですが、まあまだ私も発展途上なので😂
やる気は最初からあるものではなく、書きながら少しずつ育っていくものなのかもしれません。
そうすると次の日書くのが楽しくなったりしますね!
もしこの記事を読んでくださったあなたが、「今日はやる気が出ない」と感じているなら。
やる気を待つ代わりに、一文字だけ書いてみる。
その一文字が、次の一文字を連れてきてくれるかもしれません。
書けない理由は、これだけではありません。
創作者目線で「書けない」の正体を、またひとつずつ調べていけたらと思います。
また一緒に考えていただけたら嬉しいです。
書けない私が、もがきながら前に進もうとした記録も別の記事にまとめています。
「書けない時間」を過ごしているあなたに、少しでも寄り添えたら嬉しいです。
「書けない原因」を調べてみています。
よければ過去作もぜひ🍀
参考文献
Skinner, B. F. (1953). Science and Human Behavior.
島宗理『使える行動分析学』
Bandura, A. (1977). Self-Efficacy: Toward a Unifying Theory of Behavioral Change.
Locke, E. A., & Latham, G. P. (2002). Building a Practically Useful Theory of Goal Setting and Task Motivation.
Kraepelin, E.(作業興奮に関する古典研究)
自己調整学習研究
目標設定理論(Locke & Latham)
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