「外から言うのは簡単」――コートの親御さんへ、ミニバスコーチからの本音
我が子の試合中、ついつい声が出てしまう気持ち、痛いほど分かります。実は私もコーチであり、一人の親でもあるので、スタンドで熱くなるお父さん・お母さんの気持ちは痛感しているんです。
特にバスケ経験者の親御さんに多いのですが、こんな声が客席から聞こえてくることがあります。
「今のカット行けただろう!」 「なんでルーズボール取りに行かないんだよ!」 「ちゃんとバスケやれよー!」
コート全体が見えている客席からだと、パスコースも動きの遅れも本当によく分かるんですよね。「自分ならこうするのに」「もっとできるはずなのに」と歯がゆくなる気持ちはすごく理解できます。正直、「そんなに言うなら、代わりにお前がコートに入ってやってみろよ」と、喉まで出かかる瞬間がないと言えば嘘になります(笑)。
でも、外から言うのは本当に簡単なんです。
子どもたちはコートの上で、親が想像している以上に必死で戦っています。大人と違って体力配分なんてまだ上手くできません。試合終盤になれば足は鉛のように重くなり、頭も酸素不足で回らなくなります。
それに子どもは、メンタルが試合に直結する生き物です。直前にミスをして落ち込んでいたり、相手のプレッシャーに怖気づいていたり、大人には見えない心のブレと戦っています。そんな状態で、一番大好きな親から怒号のような大声でダメ出しをされたらどうでしょう。子どもは「バスケを楽しむ」ことではなく、「親の顔色をうかがう」ようになってしまいます。
技術的な指導や戦術の指示は、私たちコーチに任せてください。ベンチの指示と客席からの指示が違うと、一番パニックになるのは子どもたちです。(ひどい場合は審判から怒られます)
保護者の皆さんにぜひお願いしたいのは、子どもを「鼓舞する応援」です。
ミスをした時こそ「切り替えていこう!」「大丈夫、次!」と背中を押してあげてください。ナイスプレイの時は、自分のこと以上に全力で喜んであげてください。
親からの「頑張れ!」「ナイス!」というポジティブな声援は、疲れて動かなくなった子どもたちの足に、もう一歩を踏み出す魔法のパワーを与えてくれます。
コーチと親、役割は違いますが「子どもたちにバスケを好きになってほしい、成長してほしい」という想いは全く同じです。ぜひスタンドからは、最高の笑顔と温かい声援で、子どもたちの背中を支えてあげてください。今週末の試合も、一緒に子どもたちを全力で応援しましょう!
