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【インタビュー】NET ZERO PROJECTが応援する脱炭素活動「藻場の再生」のリアルに迫る!

こんにちは。actcoinスタッフの黒木です。

今回は、actcoinと連携する「NET ZERO PROJECT運営事務局」の猪瀬様へのインタビュー第2弾です。第1弾では、NET ZERO PROJECTのJ-クレジットを活用した仕組みや、「CO2を削減するだけでなく吸収する活動パートナーとの連携」など、プロジェクトの全体像を伺いました。第2弾の今回は、連携パートナーである「山川の海のゆりかごを守る会(山川漁協)」様の取り組みや、そのほかのパートナーシップについて伺いました。

ゼロカーボンの実現と、経済的メリットを融合する独自の取り組みに迫ります!ぜひ最後までご覧ください。

猪瀬さん(写真 右側)

① 販売収益の一部を「藻場の再生」に活動資金にするNET ZERO PROJECTとは?

 黒木(以下、黒):第2弾のインタビューへのご協力、ありがとうございます。本日もよろしくお願いします!

猪瀬さん(以下、猪):前回の記事は、大反響でした!今回の記事も楽しみです。

黒:では、まず最初に、NET ZERO PROJECTで進める脱炭素活動の大枠を教えてください。

猪:NET ZERO PROJECTでは、お客様が削減し集めたCO2の販売収益の一部を、地域の脱炭素活動に寄付・応援しています。「J-クレジット制度は、CO2の削減には寄与しますが、CO2の吸収場所も作らないと、結果的にゼロにならないよね」というところが考え方の起点でした。
現在は、「山川の海のゆりかごを守る会(山川漁協)」様の藻場の再生プロジェクトをメインに応援しています。この藻場の再生を通じて、地球温暖化の原因となる二酸化炭素の吸収を促す脱炭素活動に貢献するのです。

山川の海のゆりかごを守る会

黒:ありがとうございます。山川漁協様とは、どのような経緯で連携がスタートしたんですか?

:NET ZERO PROJECTを、せっかく鹿児島で始めたので、鹿児島で行われている脱炭素活動を調査したんです。最初は森林の植樹を思い浮かべたんですが、海の活動を取り組んでいる山川漁協様と、会社のつながりで、連携がスタートしました。


② 脱炭素活動の当初の候補には、「どんぐり」や「鶏糞・牛糞」も

黒:調査される中で、他にも面白い活動との出会いがありましたか?

:はい。とても面白い会社さんと出会うことができました。例えば、「どんぐりでの植樹」を進めている会社さんです。どんぐりは、実はちゃんと育てると大きな木に育っていくんですよね。そして、「どんぐりを会社や自宅で育成できるようにすることで、植樹活動を身近に感じてもらおう」というサービスをされているのが「ソマノベース」さんです。2年間、どんぐりを育てて大きくなった後は、実際に山や森に植樹されるそうです。

黒木:面白いですね!社会貢献と言えば「植樹」というイメージがありますが、一方であまり身近には感じにくいものですもんね。

:はい。その他にも面白い活動と出会いました。鶏糞・牛糞を畑に撒いて肥料にするのはご存知だと思うのですが、そういった鶏糞・牛糞を高温で燃焼して炭に変えて、畑に撒くことで「CO2を吸着しつつ農業に寄与する」という取り組みをされている会社さんにも出会いました。

黒:そんな面白い取り組みがあるんですね!!

猪:はい。いくつかの条件をもとに、最初のパートナーシップは、山川漁協様とスタートしましたが、他にも面白い活動と出会うことができました。


③海の森の保全が地球と生態系を救うソーシャルアクションに

黒:改めて山川漁協様との取り組みについて伺います。まず「藻場の再生」は、なぜ脱炭素つまりゼロカーボンの実現につながるのでしょうか。

:海藻の森である藻場は、陸上の森よりも二酸化炭素を吸収する能力が高いんです。そして、吸収した二酸化炭素を長期間にわたって海底の土の中に閉じ込めておくことが可能です。
この大切な藻場が減少している今、藻場の再生に取り組むことは、二酸化炭素の吸収量を増やし、海の生態系を守ることに直結する、非常に価値の高い取り組みなのです。

黒:海の生態系と、CO2の吸収を同時に行うことができるんですね。

:はい。この藻場が、なぜなくなってしまっていたか?というところなんですが、その原因は、海水温の上昇とともに現れた魚たちが、藻場の海藻や海草(うみくさ)をどんどんどんどん食べてしまっていたんです。そして気が付けば、海の底が剥げてしまって、砂漠のようになってしまうんです。

黒:温暖化が、海の中にも大きな影響を与えているんですね…。

実際の海草の写真

④ 藻場の再生の1年のサイクルとは?

黒:藻場の再生について、実際の活動の様子を教えてください。

:はい。山川漁協様では、海藻の中でも「海草(うみくさ)」という種類を育てています。海草は、実はイネ科の植物でして、1年のサイクルがあるんです。
山川漁協様の活動のサイクルは、おおよそ以下の通りになっています。

  1. 【5月末頃】種の採取:海藻の親株から、新しい命の元となる種を慎重に採取します。本来だったら成長した海草の中に、何粒も種が「さやえんどう」のように入っていて、海中でファーっと巻かれます。ただ人工的に育てるために、用水地で塩分濃度を調整したボトルで生育します。

  2. 【9月頃】種の選別:種の中に成長する成分が入っていることが必要です。指で押すと、プチっとつぶれるものはダメなもので、1つ1つ手作業で選別します。

  3. 【10月頃】海へ移植:ある程度育った海藻の種を、実際に海の中の藻場に移植します。「アマモマット」というジェル状の、海で溶ける布に、種をくっつけていきます。完成したアマモマットを、ダイバーさんが海中に設置します。設置した場所には、魚が入れないように囲いを作ります。

  4. 【冬場】モニタリング:冬場は、毎週ダイバーが種の成長をモニタリングします。定規を持って、何cm成長したかを確認しています。

  5. 【春】成熟と種の放出:海水温の上昇とともに海草が、海の上からも分かるくらい生い茂っていきます。そして成熟した後に、また新しい種をまた収穫していきます。

アマモマットを制作している様子

黒:漁師さんたちが、海の専門家として、1年がかりで丹精込めて藻場を再生させているのですね。

:そうなんです。2024年からNET ZERO PROJECTも参画し、100㎡分の再生につながるような活動を支援することができました。1年のサイクルに参加させていただき、よりリアリティをもってプロジェクトの参加者の方に案内することができています。


⑤ 藻場の再生にかける漁師さんの想い

黒:藻場の再生は、単なる環境活動ではなく、漁業者の方々の強い想いがこもったアクションなのですよね。

:はい。漁師さんにとって、海は生活の場であり、大切な資源です。藻場が減ってしまうと、魚たちの産卵場所や隠れ家がなくなり、結果的に漁獲量も減ってしまうのですね。だからこそ、山川漁協様は自分たちの手で「海のゆりかご」を再生されているんです。
「囲い」についても、網目が調整されていて、海草を住処にする稚魚たちは入れるように工夫されています。

黒:海の生態を知り尽くした漁師さんだからこそできる工夫ですね。

:まさしくそうです。当初は、漁獲量の確保からスタートした活動が「CO2の吸収が社会貢献だ」という風潮が生まれたことで、新たな収益源になっています。様々な企業・団体からの寄付や、ブルーカーボンクレジットとして販売できることで、山川漁協様の大切な活動資金につながっています。


⑥ 今後は、首都圏でも地域に根差した脱炭素活動の「輪」を広げる!

黒:最後に、今後のNET ZERO PROJECTの展開についてお伺いできますか?

:これまでは、グループの本拠地である鹿児島でサービスを展開してきましたが、今後は首都圏でも取り組みを広げたいと考えています。その際に、首都圏の企業さんにとって「鹿児島の取り組みを応援する」という建付けは、身近に感じにくいと思っています。そのため、首都圏で脱炭素活動をされている団体とパートナーシップを組むなど、各地域に根差した展開を進めたいんです。

黒:そうなのですね!actcoinでは、例えば横浜で開催された「農業ガールズコレクション」や、茨城県の海でのクリーン活動など、様々な団体様と連携しているので、ぜひご紹介させてください。

:とても素敵ですね!パートナーシップに加えて、加入された個人・企業の方に対するギフト・プレゼントを充実させたいと考えています。それは、一般的なギフトでも良いのですが、どうせならCO2削減を身近に感じられるような体験を提供できるとよいと考えています。

黒:actcoinの考え方と、同じですね!「ゼロカーボンギフト」のラインナップを、一緒に作り上げたいです。これからも、ぜひよろしくお願いします。それでは、猪瀬さん、とても素敵なお話を聞かせて下さり、ありがとうございました。


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