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アンとコエのイロ 2話:だれとも アソベナイ ヒナちゃん

あとがき

このお話を書いたのは、アンが「ひとりぼっちの子を、すこしでも減らしたい」と思ったからです。

今、子どもたちのまわりには、たくさんのものがあります。スマホも、ゲームも、動画も、便利な道具もあります。けれど、なんでもあるように見えても、心の中で「だれもわかってくれへん」と感じている子は、少なくありません。

家にいても、学校にいても、ネットの中にいても、さびしさはこっそり入りこんできます。友だちの輪に入れない日。話しかける勇気が出ない日。笑っているのに、ほんとうは胸の奥がヒエヒエの日。そんな気持ちは、大人から見ると小さなことに見えるかもしれません。でも、子どもの心にとっては、とても大きなできごとです。

アンは、ヒナちゃんをむりやり元気にしません。すぐに解決もしません。ただ、となりに座ります。同じ高さで、同じ砂場を見ます。そして、ちょっとだけおかしなことを言います。

たったそれだけで、ヒナちゃんのコエのイロは変わりはじめました。

子どもに必要なのは、立派な言葉だけではないのだと思います。「ここにいていいよ」と伝わる場所。「また明日も会えるかも」と思える相手。クスッと笑える小さな安心。そういうものが、心の中の冷たいガラスを、少しずつモモイロにしていくのだと思います。

この絵本が、だれかのそばにチョコンと座る一冊になれたらうれしいです。

アンのシッポの風が、ひとりぼっちの子の心に、ぴゅ〜っと届きますように。