サラリーマンの生涯賃金をまるごと残したい ― 資産形成30年の原点と不動産投資をはじめたワケ
これまで私のキャリアや仕事観についてお話ししてきましたが、プロフェッショナルとして自由に、そして主体的に生きるためには、切っても切り離せない「土台」があります。それが資産形成です。
今回は、私がずっと心の片隅に置き続け、37歳で本格的に舵を切ることになった「2億円」という数字の物語をお話しします。
資産をいくらまで殖やせばよいのか。目標額を設定するのは難しいものです。
上を見ればキリがありませんし、どこまであれば安全なのか、安定するのか。その答えはいまだに見つけられていません。
仕事で「ファイナンシャル・プランニング技能士」の資格を取得する過程で、ライフプランを作って見通しを立てる手法を学びました。
どれだけ余裕をもたせるのか、海外旅行や車の所有など、どのようなライフイベントを盛り込むのかによって、必要な額は大きく変わってきます。ですが、生活費や学費などの「固定部分」を可視化できるだけでも、ライフプランニングはとても有用なツールだと感じており、私自身も今なお使い続けています。
体育館で聞いた「2億円」という呪文
いま振り返れば、私にとって最初の目標額は「2億円」でした。
それは高校3年生の秋のこと。体育館に集められた私たちに向けて、学年主任の先生が放った言葉が強く頭に残りました。
「サラリーマンの生涯年収は約2億円。退職直前には年収1,000万円くらいになる。1年浪人すると、その1,000万円を棒に振ることになるんだ。今頑張って現役合格することが大事だぞ」
受験目前の生徒への叱咤激励でしたが、私だけは全く別のことが頭に残っていました。「退職時に2億円がまるまる手元に残っていたらいいな」と。
当時、年末ジャンボ宝くじの最高賞金が前後賞合わせて1億円。その2倍にあたる「2億円」という響きは、高校生の私にとって、とてつもなく大きな富に映ったのです。
何の根拠もなく、どうやったら残るのかも考えず、ただ漠然と「2億円」という数字だけが頭に刻まれました。思えば、それが今も続く私の目標の原点となっています。
住宅ローンと金融リテラシー「ゼロ」の時代
とはいえ、ずっと2億円を追いかけてきたわけではありません。
就職して2年目で結婚し、二世帯住宅を取得するために35年の住宅ローンを固定金利(当時は4%を超えていた記憶があります)で組むなど、純金融資産がマイナスになっていた時期もありました。
当時の私の金融リテラシーは、まさに「ゼロ」でした。
37歳、ボーナス激減で突きつけられた現実
転機は37歳の時に訪れました。
会社の業績が悪化し、管理職となり組合員から外れていた私のボーナスは「半値八掛け」の4割にまで激減。給料カットも行われました。
「給料は会社から与えられるもの」という当たり前の前提が、音を立てて崩れた瞬間でした。住宅ローンを繰上返済みであったのは幸いでしたが、子どもたちはまだ幼く、これから学費もかさんでいく。家族を守らなければならない責任の中で感じたあの焦燥感が、私を本気で「学び」へと向かわせたのです。
なぜ、不動産投資だったのか
給料だけに頼ることに危機感を覚え、収入の複線化(不労所得)を目指しました。資産形成の本を買いあさり、セミナーに通い詰めて勉強を開始。
その中の一冊に感銘を受け、不動産投資を始める決意をしました。
私のルーツも背中を押してくれました。
母方の実家は米農家で、祖父は農業の傍ら不動産業も営んでいました。
祖父が教えてくれた「不動産を英語で訳すと Real Estate = 本当の資産」という言葉が、不動産投資に対する心理的なハードルを下げてくれました。
“純資産2億円を目指す”を合言葉に、最初の2物件を購入。
幸運にも超優秀な営業担当者に出会え、優良物件を手にすることができました。当時は慎重になりすぎて追加購入を「ヒヨって」しまいましたが、あの時一歩踏み出したことが全ての始まりでした。
その後、ファイナンシャル・プランニング技能士の知識を活かし、体系的にライフプランを学び活用することで、漠然としていた「2億円」という数字にも、具体的な輪郭が備わりました。
億を超える資産形成を目指すのであれば、不動産投資ほど再現性に優れたシステムはありません。
正しい知識のもとに仕組みさえ作ってしまえば、誰が取り組んでも同じように成果を出せる可能性が高いと確信しています。
自分の信用を武器に銀行から融資を引き出し、家賃収入という他者の資本でローンを実質的に返済してもらいながら、純資産を拡大していく。万が一のときには生命保険(団信)としても機能する。
金額が大きいので時間はかかりますが、その「時間の長さ」こそが、景気の波に左右されない確固たる堅実さと、他にはない大きな魅力を形作っているのです。
不動産投資の魅力や詳細については、次の記事で詳しくお伝えしたいと思います。
