高学歴のメリットと、その限界
まず前提として、
高学歴であることには、明確なメリットがあるのは間違いないでしょう。
・新卒〜第二新卒ごろまでの就職
・豊かな教養
・一定以上の事務処理能力
・PDCA能力やGRITを備えている可能性大
・OBネットワーク
このあたりは、現実としてかなり有利に働く場面が多いはずです。
もう少し現場目線で言えば、
管理職になったときに、学歴という肩書きが、余計な先入観や無駄な対立を防いでくれる。
たとえば、
自分よりも学歴が低い人間を見下すような輩からの不要なプレッシャーを避けられる。
そんなところもあるでしょう。
では、高学歴でない場合はどうか。
・就職(初期キャリア) → 大学によってはかなり不利
・教養 → 足らずとも後天的に補える
・事務処理能力 → 訓練で伸ばせる
・PDCAやGRIT → モチベーションと本人次第
・OBネットワーク → 代替が難しい
大きく見ると、
影響が残りやすいのは、初期キャリアとネットワークくらいです。
しかし、キャリアについては、30代を過ぎれば、実務能力や主体性、思考力などの方がはるかに重要になってきます。
残念ながら、OBネットワークはどうしようもありません。
ただ、ここで一つ違和感があります。
もし仮に、
「高学歴=優秀な人材」である可能性が高いのであるならば、
優秀な人材が集まっているはずの組織は、
もっと合理的に、機能していてもいいのではないか。
しかし現実には、そうなっていないケースも少なくありません。
その典型例としてよく挙げられるのが、官僚組織のような構造です。
優秀な人材が集まっているはずなのに、
前例踏襲や形式重視、
組織内の力関係によって、
合理性とは別の意思決定が行われる。
なぜこうなるのか。
単純な能力の問題では説明がつきません。
むしろ、
「何を優先するか」という判断基準に原因があると考える方が自然です。
皮肉な言い方になりますが、
高級官僚はやはり頭がいいのです。
自分たちの利権や既得権益を、簡単には手放さないという意味では、
非常に賢く動いているからです。
ただし、それが社会全体にとって最適かどうかは、また別の問題です。
自分さえよければいい、そんな空気が伝わってきます。
これは、経営が傾いているような有名上場企業の役員たちもそうです。
私利私欲で、みんなでしがみついている・・・
この構造は、実は個人レベルでも同じです。
どれだけ頭が良くても、
・損をしたくない
・傷つきたくない
・どう見られるかが気になる
こうした感情や利害が強く働けば、判断は簡単に歪んでしまう。
だからこそ、上に立つ人間に本当に必要なのは、
単なる学歴や事務処理能力ではない。
「どれだけ嫌われても、泥をかぶってでも、通すべき正論を通す覚悟」
つまり、高いメタ認知力と正義感、モラル(判断の質)ではないか。
青臭いですか。
何を優先するのか、
どこで線を引くのか。
その判断が、組織全体の方向性を決めるのです。
一方で、実務を支える側には、高い思考力や処理能力が必要になる。
つまり、
上は「判断の質」
下は「実行の精度」
この役割分担が機能してこそ、組織は健全に回るはずです。
学歴が高いこと自体はもちろん大きな武器です。
ただし、それだけで物事がうまくいくほど、人間や組織は単純ではない。
「優秀さ」とは何か。
その定義自体を、もう少し丁寧に考えてもいいのかもしれません。
もう少し、人にやさしい世の中にならないかな。
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