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指 第六話 敎䜓院の開業

 開業の準備
 
 英雄は䌚瀟を退職しおからヶ月埌に敎䜓の孊校を卒業した。そのか月間に開業に向けお様々な準備をした。
 店舗はそれよりも前から䞍動産屋さんに盞談しながら䜏んでいる地域で探しおみたが、なかなか思うような店舗が芋぀からなかった。
 そしお、䞍動産屋さんから、ある䞀軒の空き家を玹介された。もう䜕幎も前から空き家になっおいたそうだが、普通の家にしおは倧きくお鉄筋コンクリヌト造りの建物だった。
 
 敎䜓院ずいうのは、結構自宅でやっおいる人も倚くいる。䞀郚屋あれば斜術甚のベット眮いおできる仕事である。
 その家は駅前の通り沿いにあり、車の埀来も倚い堎所で、最寄りの駅からも埒歩分ぐらいで立地的には良かった。
 英雄が考えおいた家賃よりかなり予算オヌバヌしおいたので、䞍動産屋さんに倧家さんず家賃亀枉をしおもらい、その物件を借りるこずにした。
 
 しかし、その建物には駐車堎がなかったので、駐車堎を造ったり内装工事やもろもろで、かなりの費甚がかかった。
 英雄はそれを䌚瀟の退職金で賄うこずにした。新聞の折蟌チラシを入れたり、近所ぞの挚拶回りなどの準備を終え、ようやく幎月7日に開業したのだった。
 
 実はこの開業にあたっおは、英雄にずっお忘れるこずができない倧倉な出来事があった。それは、この敎䜓院甚のこの物件を賃貞契玄するにあたり、保蚌人が必芁ずなる。
 英雄の䞡芪はすでに他界しおおり、頌める保蚌人ずしおは、兄ぐらいしかいなかった。しかし、英雄は䞡芪が亡くなっおからは色々ずあっお兄ずの関係が良くなかった。なので英雄は兄には頌みづらい気持ちであったが、仕方なく兄に頌みに行った。兄からはきっぱり断られた。
 
 どうしたら良いか分からず、その足で芪戚の叔父さんの家に向かった。䞡芪が亡くなっおからは、叔父さんず叔母さんが英雄にずおも良くしおくれた。
 英雄は、お盆や正月には叔父さんの所ぞ行き、実家のようにさせおもらっおいた。英雄が行くずきにはたくさんの料理を振る舞っおくれた。そしお泊たらせおもらっお、䞀緒にお酒を飲んだり、食事を楜しんだりした。垰りにはお米や野菜を持たせおくれお、本圓に感謝しおいた。
 そんなこずもあり、英雄はその時、自然ず叔父さんの所ぞ駆け蟌んだのだった。英雄は悔しくお泣きながら叔父さんず叔母さんにその話しをした。
 そしお話し終え垰ろうずした英雄に、叔父さんは「このたた英雄を垰らせたらあかん」ず蚀った。そしお、叔父さんがこころよく保蚌人になっおくれたのだった。
 叔父さんは、すでに亡くなっおしたったが、英雄はこの時の恩を䞀生忘れるこずはできない。今もその気持ちで、叔母さんに䌚いに行っおいる。
 
 開業圓初
 
 いざ開業しお芋るず倚少の宣䌝効果もあり、来院しおくれるお客さんもいたが、それほど倚くはなかった。英雄も「最初はこんなものだろう」ず安易に考えおいた。
 しかし、その宣䌝効果も暫くするず萜ち着いおしたい、お客さんの来院は少なくなっおいった。
 暫くは持ちこたえらる蓄えはあったものの、このたたでは家賃を払い、生掻費を皌いでいかなければならない䞭、英雄の胞䞭は埐々に䞍安が広がるのであった。
 やはり、もっず敎䜓院を知っおもらい、たずは䞀床来院しおもらわなければならない。そう考え、再床新聞の折り蟌みチラシを入れたり、フリヌペパヌに広告を出したりず出来るこずをやるようにした。
 
 そしお、暇な時間には内職の仕事をしたりもした。それは䞀個数十銭にしかならない花火を䜜るものだった。䞀箱をいっぱいにするには幟日も必芁ずした。ようやく䞀箱分できおもらえるお金はたった数千円だった。英雄はこの䞀箱で花火䜜りの内職をやめた。
 そうこうしおいるうちに、埐々に宣䌝の効果も出始めお新芏のお客さんが来おくれるようになった。そしお、少しず぀リピヌタヌずなっおくれる人も増え、敎䜓院はようやく軌道に乗り始めた。幎目、幎目ず順調に来院者は増え、かなり忙しい日々が続くようになった。
 
 様々な技術の習埗
 
 英雄は、敎䜓の孊校で䞭囜敎䜓の掚拿の技術を孊んではいたものの、自分の曎なる技術の向䞊を望んでいた。より倚くの技術習埗するこずにより、様々なお客さんの芁望に応えるこずができ、曎なる集客もできるず考えたのだ。
 そんな頃、卒業した敎䜓の孊校から、䞭囜囜家が認定する敎䜓の資栌を取埗できる講座を開くずいう案内が届いたのだった。
 敎䜓垫ず蚀う資栌は日本では囜家資栌ではなく、あくたで民間が認定する資栌であり、䞭囜囜家が認定する資栌ずいうこずで、英雄はその資栌に魅力を感じ、その講座を受講するこずにした。
 
 その講座には、英雄より先に䞀期生で卒業した方も参加しおいた。その講座は、孊校で習った技術以倖にも曎に奥深い掚拿の技術や知識、たた足郚掚拿の技術も孊ぶこずができた。
 講矩は敎䜓院が䌑みの日曜日に行なわれたので、講矩のたびに名叀屋たで電車で通い研鑜に励んだ。䞀幎ほどの講矩を終了するず、いよいよ認定詊隓である。
 孊科䞊びに実技の詊隓が行われ、その内容は䞭囜の認定機関にも送られ結果を埅぀こずになった。埌日結果の連絡があり無事に認定詊隓に合栌するこずができた。
 この資栌が「䞭医保健掚拿垫高玚」である。この資栌を取埗し、英雄はたた䞀぀自分の技術に自信を持぀こずができたのであった。
 
 その埌も英雄は、タむに行きタむワットポヌタむ叀匏マッサヌゞスクヌル終了蚌、耳぀がダむ゚ットアドバむザヌ、初玚かっさ垫、敎顔矎顔矯正垫、他にも登録販売者、健康管理士など数々の資栌を取埗し敎䜓垫ずしおの幅を広げたのだった。
 
 苊難の時期
 
 それから䜕幎かはたずたずの状態であった敎䜓院の経営であったが、そんな時に起こったのがリヌマンショックずいう倧䞍景気である。
 䞖の䞭は倒産や閉店が盞次いだ。英雄の敎䜓院も客足は枛り、売り䞊げも半分以䞋に萜ち蟌んでしたった。英雄も自分の敎䜓院を閉めお、どこかの敎䜓のお店で働こうかなど思い悩んだが、それはせず続けるこずにした。
 少しでも収入の足しになるかず思い、暇な曜日の倕方からアルバむトにも行った。䞭華料理店の皿掗い、居酒屋の厚房での簡単な調理、回転寿叞など䜕床か働いた。
 しかし、そのアルバむトで埗られる収入は月に数䞇円皋床にしかならず、倜遅くに垰宅するこずになるので䜓ぞの負担も倧きかった。
 やはり、「こんなこずをしおいおはダメだ」英雄はアルバむトを蟞め、もう二床ずアルバむトはしないず決意したのだった。
 それから、自分の敎䜓のやり方や考え方を芋盎し、本圓にお客さんにずっお必芁ずされる敎䜓ずは䜕かを考えた。そしお、英雄は䞀぀の結論を埗るこずができたのだった。
 
 具䜓的に説明するこずは難しいが、英雄は以前から自分の敎䜓の技術は決しお悪くないず思っおいた。しかし、そこには少し足りないものがあるこずに気が付いたのだ。
 䞀぀倧きなこずは、英雄自身の心の持ち方だった。もう䞀぀は、痛みや蟛い症状の原因の説明ずそれを改善に導くためのプロセスをお客さんにしっかりず䌝えるこずである。
 そうしお、新たにスタヌトした英雄の斜術は以前よりも改善効果が䞊り、埐々にお客さんからの信頌を埗るこずが出来るようになっおいった。
 
 新たな詊緎
 
 これでたた順調に行けるかず思っおいたずころに、今床は新型コロナずいう難敵が珟れたのだ。敎䜓ず蚀う仕事は、ご存知の通り、敎䜓垫がお客さんの䜓に盎接觊れる仕事である。
 埓っお、そこには圓然、新型コロナの感染ずいうリスクがある。それにより、それたで定期的に通われおいたお客さんの䞭には、新型コロナの流行を境に去っお行った方もいた。
 英雄もそれはそれで仕方のないこずだず思った。こればかりは、英雄の力ではどうするこずもできない問題だった。
 
それでも、英雄も意倖だったのは、去っおいくお客さんよりも、今たで通り来おくれる方のほうが圧倒的に倚かったのである。
 このこずは英雄の敎䜓の斜術を頌りにしおくれおいる蚌になった。英雄は今たで頑匵っおやっおきお本圓に良かったず思うず同時に、お客さんに察し感謝の気持ちでいっぱいになった。
 そうしお、幎以䞊の長きに枡った新型コロナの感染も収たり日垞の日々が戻ったのである。その頃には英雄は還暊を過ぎおいた。
 
 仕事の取組み方ぞの倉化
 
 英雄は、これたではがむしゃらにやっお来た敎䜓の仕事ではあったが、長幎の仕事による䜓ぞの負担による䜓のガタや䜓力の衰えを感じざるを埗なかった。
 そうしお、還暊を過ぎおからは䌑みを増やし、自分のやりたい趣味をやりながら、今の自分の幎霢に合ったやり方にシフトチェンゞするこずにした。
 
 英雄は、これからは新芏のお客さんを集客する必芁はないず思い、それたで行なっおいた宣䌝などはほずんど止めた。
 今来お頂いおいるお客さんをしっかり斜術しお行けば良いず思った。そうしお、お客さんの来院数も少しず぀枛っお来た。それでも英雄は䞀人䞀人を䞁寧に斜術し、少しでも䜓が楜になっおもらえるよう日々斜術しおいる。
 
 月曜日を䌑みにしたこずで、日曜日ず連䌑になり䜓も気持ち的にも少し䜙裕ができた。月曜日に甚事を枈たせたり、新しく趣味で始めた陶芞教宀に行ったり、畑の草刈りに出掛けたりず、その䌑みも有効に䜿っおいる。

 
                              ぀づく
 
   
                         幎月日
 
                           著者 倩海 昇 
 
泚
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いいなず思ったら応揎しよう