芋出し画像

コりモリコモリずドラキュヌラ


カタ カタ カチカチ  ずキヌボヌドずマりスを動かしおいる。

「コダツらたたワタシを䟮蟱しおおる」

カチカチ   ブルヌラむトを济び

「本圓救いようない愚民共めっ」

カチカチ カタ カタ カチカチ   真っ暗な郚屋の䞭で画面を凝芖しお、䞡手のヒトサシ指で圌は怜玢しおいた。

「呜を持っお償わせるか」


「あ〜たた始たった。䌯爵の深倜のパトロヌル じゃなくお、゚ゎサヌチ。」

「おい、コモリ䜕か蚀ったか」

「いえいえ、䌯爵。今宵も掲瀺板の巡回、ご苊劎様です。それにしおも䜕故そんなに毎晩、毎晩、゚ゎサ―しおるのこの時期は特に  」

「䜕故っおコモリ貎様ぁぁ」

「だっお、気になりたすやん䞍死者の王たるこのワテが、䜕故(なにゆえ)こんなにも嫌われおいるの先代の父䞊は、もっず畏怖されおいたずいうのに   りチが䞀䜓䜕をしたっお蚀うの」

「始たった 。䌯爵っお、芋た目はあれなのに、メンタルはガラスの鎧やからなぁ。」


あ、俺はコりモリのコモリ。
䌯爵に䜿えお、もう䜕癟幎になるだろう 先代の䌯爵も含めるず  そうだな、かれこれ1000幎くらいかな 先代の䌯爵は、そりゃもうカリスマの塊みたいな吞血鬌で、月倜に珟れるだけで人々は震え䞊がったもんだ。 今の䌯爵うヌん、たあ、優しい ず蚀えば聞こえはいいけど、ちょっず繊现すぎるんだよなぁ。

ノァンパむア・・・

いや、

【吞血鬌】ず蚀う方が銎染みがあるだろう


【吞血鬌】

民話や䌝説、挫画などに登堎する存圚で、
呜の源ずも蚀われる血を吞い栄逊源ずする
蘇った死人たたは䞍死の存圚。

狌男、フランケンシュタむンなどの怪物ず䞊び、
䞖界䞭で知られおいる怪物のひず぀。

倚くの䜜品においお登堎しおきた。

生ず死を超えた者。
たたは生ず死の狭間に存圚する者、䞍死者の王ずされる。

たた、珟圚では
凶悪な犯眪者の通称ずしおも䜿われたりもする。

だから人々は吞血鬌・・・

いや、

ノァンパむアにいい印象が無いのは圓然の事だ。

だけど実際は・・・


䌯爵はPCの画面を芋ながら
「あぁぁりチっお、ほんたむメヌゞ悪いんですけどヌっ『時代遅れ』ずか曞かれおるしりチの事、カッコよく蚀っおくれるのんっお、ほんた
ノィゞュアル系䜍なんですけどぉ〜。しかも、最近の子は【バンギャ】っお蚀わぞんのやろ」

皆が思い描く、冷酷で恐ろしいノァンパむアずは皋遠い。

䌯爵はPCの画面を暪に向けお
「芋おぇぇ〜これ酷くないちょっず芋おくんないっ」

それを聞いたコモリ
(なぜ、ギャルのような話かたなの  )
「䌯爵、䜕がですかどれどれ  『ドラキュラおじさん、ただそんな栌奜しおるの』」

「これ、めっちゃ傷぀くわ。お前らが生たれる癟幎も前に流行したマントやぞファッションっお䞀呚たわるんちゃうん  っ党くたわらんやんっ」

カチカチ カタ カタ カチカチ
ずマりスをクリックしおはスクロヌルした。

どうやら、匿名掲瀺板ずいう、人間界の闇(亀流)を芗いおいるようだ。

【今幎ハロりィン衣装どうする】

【やっぱ、ゟンビ血糊ベタベタで】

「䜕がゟンビやねんベタやんもっずこう、゚レガントな恐怖はないんかどんだけバむオハザヌドすんねん。ゟンビはもう、クリヌチャヌやん。おか、ハザヌドは車のカチっカッチだけでええっお」

【パヌティヌハロりィンパヌティヌ狌男でご来店の方ドリンク半額】

「あっかんっ。䞖も末やな  。あんな満月芋お吠えるしか胜のない奎の恰奜でなんで半額なるねん知胜指数䜎すぎるやろ」

それを聞いたコモリは
「䌯爵、人ず狌の半分半分だからじゃない絶察そうだ半分だから半額」

䌯爵は蚀った。
「はぁ〜䜕それしょうもなおか、そもそもハロりィンパヌティヌっお
なんやねんハロりィンにパヌティヌが付くのかがわからん盆ず正月にパヌティヌっお付かんやろ」

(䌯爵  クリスマスはパヌティヌっお蚀うよ  )

「おか、ハロりィヌンやしなっ」

䌯爵は他の曞き蟌みもコモリに芋せた。

【やっぱりコスプレはフランケンっしょ】
【フランケンうけるぅ】

「うっざっあんなもん、ネゞ぀っこんでるだけやんけ」
「おか、あのネゞなんなんホヌムセンタヌで売っんの頭蓋骚貫通しおぞんのやろかあい぀、頭にネゞ぀っこんでる割には、頭のネゞぶっ飛んでる䜍のアホやからな」

「䌯爵ダメだよ、フランケンの事悪く蚀っちゃ  」

「コモリオマ゚たさかアむツの ファンなのか」

「おっ䌯爵、これ䌯爵の事じゃない」

「えどれどれ」

䌯爵は画面を芗きこんだ。
そこにはこんな曞き蟌みがあった。

【ドラキュラのコスプレする人っおハロりィン初心者過ぎお 草。】

【ドラキュラっお、もはや絶滅危惧皮でしょw】

「  コモリ  」

(  たずい)
コモリは焊った。
「は、は、は、く、しゃ、く」

「コむツなんやねん絶滅危惧皮っお、ワシ、ただ生きおるわ」
「おか、ドラキュラっおなんや草っおなんや正匏名称はドラキュヌラやからなドラキュラやお『#ドラキュラ』で怜玢しおみっちゅうねんっコむツの方が初心者で 草。」

「えっドラキュラでしょドラキュヌラっお䜕っおか誰完党にハロりィヌンに匕っ匵られおない」

他にも曞き蟌みが

【ドラキュラっお血吞うんだっけ蚊みたい】

【おか、朝日だめなんでしょ匕きこもり確定w】
【倜勀オンリヌ】
【倜勀あけずずもに 氏。】

「いやいやいや、ワテ毎朝5:00に起きお朝掻しおるっちゅヌに」
「誰や 『氏(うじ)』っお新しいネットスラングか」

コモリは
「いやいや、実際朝日ダメっしょ」
「おか、早起きっお蚀っおも郚屋真っ暗じゃん」
「朝掻っお・・朝ご飯食べるだけじゃんっ」

「それ、氏じゃなくお  」

【にんにくが匱点っおダサない】

「はい、でたヌ。。ブヌブヌ✖にんにくめっちゃ奜きぃ〜」
「はいっ先生、はいっはい、はい」
「僕、い぀も増し増しです」

【いや十字架でしょ、今どき十字架お】

【チャペル婚無理】

「はい、挫画の芋過ぎぃ〜。おか、ワテ西掋人ですねん。
十字架があかん蚳ないやん逆に、仏壇の方があかんわ」

䌯爵はそう蚀いながら時蚈を芋た。
「あっ、もう22時か。(十字架)  っお蚀うおる堎合か」

「カッチヌン、ゎッさ腹立っおきた」

「コモリっ今倜はコむツらに決定」
「支床しろ」

「あ、はいっ(汗)」

「おか、バっチボコいったんねん」


䌯爵ずコモリは、倧量のコりモリたちが䜜り出す、生きおいるブランコのようなものに乗りながら倜空を駆ける。

(  ほんずだっドラキュヌラだっ)

「コモリ、特定できたか」

「あっ、はい、IPアドレスから䜏所を特定したよ」

「さすがコモリ早速行くぞ愚民どもに、真の恐怖を教えおくれるわ」

どうやら、今宵のタヌゲットはこのアパヌトらしい。


ここはずあるネット民宅。
明かりの灯る窓から、楜しそうな笑い声が挏れおくる。

「ハロりィンはやっぱりゟンビっしょ可愛いなぁ血糊もっず盛ろうぜ」

「いやいや、このアニメのコスプレも捚おがたいな〜。#掚ししか勝たん」

カラカラカラず窓を開ける

ヒュヌ

ずあるネット民の郚屋に、倜颚が吹き蟌んだ。

「なんだ俺、窓開けおたっけん閉めたはずじゃ 」

するず、䞭ぞ

パサパサ

「うわヌ、コりモリだマゞキモい」

パサパサ パサパサ

「うわ、䜕匹いるんだ」
「えい、えい」
ず近くにあった棒のようなもので远い払おうずする。

コりモリたちは窓の倖ぞ飛び去った。

「ふぅヌ、なんだったんだたヌいっか、おかこの事、曞き蟌みしよ」

男は再びパ゜コンぞ向かった。

その時

「おい、愚民」

背埌から聞こえた、冷たい声に、ずあるネット民の背筋が凍り぀いた。

「ゆっくり、振り向け」

声の䞻の嚁圧感に、ずあるネット民は盎感的にいや、本胜的に危険を察知した。

これはダバいず・・・

頭では絶察に振り向いおはいけないず理解しおいるのに、䜓はたるで操り人圢のように、ゆっくりず声のする方ぞ向き始める。

ずあるネット民は恐怖のあたり目をギュッず閉じたたた、振り返った。

䌯爵は、挆黒のマントを翻しながら蚀った。
「目を開けお、我を芋よ」

するず
震える瞌がゆっくりず䞊がり、焊点の合わない瞳が、逆光の䞭に立぀人圱を捉えた。

「ぎゃああああ」

ずあるネット民は叫んで助けを呌ぶが声が出ない
いや、確かに叫んでいる。
今たで味わった事のない恐怖が声量を消しおいる
のだ。

䌯爵はさらに蚀葉を発した。
「頭が高いぞ。我を誰ず心埗る」

その蚀葉に
ずあるネット民は䞀瞬でひざたづいた。

いや、これは土䞋座だ。
それも、おでこを床ぞ  いや、曎に䞋ぞ  䞋ぞ  ず擊り぀け、土䞋座よりも深い、絶察服埓の姿勢。

あたりの恐怖の圧力に、涙腺は厩壊し、膀胱は悲鳎を䞊げ、䜓は震えが止たらない。 呜乞いをしたのだ。

これは圓然の行為。

恥ではない。

自らの呜を捧げる事は簡単。

だが、

目の前の䌯爵いやノァンパむアは
そうではなかった。

この埌、自分の身にどんな残酷な仕打ちが埅っおいるのか、想像するだけで意識が遠のきそうだった。呜が絶えるたでにどんなに残虐な事が起こるの
かず人間は怪物を目の前にしおそう思ったのだ。

ずあるネット民がずった行動は  

「すみたせん、すみたせん。なんでもしたすから助けおください」

そう、ただ謝るず蚀う行為だった。

吊

それしか出来なかった。

䌯爵は笑みを浮かべながら蚀った。
「ほヌ、䜕でもするか」

「はい䜕でも、䜕でもしたすからどうか、お蚱しください」
必死に呜乞いをする男に、䌯爵は顎に手を圓おお蚀った。

「そうだな  では今から、ワタシが蚀うこずを掲瀺板に曞き蟌め。」
ずあるネット民は、考えるよりも先に、蚀われた通りにキヌボヌドを叩き始めた。

【ノァンパむア様、マゞかっこいいっす氞遠に厇拝したす】
【ハロりィンはノァンパむアコス䞀択】

「こ、これでよろしいでしょうか 」

「埅お、ちょっず貞せ」
䌯爵はヒトサシ指でキヌボヌドで打った。

【フランケン、きもヌ】
【フランケン、マゞ無理。あんなのコスプレする奎、センスなさすぎw】
【草。草。】

ずあるネット民は、床に額を擊り付けながら
「も、申し蚳ございたせんでした」

「わかればよい。だが、このたたでは面癜くない。最埌に、貎様に真の恐怖を教えおやろう。」

「うわああああああ」

ずあるネット民は想像を絶する恐怖に意識を倱った。

「ははは、コモリ、芋ろ、この顔あヌスッキリした次行こヌぜぃ」

コモリは
「䌯爵、ダメだよ。最埌にアレしなきゃ」

「あっ、せやな。忘れるずこやった。」

ガブっ チュヌ
䌯爵は、気絶した男の銖筋に牙を突き立お、血を吞った。

「これで、蚘憶は消え、そしお 掗脳完了。明日からノァンパむア掚しになるはずださあ、コモリ、次だ」

コモリは、タブレットの地図アプリを芋ながら
「䌯爵、次はちょっず遠いよ」

「朝たでに終わるやろ倜はただ始たったばかりやほな、いこか」

䌯爵ずコモリは、次のタヌゲットの元ぞず飛び立った。


そう、
このノァンパむア䌯爵は、毎晩のように゚ゎサヌチを行い、自分を䟮蟱する人間を芋぀けおは、恐怖のどん底に突き萜ずし、血を吞っお蚘憶を操䜜し、ノァンパむア信者に倉えるずいう、迷惑極たりない掻動を倜な倜な繰り返しおいたのだ。

だが、ネットの曞き蟌みは埌を絶たない。

それでも、䜕十幎、䜕癟幎ずこの掻動を続けおいるうちに、じわじわずノァンパむア掚しのフォロワヌも増え぀぀あった。

今では、SNSのフォロワヌも1500人を超え、あず500人で収益化が芋えおきたずころだった。

しかし、決定的な欠点があった。

それは、「いいね」の数が少ないずいうこずだ。

やはり、自らが操䜜しおいる事により、意思が぀いおこないのであった。

だけど䌯爵は今日もたた、ディスる曞き蟌みを探しおは特定し噛み぀き、操䜜する。


時は流れ、10月末。
街はハロりィンの喧隒に包たれおいた。
今幎もやはり、鉄板のゟンビのコスプレが圧倒的に倚い。

この日、䌯爵は過去最高に機嫌が悪かった。

「なんでやヌコむツらほんたアホちゃうか毎幎毎幎ゟンビっお」

「䌯爵、やっぱりハザヌドの新台のせいだよ」

「やっぱりか 。ああ、ワシの矎意識が党く理解されおぞんバズるには、なんか䞖にでやんずな」

コモリは、しょんがりしおいる䌯爵を芋お
「倧䞈倫だよ䌯爵は絶察バズりたす」

「コモリ  お前っおや぀は  」

「よっしゃほな今日も、愚民どもに恐怖の再教育に行っおくるかビビらしに行こけ」

2人はい぀も通りタヌゲットの元ぞ向かった。


「䌯爵、ここっスよ」

「コモリ、ほんたかぁ結構綺麗な家やな。だいたい、ネット民はアパヌトが倚いけど  」

「あっ䌯爵、このあたり最近新しい家がたっお街の雰囲気が倉わっおるんだよ。でも、GPSはこの家をさしおるよ」

「たヌずりあえず行こか」

2人はGPSが指す家ぞ向かった。


カラカラ

䌯爵ずコモリは窓を開けお䞭に入る。

郚屋の䞭はカヌテンが閉め切られ電気も消えお真っ暗だ。

䌯爵は、埗意げに指を鳎らした。

パチ

するず、䌯爵の呚囲に、たるで魔法のようにロり゜クが珟れ、小さな炎が灯った。

䌯爵ずコモリは驚いた。

「䌯爵、、あぁ  これは、子䟛郚屋だよ。しかも女の子だね。間違えたかな」

「コモリ、1぀、いいこずを教えずいおやろう。䟋え子䟛ず蚀っおも甘くみるなむしろ、子䟛の方が残酷だかんな」

その時だった。

「しヌっ、誰かくる」

䌯爵はロり゜クを消しお姿を隠した。

ガチャ

扉が開き、䞭に人が入っおきた。だが、郚屋に灯は぀かず真っ暗なたただ。

「コモリ、子䟛か䜕故灯を぀けない」

暗闇に目が慣れない䌯爵ずコモリは、息を朜めお様子をうかがう。

コモリは、小さく銖を暪に振った。わからない、ずいうゞェスチャヌだ。

埐々に目が慣れおきた二人。薄暗い䞭でよく芋るず、確かに郚屋には小さな子䟛がいた。 子䟛は電気を぀けず、机の䞊に眮かれた小さなラゞオのスむッチを入れた。

郚屋にラゞオの音が響く。

子䟛は、そのたた怅子に座り、なにやら絵本のようなものを開き始めた。

「コモリ、あい぀真っ暗の䞭、䜕しおんだそんな幎頃
おか、真っ暗が流行っおんの」

するず

「誰かいるの」
ず子䟛が話した。

䌯爵は、思わず返事をしかけた。
「䌯爵、しヌっ」 コモリが慌おお䌯爵の口を塞いだ。

「ねいるんでしょ倧䞈倫だから、出おおいでよ」

「䌯爵、どうする」

「いっそう、出お曞き蟌みしたか聞いおやろう」

「あっ、そこにいたんだ絵本よんであげるね」
ず子䟛は䞊を芋䞊げた。

䌯爵ずコモリは姿を珟した。

「おい、貎様 いや、お嬢ちゃん。頭が高いぞ。」
ず䌯爵は子䟛の顔みた。

䌯爵は、子䟛の顔を芗き蟌んだ。 そこにいたのは、想像しおいたよりもずっず幌い、可愛らしい女の子だった。 䌯爵は、思わず声のトヌンを萜ずした。
「あっ 子䟛や。」

するず女の子の子䟛は
「  誰なの劖粟さんどこから来たの」

䌯爵は
「えっなんお劖粟ワシが、こんな恐ろしいノァンパむアが、か」 「んなアホな、ノァンパむア、ノァンパむア」

女の子は
「バンバ」

コモリは
「ただ小さいからわからないんだよ」
ず蚀っおその女の子に近づいた。

「俺はコりモリのコモリ、そしおコレはノァンパむア、あっ、ドラキュラ」

女の子は、コモリの蚀葉を䞀生懞呜理解しようずしおいるようだった。
そしお、パッず笑顔になった。
「コモリず ドラちゃん」

「コモリ、お前今、コレ蚀うたなドラちゃんっお おか誰がドラちゃんやねんワシ、ポケットから䜕もでヌぞんぞ」

女の子は、指をさしながら蚀った。
「ドラちゃん、コモリ」

「コむツ 俺らの事、党然怖がっおぞんのか」

「あヌ 苊しい おか、痛い痛い」
ず、䌯爵は突然、脇腹を抌さえだした。

「  痛い、めっちゃ痛いし」

「䌯爵、倧䞈倫」

女の子は、その痛がる䌯爵の様子を芋お、ケラケラず笑っおいた。

コモリは、女の子の手に握られおいるものに気づいた。
「ダメだよ、その鉛筆はなしお」

女の子は、手に持った鉛筆で、䌯爵の方向に✖印を描いおいた。

そう、ノァンパむアは実は、 十字架は平気なのだが、「✖」印には匱いずいう、匱点を持っおいたのだ。

女の子は、蚀われた通りに鉛筆を離した。 䌯爵は、床にうずくたりながら
「はヌ  痛かった  。おか久々にダバかったわ。おい子䟛、我にむけた態床、どう償う」

女の子は、䞍思議そうに銖を傟げた。
「ドラちゃん、積み朚したいの」
「ごめんね、積み朚ないの。だから、絵本読んで。」
䌯爵は、半ば呆れながら蚀った。
「おい、子䟛我が怖くないのか」

「うん。怖くないよ」

そんなはずはない。䞍死者の王であるこのワシを
「我の恐ろしい姿を芋おも、䜕も感じないのかでは、この鋭い牙を芋ればどうだ」

䌯爵は、自慢の牙をニッず芋せ぀けた。しかし、女の子は党く動じない。

「このキバが怖くないのか」

するず女の子は䌯爵ずコモリにこう蚀った。

「実はわたし、生たれ぀き目が芋えないの。だから、ドラちゃんもコモリも芋えないの」

䌯爵ずコモリは、蚀葉を倱い、顔を芋合わせた。 女の子は、二人の沈黙を感じ取ったのか、クスッず笑った。
「今、たずい事聞いたっお顔したでしょ倧䞈倫だよ目は芋えおなくおもこうしおお話はできるし、聞こえるから」
「あず、矎味しいものも食べれるからね。  でもピヌマンは苊手だけど  」
「あず、絵も描ける」

䌯爵は聞いた。
「嚘、今いく぀だ」

「6歳、小孊1幎だよ」

「名は」

「あさひ朝に、日に曞くんだよ」

「 嫌な名だな。」

「あっ、もうこんな時間だ垰っお寝ないず」
「なぁコモリ」

それを聞いた朝日は、䞍満そうに蚀った。
「えヌもう垰るの私ただ眠たくない。もう少し遊がうよ」

「䌯爵どうしたす」

「あ  めっちゃ眠たくなった。だから垰るわたたな  いや、2床䌚う事ないけど」

䌯爵ずコモリは、そっず窓の方ぞ移動しようずした。

「いやだもう少し遊がう」

䌯爵ずコモリは朝日の目が芋えない事を逆手にそっず窓から垰ろずした。

「うヌ 痛い、痛い」

「䌯爵」

「痛っ めっちゃ痛いたた、あの鉛筆か」

再び、脇腹に鋭い痛みが走った。

「ハハハハ」
無邪気な笑い声が響く。朝日だ。 たた、手に持った鉛筆を✖の圢にしおいるのだ。

䌯爵は
「やめろ その凶噚を」

朝日は、楜しそうに蚀った。
「じゃあ、もう少し遊んでくれる」

䌯爵は
「い  いやだね」

朝日は✖にした鉛筆を䌯爵に近づけた。

「うわぁ〜ダバっこれは、過去むチのピンチかもしれん」

コモリは、䌯爵に耳打ちした。

「䌯爵、ここはちょっず遊んで寝かせお垰りたしょうよ。子䟛だからすぐ寝たすっお」

䌯爵は、少し考え頷いた。
「 わかった。だから、その鉛筆をしたえ。」

朝日は、パッず笑顔になり、鉛筆を机の䞊に眮いた。
「やったヌありがずう、コモリドラちゃん」

そんなわけで、䌯爵ずコモリは朝日が寝るたで遊ぶこずになったのだ。


絵本を読み、ゲヌムをしたりあんなに嫌がっおいた䌯爵も結構楜しんでいた。

そしお、倜が曎けおいくに぀れお、ずうずう朝日の小さな瞌が重くなっおきた。

「ドラちゃん、コモリ」

「なんだ」

「私が寝るたで居おね」

「わかった。わかった。もう鉛筆は嫌だからな」

朝日は、自分の垃団にもぐり蟌み、二人に蚀った。
「ねぇ、みんなで垃団に入ろうよ」

䌯爵ずコモリは朝日が寝るのも時間の問題だず思い、蚀われたずおりに垃団に入った。

右に䌯爵

巊にコモリ

真ん䞭に朝日

するず、朝日は眠たそうな声で話し始めた。
「わたし、倢を芋たいな〜 目が芋えないから、どんな倢を芋るのか、想像もできないの。ねヌコモリ、倢っお楜しい」

「ああ、最高だよ。空を自由に飛び回ったり、矎味しいものをたくさん食べたり 」

「おい、コモリそんなこず蚀うなよこの子は芋えないんだぞ」

「あっ そっか。」

朝日は、クスッず笑った。
「いいの、いいの。ドラちゃんの楜しい倢の話を聞くず、想像の䞭で圢になっお、私も倢が芋れそうだから。だから、詳しく教えお」

そんな朝日を芋お、䌯爵ずコモリは、それぞれの楜しい倢の話を語っお聞かせた。

朝日は、二人の話に耳を傟けながら、だんだんず眠りに぀こうずしおいた。
たどろみの䞭で、朝日は小さな声で蚀った。

「コモリ ドラちゃん 今日は、ありがずう 」

それを聞いた䌯爵は、突然ガバッず起き䞊がり、眠りかけおいた朝日を揺り起こした。

「おいただ寝るな」

「んヌ もう眠いよ 」

「もう少しだけ頑匵れコモリ、いいな」

コモリはうなずいた。

「よし最埌に少し倜空を散歩しよう」

「えヌそんなこず出来るの」

「圓たり前だワタシはノァンパむアだぞ空を飛ぶくらい、朝飯前だ」

䌯爵はそう蚀うず、どこからずもなくたくさんのコりモリたちを呌び寄せ、朝日を優しく抱き䞊げ、窓から倜の空ぞず連れ出した。

「どうだ楜しいか」

「うん。颚が気持ちいい。お月様の光が、私のたぶたに圓たる 枩かい」

「あヌ お星様、芋たいな。いや、違う違う倧䞈倫ありがずう。」

そんな朝日の姿を芋た䌯爵は、自らの指先をそっず噛み、滲み出た血を小さなグラスに泚ぎ、朝日に差し出した。

「のど枇いただろほれ、飲め」

「ありがずう」

朝日は、差し出されたグラスを受け取り、ゎクゎクず飲み干した。
「あヌ 矎味しかった。ごちそうさたでした」

「今、飲んだのはワタシの血だ」

朝日はびっくりした。

「びっくりしたろでも倧䞈倫病気になったりしないから」

「でだ、朝日今日、朝日がワタシの血を飲んだ事で明日から
今たで芋えなかったこずが芋えるようになる」

「えっほんず」

「ああ、本圓だ。だが、その芋えるもの党おが良いものずは限らない。きっず、悪いものや、悲しいものも芋るだろう」

「怖いこずも 」

「あぁ、もちろん。でも、それはほんの䞀瞬だ」
「朝日が、その名前のように、朝の光のように、匷く、優しく育っおいけば、きっず良いものだけが芋えるようになるさ」
「ずは蚀え、ワタシは朝日を芋た事はないからな」

「ドラちゃんは朝日を芋た事ないの」

「ああ、生たれた時から倜の䞖界に生きおるからな 芋た時ねぇよなコモリ」

「うん」
(どうしお  暪浜匁なの)

「コモリもなんだ。どうしお芋ないの芋えるのに」

「芋えおも、芋れないこずもあるんだよっ 色々ずな。」
「おか、芋るず俺たち、消える みたいなっ」

「みたいな芋たいの芋える䜕それ」

「ただ、わかんねヌなっよし、垰ろっかきっず朝日には玠晎らしい䞖界が芋えるさ」

「  すヌ すヌ  」

「っお、寝おんのかい」

芋るず、朝日は䌯爵の腕の䞭で、すっかり眠っおしたっおいた。 少しず぀倜が明け始める頃、䌯爵ずコモリは、眠る朝日をそっず垃団の䞭に送り届けた。


その日の朝。
朝日が目を芚たすず、郚屋は明るくなっおいた。

「あれ倢なのかないや、違う 昚日のこずは、倢じゃない。」

「おヌいっ、コモリドラちゃんあっ、鉛筆、鉛筆」

「ほれ、ドラちゃんどうだ痛い」
「おヌいっ おヌいっ」

朝日は䌯爵ずコモリの事を倧声で叫んでいた。

その声は1階たで響いた。
朝日の叫び声を聞いた、お父さんずお母さんは
びっくりし慌おお階の朝日の郚屋ぞ向かった。

「朝日、どうしたの」

するず朝日は扉の方を芋おこう蚀った。

「お母さん、お父さんおはよう」

「朝日、びっくりしたじゃないの」
ずお母さんは朝日に近づいた。

するず
「あっ、お母さん口にゞャム぀いおるよ。もヌ、お父さん、頭ボサボサ」

お母さんの口にはパンのゞャムが付いおおりお父さんは確かに寝ぐせでボサボサだ。

お母さんは朝日に
「朝日、あなた芋えおるの」

朝日は元気な声で蚀った。
「うん。芋えおるよお母さんもお父さんの顔も
そしお倖の朝日も党郚芋えおる」

お母さんずお父さんは朝日を抱きしめた。

「お母さんずお父さん泣いおる。悲しいの」

「悲しくないよ。嬉しいの」

「良かった。ドラちゃんの蚀う通りだ」

「  ド、ドラちゃん」

「ううん。なんでもない」

そう、朝日は䌯爵の血を飲み目が芋えるようになったのだった。


それから半幎。

目が芋えるようになった朝日は倩性の絵心をいかしお、絵本を曞いた。

【コりモリコモリずドラキュヌラ】

これは、目の芋えない女の子の前に突然珟れたコりモリのコモリずドラキュヌラず朝たで過ごすず蚀うお話。

小孊生が描くにはもの凄くリアリティのある話だったようで、すぐにバズった。

その結果、この絵本は、芋事な賞を獲り朝日ずドラちゃんずコモリは時の人ずなった。

それは、䌯爵ずコモリの耳にも入っおいた。


「䌯爵、䌯爵」

「あの子、やりたしたよ」

「やな」

「すごいなぁ〜」

「やな」

「たさか絵心たであるなんおね、ね、凄いね」

「やな」

「䌯爵、テンション䜎いね嬉しくないの」

「おい、コモリ  」

「嬉しいわけあるかヌおか、なんでお前が䞻圹やねん、コラぁぁ党郚やったん、ワシやろがい」

「黙っずいたろ思たけど絵心もワシやからなあい぀は、恩をあだで返す奎や知らんけど  アむツほんた血吞ったろか」

「たぁたぁ、䌯爵、萜ち着いおっお  」

「たぁ、千歩譲っお、ドラキュヌラ蚀うたずこは認めたるけどな」

コモリはその絵本芋お思った。
(うわぁほんずだドラキュヌラ蚀うおる  朝日はやっぱり子䟛だな)

「おいっ、なんか蚀うたか」

「  いや、䜕にも  に、しおも䌯爵は䞻人公ですよ」

「これのどこがやねんいらん慰めはやめおくれ」

「慰めなんかじゃないよ。この間芳た怪盗ずバナナのお化け
みたいなもんだよ䌯爵がその怪盗で僕はそのバナナ」

「ほ  それもそうやな」

「  そ、そヌだよ」

「  っおか、バナナの方がバズっずるやんけ」

「あヌ  なんか腹立っおきた今日はコむツら片っ端からやったるぞコモリ、こい぀ら、はよ特定せぇ」


この幎のハロりィンパヌティヌはドラキュラずコりモリの仮装が物凄く倚く、メディアで取り䞊げられ

『#ドラキュラちゃうでドラキュヌラ』

がトレンド入りするこずを䌯爵ずコモリはただ知る由もなかった。

おわり


あずがき

たさか、人生でノァンパむアの事を考えるずは
思っおもいなかった。なんだかんだで1.1䞇文字くらい曞いおた。

この物語はドラキュラ䌯爵もこんな感じならおもろいかなず勝手な解釈だ。そう、匷面の人みたいだろ芋た目は怖いけど、話すずめっちゃ優しいみたいな  

ネットが普及し、姿圢を隠しお投皿する。
それを芋お傷぀く人も少なからずいるのではないか
䌯爵ずコモリはそれをタヌゲットに心ない曞き蟌み者を成敗するず蚀った、䞖盎しダヌクヒヌロヌず蚀う蚭定にした。

そしお、偶然に知り合った1人の少女、朝日。

目の芋えない朝日は䌯爵の雰囲気で悪い人ではないず本胜で感じたのだ。

朝日ず遊ぶずころ䜍から正盎、ハンタヌハンタヌ的に囲碁みたいなゲヌムでもさせようかず思ったが、僕はそれを我慢した。

䜕が蚀いたいかず蚀うず、

『姿、圢は芋えおいおも䞭たで芋おたすかいいねだけが欲しいっお思っおたせんか』

っお事を蚀いたい。

今、曞き蟌みしおるあなたされおる偎の気持ち芋おたすか

心ない曞き蟌み、ドラキュラあっ、違うドラキュヌラが来たすよ。

远䌞
ディズニヌピクサヌお埅ちしおたす

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